ターゲット・セグメンテーションの秘訣を書籍タイトルから学ぶ【第一回 不動産企業編】
企業のマーケティング活動では、自社の商品やサービスの販売・利用促進のためにどのようにターゲットを設定するのかが重要です。
マーケティング対象を職業、性別、年齢、居住地、嗜好、価値観などさまざまな情報(セグメント条件)で分け、ニーズの異なる集団として細分化。ターゲットを絞り込み、それぞれのターゲットの特長をキーワード化、代表的な顧客像(プロフィール)を明確にすることをターゲット・セグメンテーションと呼びます。
これにより、どのようなメッセージ訴求を行えば良いのか、どのような媒体であれば親和性が高いのか等分析を行い、効果的な戦略を立てることが可能となり、高い販促効果を生み出すことができます。
また、絞り込んだターゲット層に向けて限定的に販促活動を行うことができるため、低い販売コストで高い成果を得られやすいというメリットもあります。
書籍においても、そのタイトルは、コンパクトに、かつ最大限に書籍の中身を集約しつつ、狙ったターゲットに手に取ってもらうことを狙って付けられているものであり、まさにターゲット・セグメンテーションを活用した媒体と言えます。
本コラムではこれまでに出版された書籍タイトルの考察を通して、ターゲット・セグメンテーションのポイントをご紹介致します。第一回は不動産企業編になります。
不動産企業におけるターゲットのセグメント条件
・職業、役職 サラリーマン、公務員、医師、経営者など、職業や役職を絞り込んだタイトルにする事例も増えています。
・性別 トレンドとして女性をターゲットとした不動産投資関連書籍を見るようになってきました。"女性が選ぶ●●"や"●●女子"など女性をターゲットとして、女性ならではの不安や悩み、ニーズに応えるタイトルにすることでターゲットを惹き込みます。
・物件種類 戸建て、アパート、マンション、リノベーション物件など物件の種類があると思います。物件種類を明示することで、ニーズの絞り込みを行います。
・国 海外不動産などを取り扱っている場合は物件の国名でセグメントを掛ける場合もあります。特に近年では、フィリピン、カンボジア、ベトナムなどの東南アジアの物件を取り扱ったものがトレンドになっています。
・年収 "年収500万円から始める●●"、"年収1000万円を超えたら始める●●"など読者の年収でセグメントを掛ける事例もあります。
ターゲット・セグメント事例
『医師のための新築ワンルームマンション投資の教科書』
近年は経済不安により一般サラリーマンでも何らかの投資に乗り出している人が増えている一方、本来、大きな効果を得られるはずの医師は多忙を極め、投資どころではないという現状を抱えています。マンションの分譲販売、仲介、アセットマネジメントを手掛ける著者は、そのような医師たちに向けて効果的な投資法であるワンルームマンション投資の魅力を伝えたいと本書の制作を決意。初心者でもわかるよう、最低限必要な知識と運営のポイントをまとめた書籍を目指し、制作をスタートさせました。 |
『働く女性たちへ 今すぐマンション投資を始めなさい』
「女性のための資産形成と不動産のコンシェルジュ」として活動する著者。仕事の忙しさに追われてなかなか退職後の資産形成にまで手が回らない女性たちの老後を強く危惧し、働く女性にこそマンション投資で堅実に資産を築いてほしいという思いから本書は制作されました。 |
『中古×リノベーションでつくる世界にひとつだけの住まい』
株式会社シンプルハウスは、大阪にある工務店系リフォーム会社。 著者である代表の山本氏は、まだリフォームやライフスタイルなどという言葉がなかった時代に住宅の修理や修繕、家具のリペアなどからスタートし、30年にわたり実績を積んできました。 その結果、今では年間のリノベーション件数は関西No.1。意匠性の高さから、特にライフスタイルにこだわり、デザインを優先する人たちに支持されています。 日本では中古住宅へのニーズが低いのが現状ですが、中古住宅を購入してリノベーションすることで、デザイン性が高く、自分らしさを表現した住まいをローコストで実現できることを広く認知促進させたいという思いから本書は企画されました。 |
『億万長者になりたければ、フィリピン不動産を買いなさい』
本書の著者は、経済産業省の「クールジャパン・ビジネスマッチンググランプリ」で優勝した実績をもつ、Hallohallo Inc.グループ会社ファンダーの鈴木廣政氏と、代表の渡辺頼子氏。 両氏は現地での活動を通じて、フィリピンの現状を知り尽くしています。 「新興国投資は危険」という世間の常識を覆して、投資家の成功をサポートしたい。フィリピンの魅力を世の中に発信していきたい――そんな著者たちの想いから、本書は誕生しました。 |
『都市近郊ではじめる年収500万円からの不動産投資』
長年にわたって不動産業に携わり、数多くの個人投資家の不動産投資を成功に導いてきた著者は、その経験から「都市近郊」の「新築一棟買い」こそが不動産投資成功の秘訣であると確信しています。 すでに投資を始めている人はもちろん、これから投資を始めるにあたり様々な不安を抱えている人に向けて、自身の経験に基づく不動産投資を成功させるさまざまなノウハウを一冊にまとめるべく、本書の制作がスタートしました。 |
幻冬舎メディアコンサルティング
太田 晋平
- 【出版事例紹介】> 都市部ではじめる!初心者向け不動産投資事例
- 【クライアントインタビュー】> 狙いとする投資家からの問合せ獲得、契約件数も3倍に増加!