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多角化経営が注目される背景とメリット・デメリット

著者:GMCブランド戦略室
企業ブランディングコラム

顧客のニーズが多様化する傾向にある現代、どの業界でも企業は新たな収益事業を立ち上げる多角化経営を求められています。 今回は、企業が成長する契機として注目を集める多角化経営を取り上げ、その特徴やメリット・デメリットなどについてご紹介します。

多角化経営とは

多角化経営とは企業が経営活動を多種多様な分野へと拡張する経営戦略のことをいいます。

一口に多角化経営といってもその形態は多様。主力事業分野をもちながら、多角化する「本業中心型」、主力事業は持たず、相互に関連したさまざまな事業を展開する「関連型」、異業種の会社が合併吸収した場合のように、事業間に関連性がない「非関連型」などがあります。

また、一つの企業が数種の業種の事業を経営することを多角経営と呼んでいます。

多角化経営が注目される背景

多くの日本企業が多角化経営に取り組む背景には、大きな成長を見込むことができない停滞した経済状況があります。

経済のグローバル化が進むなか、将来的に起きる事象に伴うリスクが高く、思い切った投資をするのが難しいといわれています。そのことを裏付けるかのように、財務省の法人企業統計が発表したところによると、ビジネスリスクへの備えである日本企業の2016年度末の内部留保が406兆2348億円と400兆円を超え、過去最高額を更新しました。政府は、内部留保を設備投資に回すよう求めていますが、十分には行われていないことがわかります。

世界各地では紛争やテロも相次ぎ、外交の不安も高まるばかりで不確実性は今後も高まるとの見方が支配的です。そのため将来の競争を想定し、中長期的な視点で成長しようとする多角化戦略が、合理的な経営判断として注目を浴びるようになってきました。

多角化経営のメリット・デメリット

多角化することのメリットとしては、主力事業を拡大するのに比べて、高い収益を得られることが挙げられます。多角化することで、企業内のブランドや技術、ノウハウなどの経営資源を活用することが可能になります。

また、これまで使われていなかったリソース(人材を含めて)を活用する機会にも恵まれたり、事業や関連会社の働きが相互に促進されたりすることで、企業全体の活性化が期待できます。「範囲の経済」を得ることで、大幅なコスト削減につながるというわけです。そのため、多角化経営は企業が成長する上で欠かせない経営戦略とみなされています。

また、リスク分散できることも多角化経営のメリットと考えられています。

企業は絶えず時代や消費者行動の変化にともなう収益の変動リスクにさらされています。一つの事業しか持たない単一的経営の場合、事業の収益が思うようにいかなかった場合、企業の経営が著しく悪化してしまいます。多角化経営をしていれば、仮に一つの事業の業績が深刻化しても、収益の変動を低く抑えることが可能になるのです。国内の需要がすぼまる一方で、労働人口の減少にも歯止めがかからない日本では、少なからぬ企業が経営多角化を生き残りをかけるための重要な戦略として位置づけています。

ただしデメリットもあります。

リソースを一つの事業に集めることができないため、非効率的な経営となる場合があるのです。抱える事業の種類が増えれば増えるほど、スペシャリストが必要になりますし、別個に資金も必要になります。多角化経営では、資本と労働力の分散が避けられず、単一的経営にはないコスト上昇のリスクを抱えなくてはなりません。



現在の世界情勢、経済状況下では、一つの事業に注力する経営手法は大きなリスクを抱えることになります。とはいえ一つの事業に集中することで成功する企業も少なくありません。時代の流れと自社の環境や条件を見極めつつ、単一化か多角化か、適切な経営判断をすることをおすすめします。

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