度重なる離職は採用に問題あり! 社員の定着率を高める方法

著者:GMCブランド戦略室

2019.10.31

若手社員の採用に踏み出てもすぐに退職されてしまう。そのような負のスパイラルに陥っている企業は多くあります。では、会社に長年貢献してくれる社員はどのように見つけたら良いのでしょうか。採用で大切にすべきは給料でも安定性でもなく「会社の理念」です。

目次

従来の人事制度は若者に全く響かない

一度入社すると定年まで会社にい続けることができる終身雇用制度、会社に長く勤めただけ給料が上がる年功序列制度などは日本における特徴的な人事制度です。

企業はスキルやノウハウなどではなく、ポテンシャルがあるとみなされれば入社できる新卒一括採用を利用し、学生は安定を求めて大企業を目指す人がほとんどでした。

しかし、これは日本の雇用制度の特徴であると同時に、弱点であるとも言われています。若者はいくら実力があっても昇進できず、成果を上げても評価されないこともあります。

窓際に座る40代の上司よりも結果を出しているのに、給料が彼らを超えることはないのです。会社が若者の能力を潰してしまうとまで言われています。

ただ、そのような制度は終わりを迎えようとしています。マイナビが22〜23歳の男女800人を対象に実施した「2019年新入社員1カ月後の意識調査」によると、「今の会社で何年ぐらい働くと思いますか?」という質問に対して「定年まで」と答えたのはわずか21.8%だったのです。

「3年以内」は22.2%で、4割近くの新入社員は5年以内での退職を考えていることがわかりました。理由として半数を占めたのが「ライフステージに合わせて働き方を変えたいから」。

働き方が多様化しているからこそ、その時々に合わせた働き方を選びたいと思っている若者が多くなっているのです。

また、売り手市場の日本社会では、若者は自分のやりたい職業を探し、やりがいのある仕事に就こうとしている傾向があります。失敗してもやり直せる環境から、起業に踏み切る若者も増加。今や、従来の雇用制度は若者には響かなくなってきているのです。

コストをかけて採用した人材が早期退職するという悪循環

雇用制度や採用に多様性が出てきているなか、せっかく採用した優秀な人材に早期退職をされて悩んでいる企業は依然として多くあります。

厚生労働省の発表によると、2015年大卒の就職者のうち、3年以内の離職率は31.8%。3人に1人が早期に退職しているのが現状です。

採用には多大なコストがかかります。マイナビキャリアサポートの「2017年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」によると、入社予定者1人あたりの平均採用費は46.1万円との結果が出ました。

さらに入社後にも教育や研修などで費用がかかります。本来は、新入社員に一人前になってもらい、売り上げに貢献してもらうことで採算を取るものですが、早期退職されては、採用や教育にかけたコストが全て無駄になってしまいます。

さらに、後任者への教育や新たな採用などにも費用がかかり、結局1000万円以上の損失になることもあるのです。

年齢や能力、希望年収ではなく、企業の魅力で惹きつけるべき

若者が会社を去ってしまうのは、本人と企業とのミスマッチが原因です。以前、仕事選びは年収や安定性が重視されていました。

仕事はつらいものだという考えが一般的にありましたが、今は、仕事に楽しさややりがいを求める時代に変わっています。いくら年収や福利厚生が良かったとしても、思っていた仕事内容とは違ったなどのギャップが生まれると、早期退職してしまうのです。

そうならないためにも、企業は企業自体の魅力で人を惹きつける必要があります。理念に共感してくれる人材を集めることが重要なのです。

企業理念に深く共感する社員は定着し、会社の成長に貢献する

理念に共感してくれる人材を集める策として、SNSを利用した採用や、企業が求職者に直接アプローチするダイレクトリクルーティングなど、さまざまな方法が考えられます。

例えば、社長が会社説明会に登壇するのも一つの手です。大切なのは自分の言葉で理念を語ること。「なんのためにある会社なのか」「なんのために事業をしているのか」を社長自身の言葉で伝えるのです。

ほかにも、書籍を発行してリクルーティングに成功した企業もあります。参考に、ソニー生命保険株式会社の事例を紹介します。

ソニー生命の元代表取締役社長於久田太郎さんは採用に課題を抱えていました。生命保険業界は国内大手や外資系企業も多数あり、就職先の決め手となるのはネームバリューか給料でした。

ソニー生命は給料がずば抜けて良いわけでもなく、ほかを圧倒するネームバリューもまだない。ほかの企業と同じく、営業マンを確保するのは難しかったのです。

もともと今では誰もが知るライフプランナーという職種や概念は、ソニー生命が導入したものです。以前は収入・支出の危機意識がなく、ライフプランに関する専門のコンサルタントもいませんでした。

ソニー生命は、採用の課題解決と同時に、最初にライフプランニングを導入した企業であること、ライフプランニングの重要性を広めたいという気持ちがあったのです。

そこで、書籍の刊行を決定しました。教育改革で著名な藤原和博先生に35歳からの戦略的人生計画について執筆を依頼し、一人ひとりが人生をプランニングしてオリジナリティの高い人生を歩むべきだとの内容で発行。

於久田太郎さんは解説として参加し、ソニー生命ならではのライフプランニングの理念を啓蒙しました。結果、ライフプランナー職のブランド化に成功し、会社案内では難しかったライフプランニングの必然性を周知することができたのです。

ミスマッチの少ないリクルーティングに成功し、同業他社と比べても離職率低下につながりました。

もう一つ、採用に頭を抱えていた監査法人アヴァンティアの好事例があります。監査法人とは会計士が集まった法人のことで、業界にはビッグ4と呼ばれる大手4大監査法人があります。

中小規模のアヴァンティアはこれまで、内定を出した学生が、ビッグ4に取られてしまうことがありました。学生の親からも、「名もないところに就職するよりも大手4法人のほうが良いでしょう」と言われていたのです。

そこで、アヴァンティアに就職して活躍する姿を想像できる書籍を作りました。

本の中で、中小企業の監査法人で働くメリットを大手と比較しながら説明。監査人としてあるべき姿を提示しました。大手では業務が細分化され、一連の業務の一部分しか担当できません。一人の裁量で仕事ができないのも特徴です。

一方、中小企業は一人で担当できる業務が多く、知識や経験を増やして監査人としてスキルアップすることができると話しました。結果、アヴァンティアの方向性に共感した人材の採用に成功したのです。

これらの企業は、理念に共感した人材を集めることによって、採用に成功した事例です。会社は本来、同じ目標を達成するために集まった同志で成り立っています。

例えば部署異動で仕事内容が変わってしまったとしても、理念が変わることはありません。また、深い思いを共有しているからこそ、新入社員が会社に大きく貢献してくれる人材へと成長する可能性が高いのです。

さまざまな採用手法があるなか、理念に共感してもらう方法を選択して人を集めれば、ミスマッチから生じる早期退職を防ぐことができます。まずは、会社の理念を見つめ直して、周知させることが重要なのです。

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