WEB?サイネージ?広告媒体人気ランキングにみる媒体別「メリット」「デメリット」
会社あるいは自社商品をPRしたい場合、どのような広告媒体を選択するでしょうか?
広告媒体というと、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌の”4マス”、近年”5マス”とも呼ばれるようになったインターネット広告、あるいは電車や駅のポスター等、さまざまな媒体があります。 その中で、一般的には何にお金をかけてPRをしているのか、それぞれにどのようなメリットとデメリットがあるのか、株式会社電通が発表した「2015年 日本の広告費—媒体別広告費」を元に紹介していきます。
1位 テレビ
総広告費の中で構成比31.3%という圧倒的に広告費をかけていたのはテレビ広告です。 近年、インターネットが普及しテレビをみない人も出てきた中で、まだまだテレビにかける期待がみられます。 広く、多くの人に一瞬で情報を伝えられる一方で、一過性で情報量が少ないというのが難点です。 それを補うべく、「続きはwebで」と自社HPへ誘導するものも増えてきました。
2位 インターネット
構成比18.8%でテレビ広告に続いたのがネット広告です。 ソーシャルメディア広告やバナー広告等、さらに細分化することができます。 インターネットは誰もが利用する分、テレビよりも間口が広く、多くの人に情報を与えられるようなイメージを持たれますが、実はそうとも限らないのです。 検索をかけた場合、関連広告は出てきても、関連のない商品やサービス広告は表示されません。 つまり、利用者のニーズが顕在化していないと、表示すらされないというデメリットがあるのです。
3位 新聞
構成比9.2%で上位に食い込んだのが新聞広告です。 ”新聞離れ”が叫ばれる中で、経済やスポーツなど、ジャンルによっては新聞で情報を得る人も少なくありません。 そのコアなターゲットにアプローチできるのが新聞広告なのです。 掲載場所によって異なりますが、”全15段(新聞の1ページすべて)”を取って掲載するものはパッと目をひきます。 テレビとは異なり、有形である、映像に比べて制作費用を抑えられるという魅力もあります。
4位、5位 折込チラシ、DM
構成比7.6%が折込広告、構成比6.2%がDM広告です。 どちらも消費者に情報を直接発信できるというメリットがある一方、 住所やメールアドレス情報を入手しなくてはならなかったり、発送を新聞に依存していたりというデメリットもあります。 間口は広くありませんが、ピンポイントに情報を発信したい場合に有効といえます。 電通は「もともとDM中心の企業が全てをウェブ展開にしてみたものの、費用対効果の観点から、DMが有効と判断し切り替えるケースもあった。ウェブで獲得できる層とそうでない層を明確に分ける傾向にある」と分析しています。
6位、7位 屋外広告、展示・映像等
構成比5.2%が屋外広告、構成比5.0%が展示・映像等の広告です。 看板やデパート等の懸垂幕、ポスターボード、イベント時の広告、映画広告などがこれに該当します。 外出をあまりしない人にはテレビ広告が、外出をする人に屋外広告、展示・映像広告が有効であることは論を待ちません。 こちらも広く、浅く情報を伝えられる上に、案内板の役割も担うことができます。 またイベント、行事が増えているのか、ここ3年の中で年々伸び率が上がっている点も注目です。
8位 雑誌
構成比4.0%が雑誌広告です。 「推定販売金額の減少率(8.4%、出典:出版月報2016年1月号)が過去最大となるなど、雑誌業界を取り巻く環境は引き続き厳しかった。しかし、電子雑誌は定額制読み放題サービスが大幅に伸長した。」と電通は分析していますが、果たして電子雑誌に広告は載るのかという根本的な疑問が生じました。 電子雑誌アンケートによると「広告については、本誌からの転載も含めて「掲載なし」が69%(257誌中171誌)」と、かなりの雑誌でそもそも広告が打てないといった結果になりました。
9位 フリーペーパー、フリーマガジン
構成比3.7%がフリーペーパー、フリーマガジン広告です。 仕事の求人や美容、グルメ情報誌など、地域に根ざした情報を発信しつつ、読者が無料で情報を得られる手軽さが魅力です。 ウェブでは情報過多で選定が難しいため、地域のニーズに合わせた広告を打てば、効果は期待できるでしょう。
10位 交通広告
構成比3.3%が交通広告です。 中づり・まど上・ドア横などの車内メディアに加えて、車内や駅構内のデジタルサイネージがあります。 近年、電車のドアの上に映像が流れ、通勤、通学の際に見る機会も多いのではないでしょうか。 まだまだ活用の余地がありそうです。
さまざまな広告媒体を紹介してきましたが、いかがでしたか? 少ない費用で単発的に広告を打ったところで、どのような媒体を利用しようと、効果は得られにくいでしょう。 長期的なプロモーション戦略を立てて、それぞれの特性を活かした媒体を選択することが成功のカギなのです。
幻冬舎メディアコンサルティング
高田 ななこ
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