「アクティブ・ラーニング」普及に向けて教育業界が抱える課題とは?
文部科学省が定める教育課程の基準「学習指導要領」の改訂方針が2015年8月に整理され、小中高の学校で新たに導入される”アクティブ・ラーニング”に対して教育業界が今、対応を迫られています。
アクティブ・ラーニングは元々大学教育で使われ始めた言葉で、教育指導要領の見直しを行う文部科学省の中央教育審議会の答申では、「課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習」と定義をしています。
これはつまり、これまでの座学中心の「受動的な受講」から、生徒の興味・関心を刺激し自ら積極的に授業に参加することができる「能動的な学修」への学習の質の転換を意味しています。
この「教える」から「学ぶ」へのパラダイム転換は従来型の学習スタイルの改善に向けて期待がされている一方、具体的な指導法を示されておらず、あくまでも教育の「方向性」を示す抽象的な概念であるため、教育現場の教師や親からは、「これまでの教育方法となにが違うのか」「具体的にどう指導すれば良いかわからない」などの様々な戸惑いや疑問の声があがっているようです。
アクティブ・ラーニング導入の狙い
このアクティブ・ラーニング、具体的にどのようなカリキュラムなのかというと、発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワークなどの実施が挙げられています。 ディスカッションなどを行うためには事前学習が不可欠であり、調査等にも過去文献を調べたり、校外の現場でフィールドワークが必要になるため、必然的に自分で能動的に学習しなければならなくなるというわけです。
しかし、現場の教員からはこれまでの体験学習との違いや、授業中の生徒とのコミュニケーションのなかで、どこからがアクティブ・ラーニングと言えるのか、線引きがわからないなどの声があがっているのです。
元々はアメリカ発祥のアクティブ・ラーニングですが、日本国内でもに関する議論が活発化し、出版業界でも関連書籍の刊行点数も年々増加してきました。アクティブ・ラーニングに関する疑問の声や質問を取り上げる教育関連のメディアも増えているようです。
求められる現場の理解
移り変わる教育業界で今後求められることは、現場の教師が自身の役割の変化を理解することです。これまでは情報の発信者として、いかに生徒にわかりやすく解説をするか、いかに正解に導くかが中心となってきましたが、これからはそれに加えて、生徒の学習への意欲を引き出す力を持ち、チームのコミュニケーションの活性化、集団の学習を促進することができるコミュニケーションデザイナーとしての役割が強く求められてくるのです。この変化を正しく伝え、理解させるための取り組みが今、専門家や教育機関に必要とされているのではないでしょうか。
幻冬舎メディアコンサルティング
太田 晋平
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