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理想のリーダーになるための仕掛けとは?

著者:GMCブランド戦略室

理想のリーダーがいる職場といない職場では、部下の定着率が変わるともいわれています。 ORICON STYLE『働きビト』では、芸能人で“職場にいて欲しいと思うリーダー”についてアンケートを実施。
1位はイチロー、2位は女優・天海祐希、3位にはタレントで映画監督の北野武がランクインしました。

各々のランクイン理由としては、 人柄や品格、発言の力強さなどが挙げられました。
このように、部下の多くは上司の姿に「理想」を抱いています。
理想の上司がいることで、仕事のモチベーションややりがいにもつながっているのです。
では職場ではどのようなリーダーが求められているのでしょうか?

リーダーの種類とは?

リーダーにも多くのタイプが存在しています。
心理学者のレヴィンらは、1960年にリーダーシップについて研究を行い、 リーダーを3タイプに設定しました。

・タイプ1:部下を引っ張っていく「独裁型リーダー」
活動方針はリーダーが決め、部下に指示を出していくタイプ。

・タイプ2:みんなの意見を聞きながら進めていく「民主型リーダー」
活動方針はみんなで会議を行って決め、みんなの意見を尊重するタイプ。

・タイプ3:仕事は部下にお任せ「放任型リーダー」
主として進める仕事は部下やメンバーに任せ、仕事に関して口出ししないタイプ。

ORICON STYLE『働きビト』では、部下が職場のリーダーに求める要素として
・的確なアドバイスをくれる
・まわりの意見を聞く
・行動力がある

という意見が多く挙げられています。
この意見をリーダーの3タイプの内から考えると、「民主型リーダー」が求められていることがわかります。

「民主型リーダー」が求められる理由

ではなぜ、民主型リーダーが求められているのでしょうか?
民主型リーダーの特徴として、以下のことが挙げられます。

・優れたコミュニケーションを持ち、チームを調整する力を持つ
・相手の話をよく聞いて調和を大事にする
・集団討議をする中で、部下も仕事の意味合い等を深く理解できる

民主型リーダーが上司になると、部下は仕事への動機付けや独創性が高まり、集団の団結度と友好の雰囲気が生まれます。 レヴィンらも集団の生産性や個々人の満足度から見て、民主型リーダーが最も望ましいリーダーであるという結論を導きました。

しかし、実際に仕事を進めていく際、「民主型」を実践していくのは難しい、と言われています。
メンバーを集めても、他のメンバーに考慮したり、自分の意見を持っていない者がいたりする中で、会議の進め方やうまくまとめることが難しくなります。
「民主型」が良いとはわかっていても、メンバー全員がついてくるということはそう簡単にできることではありません。

したがって中小企業では、「独裁型」のリーダーが増え、規模が大きい企業になると「放任型」になってしまう傾向があるのです。

「民主型」リーダーになるために

「民主型」は、集団が活発になるような「仕掛け」を作ることが必要になります。
その「仕掛け」というのは、課題や目標を決める際、事前に「民主型」リーダーが大枠を決めておき、会議などの議論の場で、その大枠に沿ってメンバーを誘導していくことです。
「民主型」リーダーが全体のシナリオをあらかじめ決めておき、そのシナリオに集団をうまく乗せ、その中で自発性や自主性をだしていける環境をつくるのです。
忙しいリーダーにとって「民主型」が良いとわかっていても、すぐにうまくいくものではありません。

しかし、1度でも「民主型」で成功体験を持つと、その効果を実感できるため、メンバーも「民主型」を望みます。
そして1度でも「民主型」での成功体験を経験しているメンバーが集団に加わると、リーダーの負荷も減っていきます。

部下の理想のリーダーとして活躍するのは簡単なことではありませんが、先を見据えたうえでは非常に大切なことです。
もちろん、職種や職場環境、業務内容によって求められる理想のリーダー像は1つではありませんが、ぜひ自分の置かれている環境に合ったリーダーを目指していただきたいです。

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