スタバ、タナベ経営に学ぶ 人材難時代のインナーブランディング

著者:GMCブランド戦略室

2019.05.16

目次

今、中小企業は言うまでもなく大手企業においても人材不足が深刻化しています。 リクルートが発表した平成31年卒業予定の大学生求人動向調査によると、民間企業全体の有効求人倍率は1.88倍、従業員数300名以下の中小企業にいたっては9.91倍という未曽有の「採用難」の状況を示しています。

こうした人材不足を解消し、さらに長期的には社外に向けてのブランディングのためにも重要な役割を果たす手法であると考えられているのが、インナーブランディングです。

今回はインナーブランディングの概要やメリットを紹介したうえで、メリットや事例などを紹介します。インナーブランディングを実践することは決して簡単ではありませんが、実践していただくことで今直面しているさまざまな課題の解決に効果が期待できるはずです。

インナーブランディングとは

インナーブランディングとは、企業がブランドの理念や価値を従業員に対して理解させる啓蒙活動のことです。インターナルブランディング・インターナルマーケティングとも呼ばれます。社外の消費者に対して行うアウターブランディングとともに、ブランド構築のために非常に重要な役割を果たす手法であり、近年インナーブランディングを重視する企業が増えています。

インナーブランディングが重要な理由とは、従業員の対応や行動が企業のブランディングにとって大きな意味を持つからです。

インナーブランディングに成功すると次のような効果が期待できます。

  • 従業員の愛社精神の向上
  • 従業員の顧客志向の向上
  • 従業員によるブランド価値の社外発信
  • 業務の質の向上
  • 離職率の低減
  • 社内一体感
  • 経営方針の社内への浸透
  • 合併、統合企業での従業員意識の統一
  • 社会的イメージのアップ

スターバックスにみるインナーブランディングの成功事例

スターバックスでは、「従業員満足度が低い企業では、顧客が満足できるサービスを提供できない」という考え方から従業員満足度を非常に重視しています。

スターバックスジャパンが掲げる6つの行動指針の一つには、以下のように記載されています。

「お互いに尊敬と威厳をもって接し、働きやすい環境をつくる」

具体的には、年間80時間の従業員研修などの研修や福利厚生(週20時間以上勤務するパートタイマー全員に健康保険やストックオプション付与など)によって従業員を大切にする姿勢を示しています。研修に関しては、マニュアルが存在せず従業員一人ひとりが顧客満足のために行動することを徹底して指導されています。

これらの結果として、スターバックスは他のファーストフード店と比較して従業員の定着率が高いです。また、広告展開や値下げなどをしなくても質の高いサービスを提供することに成功しています。

タナベ経営にみるインナーブランディングの方法

採用難・人材不足・定着難を解決するために、タナベ経営ではインナーブランディングの確立が重要であると説いています。

企業に人事が定着する風土の第一条件は、企業理念が社内に浸透していることです。企業理念の浸透とはまさにインナーブランディングに他なりません。

具体例として、横浜国立大学大学院准教授の服部泰宏氏が論じている、採用の現場での自社独自の「優秀さの設定」の重要性について紹介しています。

「優秀さ」をあらかじめ設定してから採用活動を行うことで、従業員の定着率を高められるという考え方です。ここで述べられている「優秀さ」とは、自社理念の共有を指していて、理念を共有するための方法として2つの事例を紹介しています。

  • 経営者が積極的に採用に関わり、面接回数を増やすことで理念への理解と共感を促す
  • 採用スタッフが理念や経営者の考えを忠実に代弁して、求職者に共感してもらう

これらの採用はインナーブランディングが確立しているからこそできる手法であり、多くの企業が悩む課題を解決する手法の一つになると説いています。

組織の「人」がカギを握るインナーブランディング

インナーブランディングの実践は決して簡単なことではありません。その成否のカギを握るのは、企業の「人」です。

人が活躍し、人が伸びる企業には、必ず採用の段階ですでに理念の共有と共感があります。そして人が定着し、育つことができる風土が出来上がっています。そうしてさらにインナーブランディングが強固になった組織に新たに優秀な人材が加わる、インナーブランディングが社外にも波及し顧客から選ばれる企業になるという好循環につながります。

まとめ

企業のブランド理念や企業価値を従業員に対して啓蒙活動する自社ブランディングには、愛社精神の向上や顧客志向の向上、人材の定着、従業員意識の統一などさまざまなメリットがあります。

今、インナーブランディングを重視する企業が少しずつ増えていますが、その実践は決して簡単なものではありません。

タナベ経営が方針として示しているように、採用の段階で求職者に対して積極的にインナーブランディングを活用した自社理念の共有を図っていくなどの手法や、スターバックスの事例にみられるような、理念に基づいた社内の研修・福利厚生体制の充実等が重要になります。

これらの実践には、人が何よりも重要です。ポイントを抑えて、ぜひインナーブランディングを実践してください。

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