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周年記念事業を成功に導く 押さえておきたい社史・年史の作り方【第四回 費用編】

著者:GMCブランド戦略室

社史・年史制作を行う担当の方が抱える課題や疑問の解決のため、制作に向けて押さえておくべきポイントをご紹介する本コラム。第四回は社史・年史の制作に掛ける費用の考え方についてです。

<第一回についてはこちら>
周年記念事業を成功に導く 押さえておきたい社史・年史の作り方
【第一回 コンセプト編】

<第二回についてはこちら>
周年記念事業を成功に導く 押さえておきたい社史・年史の作り方
【第二回 業者選定編】

<第三回についてはこちら>
周年記念事業を成功に導く 押さえておきたい社史・年史の作り方
【第三回 制作工程編】

一概に社史といってもさまざまなタイプがあることは【第一回 コンセプト編】でもご紹介しましたが、制作にかける費用についても制作するタイプや部数などにより大きく変わってきます。今回は社史・年史制作の費用を算出するにあたってのポイントをご紹介します。



社史・年史制作の費用算出におけるポイント

・流通/非流通の選択
社員や関係先に配布するインナーブックとして非流通の形で制作をするのか、自社のプロモーションも兼ねた一般の書店にも流通させる周年出版をおこなうのかによって制作する書籍のタイプや制作費用も大きく変わります。流通もさせる周年出版を出版社に依頼しておこなう場合は書籍の売り上げが発生する分、制作費を抑えることができます。

・社史の内容
テキスト中心の読み物であるのか、写真を多用したビジュアル中心であるのかによってカメラマンやデザイナーを起用するか否かが変わってきます。流通させる周年出版としての書籍の場合は会社の成り立ちや代表の思い、著名人との対談などを中心とした理念訴求の読み物の場合もありますが、インナー向けの場合は写真を駆使したビジュアルブックを制作することも事例としては多くございます。

・判型(本のサイズ)
読み物の場合は単行本(四六判※縦195mm×横139mm)や新書(縦174mm×横109mm)、文庫本(縦105mm×横148mm)などのタイプがありますが、ビジュアルブックの場合はA4判(縦210mm×横297mm)やB4判(縦257mm×横364mm)など寸法の大きなタイプで制作する傾向にあります。

・ページ数
一般的な読み物の単行本の場合は200ページ前後、新書は180ページ前後、文庫本は数十ページから300ページを超えるものまで幅広く存在します。また、ビジュアル本については200ページを超えるような事例も存在はしますが、制作に掛かるハード費も大きくなりますので、多くは50ページから100ページ未満の形で制作するものが多くあります。

・制作部数
社史を作る目的によって制作部数は大きく変わります。社員や関係先に配るためのインナーブックであれば、数百部から多くて1000部程度が平均的な制作部数になりますが、会社のプロモーションも兼ねた周年出版の場合は書店にも流通をさせるため、最低でも3000~4000部程度は制作する必要があります。

・配色の内訳
ページ内容をフルカラーにするのか、モノクロにするのか、一部のみカラーにするのかによってもハード費は変わります。(当然カラーにしたほうが大きくなります。)
フルカラーの場合はCMYK(C:シアン(Cyan)、M:マゼンタ(Magenta)、Y:イエロー(Yellow))の四原色を使うため「四色刷」、モノクロの場合は白黒なので「二色刷」と呼びます。

・装丁(上製・並製の選択)
上製本はハードカバーとも呼ばれ、中身を糸でしっかりと綴じ、別仕立ての厚い表紙でくるむ作りが丈夫なので長期保存に最適であり、布や革を表紙の素材として利用することもあり高級感を持たせることができます。
一方並製本はソフトカバーとも呼ばれ、パンフレットやカタログ、雑誌などで良くみられる糊付けで本を綴じるタイプであり、上製本と比べて簡易な作りの反面、コストを抑えられるのが大きなメリットです。

上記のポイントについて取りまとめをしておくと制作を依頼する会社に見積もりを取る際のやり取りが円滑になると思います。その他ご質問等ございましたら弊社宛てにお問い合わせを頂くか、弊社にて随時開催している社史制作勉強会へご参加ください。

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太田 晋平

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