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企業ブランディングによる消費者不安の解消

著者:GMCブランド戦略室

近頃さまざまな分野で、あらゆる商品、サービスに対する信頼が失われています。
一番の話題となっているのは、ある総菜販売店で売られていた総菜から、腸管出血性大腸菌O157感染による集団食中毒が起こったニュースでしょう。

特に子どもを持つ親にとっては恐ろしいニュースであり、これをきっかけに総菜を安易に買えなくなった人も多いかもしれません。
このような集団食中毒は過去にも起こっており、度重なる食中毒のニュースによって総菜、食品への不信感が増しています。

また化粧品会社でも、製造過程で商品の一部にプラスチック片が混入したために、商品を回収するというケースもありました。
人気の化粧品ブランドということもあり、多くの女性が戸惑いました。
またそれと同時に今まで築き上げてきたブランドに傷がつくことにもなったでしょう。

この二つのニュースは一見全く関係のないもののようにも思えますが、 ほぼ同時に報道されることで、消費者に食品や化粧品に限らず、あらゆる商品、サービスへの不安を抱かせ、不信感が高まったことは間違いありません。

こうしたニュースが報道されるたび、消費者は「何を信じればいいのか」とあらゆるものに対して疑いの目を持つようになるのです。
「うちのサービスは違う」「うちの商品は絶対に安全だ」そんな主張も、消費者にとっては安心材料にはなりません。信じていた商品、サービスに裏切られたわけですから、いくら「大丈夫です、安心してください」と言われても疑わずにはいられません。

では、消費者の信頼を取り戻すにはどうすればよいのでしょうか。

消費者に理解してもらうこと

一番大切なのは「知ってもらう」ことです。
知ってもらうといっても、大企業のように名が知れ渡る、というだけではありません。
むしろ現状では企業の名前だけで信頼してもらうのは難しくなっています。
大切なのは、よく知って、安心してもらうことです。

例えば最近では、スーパーの野菜売り場でその野菜を作った農家の人の顔が見られることが多くなりました。この取り組みこそ、消費者に「安心してもらう」ための工夫です。
自分の写真を載せるということは、非常に勇気のいることでもあります。
「わたしがこの野菜を作りました。何か問題があればわたしが責任を取ります」一枚の写真はこのような意味を含んでいるのです。
つまり、自信をもって野菜を出している証拠でもあります。
一般企業がつくった商品、サービスに関してもこのような工夫が必要なのです。

企業の場合はすでに企業名がどこかに載っているので、顔を載せるなど製作元を記しても意味がありません。企業の場合は、まずどのような企業であるかを知ってもらうことが必要です。 歴史があることが大切なのではなく、この会社はどのような思いをもって、今までどのようなことをしてきたのか、そしてその商品、サービスはどのように生まれ、どのようなものであるかを伝えることで、消費者は初めて安心します。
これこそが、企業ブランディングです。

企業ブランディングがつなぐ企業と消費者

企業ブランディングに関してさまざまな捉えかたがありますが、消費者や取引先などの信頼を得て、安心してもらうということは、大きな目的の一つでもあります。
多くの消費者が不安を抱いている今、企業ブランディングを通して消費者の信頼を得ることが何よりも大切です。

まずは企業ブランディングの意義を理解し、その企業にとって最適な方法を探ることから、消費者との距離も縮まっていくのです。

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