書籍出版のプロセスを通して「自社の強み」を再認識し、ブランディングに成功した事例

著者:GMCブランド戦略室

2020.04.28

市場規模の大きい業界では、集客の方法に悩む企業が多いものです。数多の競合のなかで勝ち抜くためには「いかに他社との差別化を図るか?」が重要になります。そこで今回は、書籍出版によって自社の強みを改めて認識し、ブランディングに成功した不動産投資会社の事例を紹介します。

「不動産投資本」が世間に溢れるなか、独自の路線で書籍を制作

不動産投資会社「株式会社ダイムラー・コーポレーション」は、企業出版に踏み出しましたが、制作にあたり1つの問題点を抱えていました。それは、「他社との差別化」です。

消費者は、同じような値段の商品を買う場合、ネームバリューのある会社のものを選びがちであり、この仕組みは書籍の展開においても当てはまります。不動産投資関連の書籍はすでに多く流通しているため、大手企業が出版しているノウハウ本に倣えば、書店のなかで埋もれてしまう可能性がありました。

では、どのような戦略を練るべきか。書籍を制作する過程において注目したのは、代表の経歴でした。というのも、代表の大村昌慶氏は元大手不動産会社の営業部長。10年以上に及ぶ不動産業界での経験を経て、同社が誕生したという背景がありました。

大手で働いていたからこそ、そして独立をしたからこそ、不動産投資の甘い話だけでなく、業界の危うさを書き記せるのではないか? 今だからこそ伝えられる情報を発信し、他社との差別化を図ろう。

同社の書籍『不動産投資の嘘』は、このようなプロセスを経て完成しました。

緻密な戦略の結果、出版後「売り切れ」の書店が続出

実際の制作にあたっては、書籍カバーのデザインを新聞紙面に似せたり、「不動産業界は『嘘』で塗り固められている」と刺激的な文言を掲載したりすることで、読者の興味を惹く工夫を凝らしました。さらに、同社の地元である横浜市だけでなく、関東エリア全体の書店に配本。投資関連書籍の売上が好調の書店へ戦略的に展開し、ターゲットの目に留まりやすいようにしました。

すると、出版から1ヵ月もしないうちに売り切れとなる店が続出。3ヵ月後には、なんと3刷重版を達成しました。日経新聞に広告を打つとさらに販売数は増加し、書店からの追加注文で1ヵ月待ちが起こったほど。累計12,000部の出来となりました。

書籍ヒットの結果、同社の問い合わせ件数は5倍にまで増加。そのため無料相談を有料相談に変更したところ、「有料でもぜひ相談したい」という声が多く届き、確度の高い顧客獲得に成功しました。さらに、書籍をプレゼントすることでメルマガ登録を促し、多数の営業リスト獲得にもつながりました。

書籍出版は「中長期的なブランディング」で絶大な効果を発揮する

同社は、書籍出版のプロセスを通して自社の強みを再認識したからこそ、独自性が高く、有用な情報を提供することができました。結果、書籍は発刊から4年が経過した今でも好調な売れ行きをみせており、継続的な問い合わせにつながっています。

このように、書籍出版は中長期的なブランディングにおいて絶大な効果を発揮するのです。

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