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インナーブランディングとは? 目的やメリットを徹底解説

著者:幻冬舎メディアコンサルティング 編集局・部長 伊藤英紀
幻冬舎流・書籍マーケティング入門

「ブランディング」といえば、顧客や社会に対し、自らのブランドイメージを築いていくものであると考える人は、多いのではないでしょうか。そうした社外に対するアプローチである「アウターブランディング」ももちろん重要ですが、それはブランディングのいわば片輪にすぎません。真に企業のブランドイメージを構築するには、社内に対するアプローチ、すなわち「インナーブランディング」にも力を入れる必要があります。

1.インナーブランディングとは?

インナーブランディングとは、主に自社の従業員に向けたブランディング施策であり、その企業の理念やビジョンを社内に浸透させることを目的として行われる啓蒙活動です。近年は社員だけではなく、パートやアルバイト、卸業、商品を運ぶ運送会社まで、自社の活動に関わる幅広い人々に対してインナーブランディングを実施することで、より自らの企業としてのブランドを確立しようという動きも出てきています。

インナーブランディングで目指すのは、従業員の意識を変え、企業を内側から改革して、全員が同じ理念に向かって歩む、理想的な組織をつくり上げることです。

インナーブランディングが有効に機能すると、従業員は自らが所属する企業の理念に共感し、商品やサービスに愛着を感じ、誇りを持って働けるようになります。経営陣の示すビジョンが浸透し、組織が一枚岩になってその実現に邁進することで、生産性が高まります。従業員のモチベーションは向上し、それが提供する商品やサービスの質にもプラスに影響して、結果的に社外からの評価(アウターブランディングの効果)も高めます。ブランディングにおいて、インナーブランディングとアウターブランディングはまさに両輪の関係にあるのです。

2.インナーブランディングの4大メリット

インナーブランディングを行うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。より詳細には、以下の4つが挙げられます。

①従業員のモチベーションの向上

従業員にとって、企業理念やビジョンという「目指すべきもの」がはっきり理解できると、それに対する具体的なアクションを起こしやすくなり、自主性や積極性を引き出すきっかけとなります。また、企業理念の浸透により、自らが仕事を通じ社会に役立っているという実感が生まれ、喜びや誇りを持って働くことができ、日々の仕事に対して常にモチベーション高く臨むようになります。

②自社に対する愛着の醸成

従業員自身が、自社とその商品やサービスのファンとなり、愛着を抱くようになります。自社のブランドを大切に感じ、その向上のために力を尽くそうという思いが生まれます。そうした従業員が多くなるほど、職場に対する好感や満足度が向上し、離職率も下がります。

③企業理念や経営方針の遵守

理念やビジョンが浸透していくことで、経営陣と従業員の間でしっかりと目標の共有ができます。従業員にロイヤルティが生まれ、経営方針を遵守するようになるため、組織としての効率や生産性が上がります。

④顧客満足度の向上

従業員が自社の価値をはっきりと理解することで、社外に対してもぶれずにそれを発信できるようになります。商品開発から営業まで、さまざまな領域で働く従業員が、「自社の理念を実現する」という共通の姿勢で行動するようになり、結果として商品やサービスの質が上がり、顧客満足度の向上が望めます。

3.インナーブランディングの具体的な方法

このようにメリットの多いインナーブランディングですが、実際にどのように行えばいいのでしょうか。ここで代表的な施策をいくつか挙げておきます。

①社内報

定番のインナーブランディング手法の一つです。定期的に発行し、従業員に対して企業理念やビジョン、ブランドイメージを伝えていきます。コンテンツとしては、従業員インタビューを掲載して他部署の取り組みを知る機会としたり、顧客からの感謝の声を載せて従業員のモチベーションを高めたりと、さまざまな工夫ができます。

②社内ポータルサイト

近年は、社内報を紙からウェブ上に移し、社内ポータルサイトを活用してメッセージを伝えるような企業も増えてきています。会社の歴史や理念、経営方針に加え、社内イベントや各事業に関するニュースなどを掲載するケースもありますが、どのようなコンテンツを設けるにせよ、従業員が興味を持ち、楽しめるような内容にすることで初めて閲覧数が伸びていきます。

③動画

経営理念やブランドイメージをまとめて表現した動画を作成し、従業員に披露します。従業員の手により動画を自作すると、その過程でも連帯感が生まれ、インナーブランディングにつながっていきます。もしクオリティを担保したいなら、プロである映像制作会社に依頼する必要があります。作成した動画は、基本的には社内に向けて発信しますが、近年は作成した動画をyoutubeなどのプラットフォームで公開し、アウターブランディングにも活用する企業も増えています。

④クレド

ラテン語で「志」「信条」「約束」といった意味を持つ言葉である「クレド」。企業においては、自社が大切にしている信条やポリシーを簡潔にわかりやすくまとめたものです。カードにして持ち歩けるほどシンプルな言葉で記し、従業員に常に携帯してもらうことで、クレドの浸透を図るケースが多いです。

⑤書籍

従業員に対しより深く、しっかりと自社の理念やブランドイメージを浸透させるのには、書籍を出版するのがおすすめです。制作を通じて自社の歴史の棚卸が行え、編集者と打ち合わせを重ねていく中で、改めて理念に立ち返ることもできます。ボリュームのある情報を整理し、わかりやすく並べた上で社員に届けられるというメリットもあります。

⑥研修、セミナー

インナーブランディングに的を絞った研修やセミナーを行います。従業員に対して直接的に理念やビジョンを伝える手法であり、自社の経営課題や社会的な役割などを示す場ともなります。「ただの講義」になってしまうと効果が出にくいため、例えばワークショップ形式にするなど、従業員が楽しみながら学べるような工夫が必要です。

4.インナーブランディング実行時のポイント

インナーブランディングは多くの場合、経営層によって発案され、広報部や人事部が主体となって行われます。その成否のカギを握っているのは、従業員がその取り組みを「自分ゴト」として捉えられるかどうかです。インナーブランディングをより浸透させるためのポイントは、大きく2つあります。

①経営層の価値観を押し付けすぎない

まずは、経営層の価値観を押し付けすぎないこと。経営理念を毎朝暗唱させたり、複数回の研修を義務化したりするようだと、従業員はインナーブランディングの取り組みに対して次第に嫌悪感を抱くようになる恐れがあります。「自分ゴト」としてもらうには、上からの一方的な押し付けではなく、双方向でのコミュニケーションが重要です。一度従業員の立場になって考え、彼ら彼女らが楽しみながら理解していけるようなやり方を探していかねばなりません。

②中長期的な視野でじっくり取り組む

インナーブランディングを行う際には、中長期的な視野でじっくりと取り組む必要があります。社会に対して自社のブランドを浸透させるのと同じく、多くの従業員の意識を変えるのもまた簡単なことではありません。企業規模が大きいほど、インナーブランディングには時間がかかります。すぐに結果を求めずに、腰を据えて進めていくという姿勢でいることが、将来の成長へとつながっていきます。

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