インナーブランディングとは?効果的なマーケティング施策を解説
企業価値を高めていくためには、対外的なアプローチだけでなく、内部への啓蒙も非常に重要となってきます。効果的な「インナーブランディング」(社内ブランディング)を成功させ、良い循環を生み出していくにはどうすべきなのか? 本項で詳しく解説します。
インナーブランディングとは?
外部に向けて自社の魅力や価値を発信していく「アウターブランディング」に対し、内部に向けて自社の魅力や価値を啓蒙していくことは「インナーブランディング」と呼ばれます。インナーブランディングには、「内輪の人間に、自社の歴史や実績などの沿革を理解させる」「業務に臨むにあたっての目的意識や信条を、全員で共有する」といった狙いがあります。
経営者は業務の中で「対外的なブランディングに尽力していても、内部の意識がバラバラでは、組織としてまとまりようがない」という事実を、日々実感しているはずです。このため定期的にインナーブランディングについて検討し、予算を割いて施策を実行することが重要です。ブランディングは対外的なアウターブランディングと対内的なインナーブランディングの両輪を並行させることで初めて成功するといえるでしょう。
さらに近年は企業の提供する商品やサービスだけでなく「法令をきちんと遵守しているか」「社会への貢献度は高いか」など、経営の基本姿勢にも内外から厳しい視線が向けられています。こうした課題をきっちりとクリアしていく意味でも、経営者はインナーブランディングの重要性を理解し、実践に向け環境を整備していく必要があります。
インナーブランディングの浸透でもたらされるメリット
では実際にインナーブランディングを進めることによって、どのような効果が得られるのでしょうか? 以下に、主なメリットを挙げてみます。
インナーブランディングのメリット①社員・スタッフのモチベーションが向上する
インナーブランディングには「業務へ臨むにあたっての目的や信条を共有する」という目的があります。その徹底で社員の意識統一が図られれば、ビジョン実現に向けての実働がスムーズになるでしょう。また目的意識に基づいた就労は社員に安心感をもたらすため、組織全体のパフォーマンスも向上しやすくなります。社内ブランディングがもたらす好循環が愛社精神を育んだ結果、就労への満足度も向上するのです。
インナーブランディングのメリット②顧客満足度や営業成果が向上する
社員が自社の商品やサービスに対し、「どのような目的で、どのような開発過程を経て販売されているか」といった背景を正しく理解することによって、まず内部のブランドロイヤリティが高まります。インナーブランディングが正しく機能していれば、営業担当者は自信をもって業務を遂行することができます。社員自身が自社ブランドや企業、商品、サービスに愛着を持っていれば、顧客対応が正確になり、新商品開発へのニーズも的確に掴めます。こうした積み重ねが、結果として顧客満足度の向上につながっていきます。
インナーブランディングのメリット③採用に好影響が及ぶ
インナーブランディングの結果、企業理解が深まることで愛社精神が高まり、離職率の低下にも繋がっていくでしょう。また、社員が自社の魅力を積極的に発信できるようになれば、企業に対して理解のある優秀な人材の採用も困難ではなくなり、採用にも効果を期待できます。
インナーブランディングの最善手となり得る「書籍出版」
では、インナーブランディングはどのように進めていくものなのでしょうか。想定される方法を、以下のとおりです。
・社員へのアンケート実施と分析
・クレド制作
・社長以下役員からのメッセージ発信
・スタッフ向けの研修/勉強会開催やポスター作成など
ただ、このような方法は一見、具体的な施策に見えますが、スタッフに「ただでさえ忙しいのに、上司が何か面倒なことを始めた…」というマイナスイメージを抱かせ、失敗に終わる可能性があります。
そこでおすすめしたいのが書籍を活用したインナーブランディング施策です。なかでも「企業出版」という出版の方法を用いれば、上記の内容を一冊で網羅できるほか、研修のツールなど長期的な企業の資産として活用することができます。
また企業出版では、経営者・社長の考えや企業のこれまでの軌跡、開発の裏側などを、押しつけがましくない形で社員たちに伝えることが可能です。書籍は体裁や内容を自由な発想でコントロールすることが可能です。若年層のスタッフでも手に取りやすい一冊を目指していくことで、自社の価値や信条を無理なく伝えられます。
インナーブランディング施策としての「企業出版」のかたち
企業出版の目的は、ブランディングや集客など、経営上の課題を解決することにあります。また戦略的な商圏範囲への配本や全国各地への書籍流通が可能であり、「予想以上の売り上げを記録する」「マスメディアに取り上げられる」「これまで獲得できなかった顧客開拓に役立つ」という展開も十分に考えられます。このような特徴を持つ企業出版は、主に消費者や取引先候補の企業に向けた「対外的アプローチ」、つまりアウターブランディングの手段といえるでしょう。
そして企業出版にはもうひとつ、社内スタッフや顧客、そして株主、取引先などのステークホルダーに向けて制作する、以下のようなかたち=インナーブランディングの手段としての企業出版があります。
インナーブランディングとしての企業出版① ドキュメンタリー調でまとめる
企業としての歩みや困難、挑戦の軌跡をドキュメンタリータッチでまとめる方法です。若手の社員や新入社員は、創業当時の歩みや企業背景を知らないことも多いでしょう。知られざるエピソードを読み物として受け取ることができるため、社内のモチベーションアップにつながります。また、ベテラン社員にとっては当時の記憶や苦難がよみがえり、より一層の企業貢献に役立ちます。
▼参考
ドキュメンタリー本で行う企業出版 より詳しく知りたい方はこちら
インナーブランディングとしての企業出版② 代表の考えを経営論としてまとめる
企業の顔となりトップである代表をブランディングする手法です。書籍を通じて代表が普段なかなか語ることのない理念や経営者としての考え方、スタンスをまとめることで、末端社員までしっかりと理念を浸透させることが可能です。
さらに、代表の理念や考えに共感する人材にアプローチすることが可能なため、優秀な人材の採用にもつながります。
▼参考
経営者をブランディングする企業出版 より詳しく知りたい方はこちら
インナーブランディングとしての企業出版③ 社史・周年史・記念誌
企業の周年のタイミングで企業としての歩みをまとめる手法です。歴史や出来事をまとめることはもちろんですが、社員インタビューや商品開発の裏側、失敗談など、ステークホルダー向けに情報を発信することができるため、企業の雰囲気などをしっかりと訴求することができます。また、過去の写真や資料などを記載することで、企業の歴史を生き生きと訴求することも可能です。
さらに、社史や周年史、記念誌を制作するにあたって、社員全員で1冊を制作するケースもあります。社員全員で制作を行うことで、社員同士の交流が生まれ、結束力が高まります。
▼参考
社史・周年史・記念誌の制作について より詳しく知りたい方はこちら
まとめ
幻冬舎メディアコンサルティングは、こうしたインナーブランディングに効果を生み出す企業出版にも数多くの実績とノウハウがあります。
企業の課題を抽出し、企画の立案~構成、流通、プロモーション施策までワンストップで行い、企業のブランディングを実現する1冊を生み出します。
インナーブランディングの強化を考えている方々は、企業出版を通じた手段をご検討ください。