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出版後、「富裕層」からの問い合わせが殺到…独立系運用会社のブランディング成功事例

著者:GMCブランド戦略室

クレディ・スイス証券株式会社の『グローバル・ウェルス・レポート2016』によると、総資産額100万ドル超の日本人の富裕層数は、前年との比較で73万8000人増と急激に伸び、約282万6000人に上ります。米国に次いで第2位となるこの数字に、大手銀行や証券会社が、こぞって注目し始めました。金融業界全体が「プライベートバンキング」サービスを相次いで開始し、富裕層ビジネスの覇権争いは、激化の一途をたどっているのです

「プライベートバンキング」サービスの競争が激化する一方で…

プライベートバンキングとは、金融機関が一定額の資産を持つ富裕層に提供する金融サービスのことを指します。資産総額が莫大である富裕層の資産管理では、相続問題なども関わるため、子どもの代、孫の代まで続くポートフォリオを組める高い知識や豊富な経験が必要です。

しかしながら、「プライベートバンク」、そして「プライベートバンカー」について、顧客である資産家や富裕層はもちろん、金融機関の担当者ですら、本質を理解していないことがあります。たとえば、長期的な計画を立てるべきところを、顧客の意向を無視して、自分たちの利益優先で商品を売りつけていたり、顧客側も、勧められたまま、損をしかねない商品を購入してしまったり…。

プライベートバンキングサービスを提供している独立系運用会社の「株式会社アリスタゴラ・アドバイザーズ」代表・篠田丈氏は、「プライベートバンク」という名前がひとり歩きし、誤解を生んでいる状況を憂慮していました。富裕層に正しい知識を持ってほしい。その上で、自分たちが提供している質の高いサービスを知ってもらいたい。以上の願いを叶えるために選ばれたのが、「書籍出版」でした。

『プライベートバンクの嘘と真実』。鮮烈なタイトルで読者にアピール

真偽の定かでない内容を含め、プライベートバンクにまつわる書籍は、すでに多く流通しています。そのため、数ある書籍の山に埋もれないために、どのような差別化を図るかが、書籍出版を成功させるカギとなりました。

試行錯誤の上に完成したのが、書籍『プライベートバンクの嘘と真実』です。あえて「嘘を暴く」という切り口で展開し、『「自称プライベートバンク」ビジネスの嘘』『日本人が知らない、ヨーロッパの伝統的プライベートバンクの実態とは?』などの章を設け、赤裸々に実情を明かすことで、読者の信頼性を醸成しました。

差別化のための施策は、これだけに留まりません。装丁も、黒を基調とし、男性の半面を大きく掲載することで、読者へ強烈なインパクトを与えました。

「業界の嘘と真実を暴き、読者に啓もうした上で、自社の魅力をしっかり伝える」。著者の願いが詰まった一冊となりました。

30~40代の富裕層から「問い合わせ」が殺到

本書籍のターゲットは、30代~40代の富裕層です。そのため、書籍の展開にあたっては、都内の大型書店を中心に配本し、高所得者の目に留まるようにしました。結果、すぐに書籍への注目が集まり、紀伊国屋書店大手町ビル書店では、「書店員がおすすめする この夏読むべきビジネス書8冊」に選出されたのです。

さらに、『ZUU online』にて、「『プライベートバンクの嘘と真実』の著者が語る富裕層の資産管理」と題し、著者である篠田丈氏のインタビューを掲載。書籍だけでなく、ウェブメディアを駆使した広告戦略を打つことで、周知させる機会を多く創出しました。また同書は、多くのビジネスマンを読者として抱える『金融経済新聞』の書籍紹介欄にも取り上げられました。

紙とウェブ、双方での展開は見事に成功し、関東はもちろんのこと、地方からの問い合わせも増加。なんと出版から2年経過した現在でも、1ヵ月に1~2件の問い合わせが発生しています。見込み客の多くは30~40代の富裕層であり、ターゲットにリーチすることに成功したのです。

書籍の認知度が上がった結果、証券アナリスト協会からの講演依頼も舞い込みました。富裕層への啓もうのみならず、「プライベートバンクのことは、同社に聞くべし」というポジションの構築にも、成功したのです。

中長期的な経営戦略において再認される「書籍出版」の効果

本事例では書籍出版によって、富裕層への啓もうに成功しました。さらに、社名が全国に広まり、ブランディングにもつながりました。

一冊の本が、読者の考え方を変容させ、さらに自社のブランディングを促す。その結果、書籍が店頭に並び続け、継続的な見込み客獲得につながる。このように書籍出版は、その広告効果においても絶大な可能性を秘めているのです。

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