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「ジュニアNISA」伸び悩みの原因とは?

2016年1月に口座開設が開始され、4月から本格運用がスタートした、0~19歳の未成年者のための少額投資非課税制度「ジュニアNISA」

高齢者層偏重の金融資産を親から子、祖父母から孫へと移転させ成長資金とするとともに、非課税で運用することで将来の教育資金づくりに活用してもらうことを狙ったものであり、相続財産を軽減するチャンスとしてもシニアからの関心が高まっています。
しかし、運用開始から1ヶ月現在の動向をみてみると、口座開設数は想定されていたより伸びていないようです。

その要因としては、口座開設にあたってや運用面においていくつかの問題点があげられているようです。

今回はジュニアNISAの現状と普及促進のために求められることについて考えます。




業界人から語られるジュニアNISAの現状

全国の証券会社で構成される日本証券業協会の稲野和利会長は、2016年4月20日に実施された記者会見にて、ジュニアNISAの現状について「出足は極めて鈍いと感じている」と語っています。その上で稲野会長は、詳細な統計調査が必要であると前置きしつつも、「4月月間の口座開設数は10万口座には満たないのではないか」との見方を示しました。

資産運用会社の野村アセットマネジメントは独自の調査レポート「NISAに関する意識調査」結果(2016年1月13日発表)の中で、「2016年中に開設されるジュニアNISA口座の数は、日本の未成年者人口の約7%にあたる155万口座に達する」との試算を示していますが、これに対し、証券業界内では「現場の感触としては、そこまでの勢いを感じない」などと厳しい意見が多くあがっているようです。




ジュニアNISAが伸びない理由

では、なぜこれほどまでにジュニアNISAは伸び悩んでいるのでしょうか。一つの要因としては、ジュニアNISAを運用することのメリットが一般消費者に十分に伝わっていない点にあります。

ジュニアNISAとNISAの違い

そもそものジュニアNISAが作られた背景は、そのモデルとなったイギリスの投資課税制度であるISAとほぼ同じ理由になります。

目的は大きく分けて3つあり、1つ目としては投資家の裾野拡大があります。現在の投資家のほとんどが高齢者であり、若年層に投資に対する理解と実施を促すことで経済の活性化を図ろうとする狙いがあります。

2つ目は世代別金融資産の偏在を緩和する目的です。現在は国内の金融資産の大半を中高齢者が保有している状態であり、若年層に金融資産が殆ど集まらない状況になっています。ジュニアNISAの導入により、相続等への活用も関心が高まり、この偏りを緩和できるものと期待されています。

3つ目は長期投資の促進です。若年層は大学進学時などの教育資金が将来的に必要になるため、それに向けて長期間で資産を形成できるように援助することが目的となっています。

また、18歳までの払い戻しができないなどのジュニアNISAとNISAの仕組みの違いについても分かりづらく、運用の煩わしさを感じる消費者が多いことも問題となっています。

ジュニアNISAとNISAの違い



ジュニアNISAの普及促進に必要なこと

マネックス証券が4月8日~11日の間におこなったアンケート調査の結果、ジュニアNISAを知っているかという質問については、およそ7割が「詳しく知っている(12.4%)」「それなりに知っている(60.0%)」という回答が得られています。しかし、ジュニアNISA口座を実際に開設したという個人投資家は10.0%という結果になっており、高い認知度を示した一方で、口座開設者は1割にとどまっています。

ジュニアNISAの認知度

昨年、日本証券業協会は芸能人を起用したパンフレットやテレビCMなどのマス広告での展開など、業界を挙げたプロモーション戦略を取り、ジュニアNISAの認知度向上に大きく貢献しましたが、運用が開始されている今、消費者から求められているのは、消費者にジュニアNISAのメリットを理解しやすくするためのフォロー具体的な運用のノウハウです。

 

幻冬舎メディアコンサルティング

太田 晋平

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