10年で9冊を出版! 武蔵コーポレーション株式会社の大谷義武社長が語る「企業出版の凄まじい効果」 vol.2
弊社主催の書籍マーケティングWEBセミナーでは、2020年9月よりクライアント(著者)をゲストとしてお招きし、出版の効果を「本音」で語っていただく特別編を開催しております。本稿はそのセミナーの書き起こしです(vol.1はこちら)。第4回目となる今回のゲストは、2009年から2019年にかけて弊社から9冊もの書籍を出版した武蔵コーポレーション株式会社代表取締役の大谷義武氏です。聞き手は、株式会社幻冬舎メディアコンサルティング取締役・経営企画局長の横手進が務めました。
ゲスト講師
大谷義武 氏
https://www.musashi-corporation.com/
1975(昭和50)年、埼玉県熊谷市生まれ。東京大学経済学部卒業後、三井不動産株式会社に入社。同社にて商業施設(ショッピングセンター)やオフィスビルの開発・運営業務に携わる。2005(平成17)年12月、同社を退社し、さいたま市において有限会社武蔵コーポレーション(現在は株式会社)設立、代表取締役に就任。賃貸アパート・マンション(収益用不動産)の売買・仲介に特化した事業を開始する。著書に『年収1000万円から始める「アパート事業」による資産形成入門』『空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式』『年収1000万円から始める 「アパート事業」による資産形成入門 [改訂版]』『大企業は20代でやめなさい』『空室率40%時代を生き抜く!「利益最大化」を実現するアパート経営の方程式 [改訂版]』『会社の経営安定 個人資産を防衛 オーナー社長のための収益物件活用術』『利益と節税効果を最大化するための収益物件活用Q&A50』『絶対に後悔しない新卒の「会社選び」』『一級建築士が教える 買ってはいけない収益物件の見分け方』がある(すべて幻冬舎メディアコンサルティング)。
本稿は2020年12月4日にオンラインで開催された『本を作って顧客を増やす~「書籍マーケティング」WEBセミナー 特別編《第4弾》』をもとに編集したものです。
出版の目的は、会社のブランディングと「集客」が一番大きい
横手:大谷社長には、改訂版も入れて全部で9冊の書籍を幻冬舎メディアコンサルティングから出していただいています。
大谷: 2009年7月に出版した『年収1000万円から始めるアパート事業』による資産形成入門』が最初ですね。そこから数を重ねてお世話になっています。出版の目的は、やはり会社のブランディングが一番大きいと思っています。もしくはブランディングからくる「集客」ですね。
先ほどお話しした賃貸アパートマンションを売るにあたってお客さまを集めるための書籍であったり、我々は工事の事業もやっているので、工事を発注していただく方を集める書籍であったり、社員を採用するための書籍であったりと、そのときの目的に応じた出版にご協力いただいています。
横手:1冊目の『年収1000万円から始めるアパート事業』による資産形成入門』を出版するまでは、会社はどのような状況だったのでしょうか。おそらく、何かを変えたいなと思って、その課題解決のために書籍を選ばれたのではないかと思うのですが。
大谷:そうですね。出版をする前の状況というのは、まず絶対数でいうところのお客さまの数が圧倒的に少なかったですね。あとはお客さまに何を伝えればいいかがあまり明確になっていませんでした。そういう意味では、企業出版による書籍というのは会社のパンフレットの一種だと考えていました。
横手:なるほど、そうですか。
大谷:ですから、書籍を作るうえで、どんなことをお客さまに伝えたいのかを体系立てて整理するという目的もありました。
横手:実際に出版してみて、何か変化はありましたか。
大谷:まずは、集客という点においてお客さまが非常に多く来ていただけるようになりました。書籍を出版した2、3カ月後に出版記念セミナーを開催しました。当時は20名を超える方にセミナーに来ていただいて、正確な数字は忘れてしまったのですが、そこから一定数の成約に繋がったという出来事は今でも鮮明に覚えています。
あとは、やはり会社のスタンスですね。先ほど申し上げたように、お客さまに伝えるべきメッセージを本のなかでまとめて伝えられたことで、そこに共感なり興味を持ってくださった方が来きてくれるようになりました。そうすると、もちろん成約率も上がってきます。これは企業出版で書籍を出した大きな成果だったと思います。
横手:先ほどおっしゃられたセミナーは確かにあっという間に満席になり、書籍をお持ちになられた方も非常に多かったと伺っています。今回の書籍のターゲットの特徴は「富裕層」とのことですが、一般的に富裕層の方と接点を持つのは、なかなか難しいことなのではないかな、と思います。そのあたりはどのような工夫をされているのでしょうか。
大谷:先ほど申し上げたように、書籍の目的を明確にしていることが大きいですね。例えば1冊目の書籍でいうと「年収1000万円から始める」という言葉をタイトルにつけています。ちょっと失礼な言い方に聞こえてしまうかもしれないのですが、こうすることで「年収1000万円以上の人だけ読んでください」というメッセージを伝えることができます。
このように自分たちが接したい相手を、書籍によって限定していくことが大切だと思っています。特に我々は大きな会社ではないので、リソースを割ける部分はどうしても限定されてしまいます。だからこそ、ターゲットをしっかりと定めて、限定していくことは重要だと考えています。例えば、その後に『オーナー社長のための収益物件活用術』という本も出していますが、これも「オーナー社長さんに読んでほしい」ということをタイトルで伝えています。何冊か出版させていただくなかで、やはり「ターゲットは絞れば絞るほど目的が明確になり、効果が高まる」ということを実感しています。
横手:確かにそうですね。もちろん100%ぴったりというわけにいかない部分もあるかもしれませんが、やはりターゲットにしたい方が書籍を手に取ってくださっているということですね。