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寄稿依頼が殺到! メディアへの露出も増えた株式会社Macbee Planetの佐野敏哉氏が語る「企業出版の費用対効果」 vol.1

著者:GMCブランド戦略室

幻冬舎メディアコンサルティング主催の書籍マーケティングWEBセミナーでは、2020年9月よりクライアント(著者)をゲストとしてお招きし、出版の効果を「本音」で語っていただく特別編を開催しております。本稿はその書き起こしです。今回のゲストは、2020年に『解約新書 マーケッターに捧げる解約の真実と処方箋』を出版した株式会社Macbee Planetの佐野敏哉氏。聞き手は、株式会社幻冬舎メディアコンサルティング取締役・営業局長の佐藤大記です。

ゲスト講師

佐野敏哉

https://macbee-planet.com/

株式会社Macbee Planet エヴァンジェリスト ブライトコーブ株式会社にてSaaS型の動画配信サービスをテレビ局や大手企業100社以上に導入。その後、サブスクリプションモデルへのビジネスチェンジに見事に成功したアドビ システムズ株式会社にて、デジタルマーケティングや広告配信の業務を5年にわたりサポート。サブスクリプションの黎明期より、ビジネス、システムの両面に知見を持つ。2018年9月よりMacbee Planetに参画。解約防止ツールのプロダクト責任者として従事している。 主な著書に『解約新書 マーケッターに捧げる解約の真実と処方箋』(2020年4月刊)。

※本稿は2020年10月26日にオンラインで開催された『出版の費用対効果を明かす「書籍マーケティング」WEBセミナー 特別編《第2弾》』をもとに編集したものです。

「解約」に着目した新しいマーケティング手法

佐藤:書籍マーケティングセミナー特別編の第2弾をお届けします。実は、今年の9月に初めて後藤ブランドの後藤晴伸社長をお招きして開催したところ、大反響をいただきました。追加開催のご要望が出たので、第2弾の開催に至りました。まず、改めて私たちの書籍マーケティングについてご説明させていただきます。弊社では「企業出版」という手法を使って多くの企業の経営課題を解決しています。主に集客や採用面で強力な効果を発揮しているわけですが、新型コロナの感染拡大を契機に「非対面、非接触型」の施策を求める経営者の方々から多くのオファーをいただくようになりました。そこで、より多くの経営者を中心とする方々に出版のメリットをお伝えするために、実際に企業出版をした人に話していただこうということで、このような場を設けています。それでは本日のゲスト、株式会社Macbee Planet エヴァンジェリストの佐野敏哉さんです。どうぞよろしくお願いします。

佐野:よろしくお願いします。

佐藤:佐野さんの肩書である「エヴァンジェリスト」について、おそらく聞きなれない言葉だと思う人が多いのではないでしょうか。これは「伝道師」という意味がございまして、企業の活動や商品の良さを皆さんにお伝えするというような仕事です。事業内容については後ほどお聞きしたいと思いますが、まずはMacbee Planetに参画なさった理由やバックボーンなど、佐野さんのプロフィールをお聞かせください。

佐野:書籍のなかにもいくつか私の過去が書いてありますが、Macbee Planetに入社する前は外資系のIT企業にいました。Macbee Planetの創業者とは、もともと以前から親しくしていました。「上場する」という一つの目標と意気込み、Macbee Planetの最適なマーケティングなどに共感して参画させていだいたという形です。

佐藤:今年4月に上場されていますよね。次にMacbee Planetの主力の事業内容について教えてください。

佐野:今日はそこがメインではないので端的にお話しますと、インターネットの広告事業が主力です。我々が手がけているのは主に通販やサブスク(サブスクリプション:定額料金を支払うことで一定期間受けられるサービス)の支援・導入部分のサポートだったのですが、今回の書籍にも書いた「解約防止」というサービスも新しく追加させていただきました。現在は、導入から解約(防止)まで、お客様をすべてにおいて支援、サポートする事業です。

佐藤:なるほど。一般的に、サブスクビジネスを展開している事業会社、あるいは広告代理店は、新規顧客の獲得に注力され、躍起になっている会社が多いかと思うのですが、今回、「解約」というところに注目した理由をまず教えていただけないでしょうか。

佐野:我々も今までは佐藤さんがご指摘されたように、まず新規顧客の獲得という導入の部分に非常に注力してサポートしてきました。ところが、近年は大体のお客様を「取れるだけ取れてきた」という現状にあります。つまり「拡大期」から「安定期」に入ってきているんです。そういったなかで今後、日本の人口が減るといわれています。

また、その裏側には1人当たりの客単価の軽減が見られるようになってきました。ケースにもよりますが、昔は大体1人取れば3万円から5万円の報酬があったのですが、今は、1人3000円や5000円のレベルまで落ちています。やはり「質」というところが問われるようになり、最近はライフタイムバリューと呼ばれる「LTV」、そういったところに企業であるお客様の指標「KPI」がどんどんシフトしていって、1人のお客様が1カ月に3000円払うよりは、1000円を12カ月払ってもらうほうが良い、と。そういったときにどうすればいいかというところを、本に書かせていただきました。

約5ヵ月間という短期間で制作した理由

佐藤:ありがとうございます。これから佐野さんには費用対効果について赤裸々に語っていただきたいと思います。『解約新書』という書籍のテーマ設定などは後ほどご質問できればと思いますが、まずこのサブスクの解約にあたって「リテンションマーケティング」という意味では他にプレーヤーはあまり存在しないかなと思います。そう考えると広告宣伝やプロモーションをかけなくてもお客様の開拓が十分できるのではないかと思ったのですが、なぜ今回出版をするに至ったのかを教えていただけますか。

佐野:そもそも「リテンションマーケティング」について話すと、今年に入ってから日本国内だと数社、後追いで参入をしてきています。我々は先行者としてやはりある程度アドバンテージを作りたいという思いがあり、その選択肢のなかに書籍がありました。

それから、先ほど佐藤さんがおっしゃっていただいた上場のタイムスケジュールも大きかったですね。出版が2020年4月だったのですが、3月30日の上場に向けて花火を上げたいという思いもありました。この後のセミナーのなかでもお話しさせていただきますが、予算的なことも含めて検討した結果、書籍が最善な選択ではないかということになり、出版を決意したという流れがあります。

佐野さんとは2019年の11月に初めてお会いして、4月に向けた出版ということで、かなり急ピッチで進みました。そして4月に『解約新書 マーケッターに捧げる解約の真実と処方箋』を出させていただいたという流れです。他の施策もあるなかで書籍を選んだ理由も含めて、これから佐野さんに存分に語っていただければと思います。それでは早速、書籍出版はどうだったのかという部分について、正直にお話しいただきたいと思います。

佐野:私は別に文才があるわけでもなく、決して何か優れた人間であるとは思っておりません。一般のサラリーマンという存在で、そんな人間でも本を出すと変われるよというところをお伝えできればいいかなと思っております。IT企業の一般的なサラリーマンが会社都合で急遽出版したという経緯の話になりますので、今日は文学的な話は一切ないということを冒頭でご理解いただければと思うので、よろしくお願いいたします。

Twitterでも「この本、面白そう」と話題に

佐野:恐らく、世の中には本を出そうかとか悩んでいる方は多くいらっしゃると思います。でも、その効果がわからない。私も出版する前は「高いお金を払ってメモリー出版みたいな思い出になって終わってしまう」というイメージを持っていました(笑)。今日は、いくら顧客を獲得した、ですとか、そういった本当にリアルな話ができればと思っています。

早速ですが、「出版の不思議な説得力」ということで、今回、初出版で私が驚いたことについて皆さんにお話しします。まず、純粋な広告価値だけでは測れないというのが出版の非常に面白いところかなと感じています。今回、実はすごく稀な体験をしました。佐藤さんとお話をさせていただいた当初はまだ新型コロナウイルスが中国でも流行っていないときだったのですが、原稿を書いているうちにどんどん感染が拡大していき、出版が決まったときにはちょうど「緊急事態宣言」発令かという時期で、本の発売日には都心の大型書店が閉まっていたという非常に珍しい体験をしています。

そのなかで、本を出すにあたってどんなことをしておけばよかったかなということを考えると、後からいろいろ出てきました。例えば本のタイトルに関してですが、言葉がちょっと乱暴になってしまいますが、かなり急いで作ったこともあり、ちょっと投げやりになってしまって、「こういったものにしとけばよかったな」と反省しています。

今どきの発言をしたり、当たり前で正しいことを改めて発言したりとか、マイノリティだけどみんなが知っている事案ですとか、常識を論破して否定するですとか、こういったことをタイトルにすると変な説得力が出ると思うんです。例えばこれは僕が勝手に作ったものですが、「夜の3分の歯磨きがあなたを助ける」とか「通勤時間ゼロ分の幸福」「早起きは三文の得なら新聞配達は儲かるのか」など、こういったタイトルを本にすると手に取ってみたくなるのかなと。ブログや通常のネットの記事にこういったものを書いてもなかなか立ち止まってもらえないのですが、本にするとなぜか「面白そうだな」と思ってしまう。これが出版の一つの大きな魅力かなと思っています。

それでは、実際にどんなものが得られたかというところを事細かに話していきます。まず、出版をしたあとTwitterに「この本、面白そう」などと非常に多くの方にツイートしていただいているのですが、このタイミングが面白くて、販売したタイミング、そして何かメディアに載ったタイミングなど何かに起因して波があるように思います。昨日までに約76ツイートいただいていて、これが多いか少ないかという議論は別にしても、こういったものによってより波及効果があったということを体感しています。おそらく、これは知名度や本の内容によっては数の増減があるかとは思います。

佐藤:ありがとうございます。

わずか1カ月でAmazonランキング1位に

佐野:二つ目は記事です。MarkeZineや個人のブログなど、いろいろなところで本を取り上げていただきました。このように「この本面白いよ」とか「こういう考え方新しいね」みたいなことは今のところ3つのメディアサイトに書籍の紹介という形で掲載をいただいています。

次に、本を出すと突然「寄稿をしてほしい」という依頼が結構入るようになるのです。おそらく出版をすることで「この人は面白いことを知っているであろう」「この人は解約について詳しいのではないか」という先入観を与えることができているのでしょう。今のところ3社、厳密にいえば2サイトとプラス1社ですが、寄稿をさせていただいております。秋からも新しく2社で連載が始まるなど、出版効果が得られています。

佐藤:すごいですね。

佐野:4つ目は紙メディアでの紹介です。ここに載せていないものもあるんですけれど、例えば日経MJさんなど4紙に掲載をいただきました。



タイムラインで見るとこんな感じになっています。佐藤さんと初めて会ったのは11月といいましたが、契約自体は11月30日ですね。出版が4月30日だったので、制作期間は約5ヵ月というところです。年末年始を挟んだりとかコロナの影響があったりで非常にバタバタのなかでの出版作業でした。幻冬舎さんにもタイトなスケジュールにお応えいただいたことを感謝しています。

そして4月29日に日経新聞に広告が出て、5月19日からIT mediaへの寄稿が始まっています。そして5月26日はAmazonのカテゴリで1位に入るなど、色々なところで結果が出ています。これは皆さんのお力によって得られたものかなと思っていますが、やはり何といってもAmazonのマーケティング部門のカテゴリで1位になってから、潮目が変わってきたというのを実感しています。皆さまご存知の通り、4月、5月、6月は書店がほぼ閉まっていました。渋谷にもほとんど人がいなかった状況でした。非常事態の真っ只中だったので、Amazonが一つのバロメーターになっていたという部分もあります。また、6月に入って急に毎週のようにferretさんをはじめ宣伝会議や広報会議、夕刊フジなどに掲載していただけるようになりました。

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