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BtoBでも活発化する中国の”爆買い”と中国ニーズの変化

一昨年の秋ごろから騒がれだした中国の”爆買い”。
既にご存知の方も多いとは思いますが、家電製品や医薬品、ブランド品などある特定の”モノ”を大量に購入する中国人旅行客の消費行動のことを表します。

昨年は499万人の中国人旅行客が日本に訪れており、今年その数は700万人程度まで増加するだろうと推測されていますが、ここ最近、”爆買い”を進める中国人のニーズが冒頭の”モノ”の消費から、技術力や芸術、学習などの経験を伴う”コト”の消費へと変化しており、それは旅行客だけではなく中国企業の動向にも表れているようです。

今回はBtoBでも活発化する中国の”爆買い”と中国ニーズの変化に対して、日本の企業が取るべき戦略を考えます。

 

移り変わる中国の消費行動

冒頭でもご紹介しましたが、これまでの中国人の消費対象は家電製品や医薬品、ブランド品などある特定の”モノ”でした。”モノ”の消費は中国人を迎え入れる企業としては在庫を取り揃え、専門のスタッフをアサインするなど対応が取りやすく、ビジネスとしてわかりやすいものです。が、近年増えている経験を伴う”コト”の消費については商品の販売よりも幅が広く、歴史・文化などと紐づくものが多いため丁寧な説明が必要となり、”モノ”の消費よりも言語の壁が大きくなります。

しかし、”モノ”の爆買いを一通り終えた富裕層や、それに近い中間層の上の人々は、海外の技術や芸術など未経験の海外の文化に興味を持っています。この関心は、今後より広がっていき、今まで考えもつかなかったような分野にまで拡大する可能性があります。彼らは、母国では体験できないことを日本や海外に求めているのです。つまり、事業の展開次第で、”モノ”の消費よりも、将来性が見込めるのです。この消費行動の変化は中国企業の動向にも表れています。

 

中国企業が海外の大手企業を”爆買い”

中国企業の”爆買い”として象徴的だったのは中国のコングロマリット、大連万達集団(ダイレン・ワンダ・グループ)が2016年1月11日に『ジュラシックワールド』などの大作を生み出した米映画製作会社レジェンダリー・エンタテインメントを買収した一件です。この買収劇により、2017年には中国の映画市場がアメリカを抜いて世界第一位になると見られており、世界市場に与える影響は大きいものがあります。

このほかにも、中国国有企業の化学大手、中国化工集団(ケムチャイナ)は2016年2月3日に、スイスの農薬世界大手 Syngenta AG(シンジェンタ)の買収を発表しています。その買収額は430億ドル(約5兆1600億円)以上になる見通しであり、中国企業による海外買収でこれまでで最大の案件になります。
この案件は、シンジェンタのもつ農業関連の先端技術を得ることが狙いとみられ、シンジェンタの事業全体を引き継ぎ、ブランドも残す方針を発表しています。
ケムチャイナは2015年にも、イタリアの高級タイヤメーカーであるPirelli & C.(ピレリ)を71億ユーロ(約9300億円)で買収しており、今回はこれに続く大型案件となります。

日本国内でみれば、中国企業ではありませんが、世界最大手の電気メーカー 鴻海(ホンハイ)精密工業による日本の老舗電機メーカーSHARPの買収騒動が記憶に新しいと思います。

 

日本企業が取るべき”爆買い”対策

上記の通り、中国資本の流入は日本国内に留まらず、世界規模で起こっている出来事です。中国の莫大な市場は日本の企業にとっても魅力的です。無論、自由競争である経済市場の中で、企業が買収されるのは自然の理という考え方もありますが、日本をはじめとした先進国で培われた技術や知的財産が海外に流出することで、長い歴史の中で培ってきたブランド価値の下落や、先進的な技術の漏洩につながりかねません。

中国の資本に依存するのではなく、中国のニーズを正確に理解し、適切に対応を行い、日本の製品やサービスのファンを増やしていくことで、この”爆買い”を一時的ではなく、安定した需要として確立していくことが日本の企業に今、求められています。

 

幻冬舎メディアコンサルティング

太田 晋平

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