コラム

日本で在宅医療が普及しない理由

著者:GMCブランド戦略室
企業ブランディングコラム

今、国の政策として「在宅医療」が推奨されています。

在宅医療とは、病状が安定しており自宅介護で対応できる患者を、病院ではなく自宅で療養させようという動きのことです。
国はこの在宅医療を普及させるため、各病院の病床数を減らす働きも行っています。
しかし、ここまで国が政策を行っているのにも関わらず、日本はいまだ普及が進んでいません。
それは一体なぜなのでしょうか。

 

在宅医療における問題点

病院ではなく自宅で療養することは、多種多様な問題が発生してしまう恐れがあります。
一例としては、以下ようなことがあげられます。

・多職種間で患者についての情報交換や話し合う機会が不足している
・多忙な医師とは連絡がとりづらく、気後れすることもあるため連携が難しい
・医療や介護のサービス内容や意義などが理解されず、その導入や継続が難しい
・独居高齢者や認知症が増え、疾病や介護だけでなくその対応に苦慮する
・患者を支える介護力が不足していたり、家族の協力が得られにくい

【出典:厚生労働省「多職種の視点を反映した「在宅医療に関する 課題」の抽出と概念化」http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryou/zaitaku/dl/23.pdf 2015/7/2アクセス】

上記から考えますと、医師不足や家族からの理解を得にくいことが問題になっているようです。

また、医師と家族の関係づくりも重要です。
患者にとってみれば、自宅に居ながら適切な医療を受けられる在宅医療は非常に便利です。
しかし、医師とはいえ赤の他人を自宅に受け入れることになりますから、どうしても家庭の事情を晒してしまうことになり、自宅にいる家族にとってはストレスになってしまうのです。

 

在宅医療は、信頼関係の構築で普及する

では、どうすれば在宅医療が今以上に普及していくのでしょうか。
それは、患者やその家族と関わっていく医師が、自身の「人となりを伝えていくこと」です。
昭和時代は、地域の診療所などに居る医師と患者が日常的にコミュニケーションを取っていました。
患者は医師をかかりつけ医として、顔やその人柄をしっかりと認識し、信頼を寄せていました。
しかし現代では、患者と医師が日常的に顔を合わせて話し、このような強い関係性を育むことは困難です。
そのため、医師自身がその人となりを発信していく必要があるのです。

「自分自身はこれだけの理念を持って患者と接している」
「強い想いをもち患者と接することで、少しでも役に立ちたいと思っている」
こうした医師の想いがより明確になり、患者やその家族に伝わっていくことで、在宅医療への抵抗を減らすことができるのです。

今、在宅医療について知りたいというニーズは高まっています。
それに伴い多くの医師が在宅医療に関する書籍などを出版し、情報を発信している時代です。
しかし、その多くは在宅医療の専門的な話ばかりで、医師の想いや考えが形になっているものは多くありません。
だからこそ、在宅医療に関わる医師自身の考えを伝え、在宅医療を必要とする人々からの信頼を得ることが重要になってくるのではないでしょうか。

 

幻冬舎メディアコンサルティング

伊藤 美月

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