本が売れない時代にこそ目を留めたい、書店陳列の工夫
皆さんは、本を読みますか? 好き嫌いを問わず、読む時間がとれない方が大半かもしれません。
では、若者の場合はどうでしょうか。 読売新聞では、「読解力が危ない」というコラムが連載されています。 第4回目(2月2日号)の記事では、全国学校図書館協議会の16年調査にて、 1ヶ月間まったく本を読まない生徒が3年前に比べて12.1ポイント増え、57.1%に上ったと報道しています。
本を売る側も、読書感想文コンクールなどの従来の施策だけではなく、書店員が自ら書籍の魅力をアピールするコンテストを開催するなど、新たな試みを繰り広げています。
知的好奇心の泉でもある「本」。 ITの時代が到来したこともあり、出版社や書店が積極的に売り込んでいくことが主流になりつつあります。
本を読む人が少なくなったといえど、スーパーやコンビ二、病院などと同じように、各駅ごとにある書店。 お客様に一冊でも買って読んでいただけるように取り組んでいる、書店・出版社の工夫をご紹介いたします。
平積み(ひらづみ)
注目度の高い本やベストセラー、また新刊などを表紙を上にして陳列する方法です。 書店内でも、一際目立つ場所に並べられます。
同じ書籍を高く積み、多面展開することで迫力のある魅せ方ができます。
面陳列(めんちんれつ)・面展示(めんてんじ)
書籍の表紙を見せて書籍を陳列する方法です。 ゴールデンゾーンと呼ばれる、お客様の目の高さに並べられることがほとんどです。
平積みや後述する棚差しに比べると、陳列できる冊数は少なくなりますが、 書店に入ってまず目に入るため最も印象に残りやすいディスプレイ方法です。
棚差し(たなざし)
棚に書籍を並べ、背表紙を見せる方法です。
よりたくさんの本を並べられますが、実際に手に取らなければ表紙や帯が見えないため、 残念ながら他の方法と比べると見過ごされる可能性もあります。
このような陳列は、もちろん書店が独自に展開することもありますが、 多くの場合は出版社の営業担当が書店にお願いし、場所をいただいてディスプレイしています。 書店によっては棚ごと1社が占有していたり、手書きのPOPで差異性を演出したりと、 本の表紙以外にも、書店を見渡すと面白い発見がたくさんあります。
書店では、お客様のうち約80%の購入が「衝動買い」だといわれていますが、 あなたの「衝動」はどの一冊に突き刺さるでしょうか。 ぜひ、最寄の書店で試してみてください。
幻冬舎メディアコンサルティング
羽根 広子
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