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本を活用してマーケティングを成功させるには?

著者:幻冬舎メディアコンサルティング 編集局・部長 伊藤英紀

「商品やサービスの販売促進」、「ブランディング向上」など、企業が抱える経営課題解決のために講じられるのがマーケティングです。その手段のひとつとして「本を活用する」とはどういうことなのでしょうか? マーケティング全体を俯瞰しながら「ブックマーケティング」が秘めるユニークな可能性について解説します。

マーケティングの種類

マーケティングとは、企業による市場活動や販売戦略の総称です。広告宣伝はもちろん、市場調査や顧客管理、そして商品開発に役立てていくという側面もあります。その代表的な種類を以下5つに大別してみましたので、内容を確認してください。

①マスマーケティング
すべての消費者を対象に、マーケティング目的に即した情報を一方的に発信する手法です。具体的にはテレビ広告や、街頭広告などが挙げられます。近年は消費者ニーズが多様化しているため、充分な費用対効果を得られないケースが多くなっています。

②アウトバウンドマーケティング
アウトバウンドとは「外に向かって開かれた」という意味です。ある程度属性を絞り込んだ潜在顧客に向け、マーケティング目的に即した情報を一方向的に発信する手法です。具体的には雑誌やWEB広告、展示会開催などが挙げられます。

③インバウンドマーケティング
すでに企業のサービスや商品に興味を持つ潜在顧客へ、情報を一方向的に発信する手法です。具体的には自社公式サイトなどでの実践が挙げられます。

④ダイレクトマーケティング
アウトバウンド/インバウンドマーケティングをよりカスタマイズした手法で、企業とユーザー間に双方向コミュニケーションを生じさせます。たとえばSNSなどを通じ、寄せられた問い合わせなどに直接対応するという方法などがあります。優良顧客の育成に役立つ一方、「労力がかかる」「却ってクレームを生む」などのデメリットも考えられます。

⑤パーソナライズドマーケティング
すでにある顧客データをもとに、個別最適化された情報発信を行う手法です。具体的には、メールや電話、郵便などを活用した販促活動などが挙げられます。

手法によって、さらに細分化されるマーケティング

ここまでマーケティングの代表的な種類を紹介しましたが、「具体的にどのような手法を選ぶか」によって、マーケティングはさらに細分化されていくことになります。以下に、そのいくつかの例を挙げてみましょう。

①デジタルマーケティング
近年一般的になりつつある手法です。メールマーケティングやSNSマーケティングなど、さまざまなバリエーションが挙げられます。また独自作成した動画や音声を活用するコンテンツマーケティングも含まれます。

②体験型マーケティング
3次元でユーザーとの関係を構築していく手法です。イベントやセミナー開催はその最たる例ですが、小売店での施策実施(フィールドマーケティング)や、情報拡散を狙うゲリラマーケティングなども含まれます。

③ブックマーケティング

マーケティング目的に即した情報を、書籍にまとめる手法です。書籍というマーケティングツールを制作することで、潜在顧客の購買意欲促進や、商品/サービスの認知度向上に役立てていきます。

ブックマーケティングのメリットとは?

それでは、本項のテーマである「ブックマーケティング」のメリットを詳しく見ていきましょう。

①アウトバウンド/インバウンドマーケティングのいいとこ取りが実現
マーケティングツールとして1冊の書籍を制作する際は、さまざまなバリエーションが想定できます。商品の販売促進に活かしたいという場合には、「なぜいま、その商品が求められているのか」をきっちり訴求したうえで、「効果的に使うにはどうすべきか」といった解決策まで具体的にまとめることで、読者ターゲットの課題解決につながる一冊をつくることができます。 書籍は「まとめられた内容に、あらかじめ興味がある人」が購入するものです。マスマーケティングよりターゲットを厳選できるブックマーケティングは、アウトバウンド本来の目的を達成しやすい手法ということになります。また、「読者へ自然に企業情報を伝えられる」というメリットもあります。読書してもらう中で、アウトバウンド→インバウンドへの移行がスムーズに進められるのです。

②マーケティングの場が全国に広がる
企業出版を事業化している出版社をパートナーに選べば、書籍を1冊作るだけで、マーケティング規模が全国書店に広がります(配本する地域をセグメントすることで、エリアマーケティングを行うことも可能です)。 なお、弊社(幻冬舎メディアコンサルティング)にはプロモーション部という専任部署があり、いわゆる「平積み」や「面出し」をどう実現するかなど、書店における販売展開の戦略ノウハウを蓄積しています。ブックマーケティングの一環として、フィールドマーケティングを同時展開できる環境が整っているのです。

③マスメディアへの露出で反響がさらに大きく
雑誌やテレビなどのマスメディアは、新鮮な情報や時事問題に精通した専門家を常に探しています。その情報源として重宝されているのが書籍であり、これは昔も今も変わりません。実際に書籍出版をきっかけにして、全国放送のテレビ番組出演へと至り、一気に売上げや知名度が向上した例も数多く存在します。 ブックマーケティングからマスマーケティングが派生すれば、反響の大きさが当初の想定を上回ることは必至です。結果、他のマーケティング手法より、遥かに大きな成果を上げることができます。

④コロナ禍でもブックマーケティングは有効
コロナ禍で先行きの見通しが不透明な現在においては、多くの企業がマーケティングに苦戦しています。特にイベントやセミナー開催で成果を上げてきた企業にとって、新手法の確立は急務です。一方、出版取次大手である「日本出版販売」の調査によると、「ビジネス書売り上げが10 ヵ月連続で前年同月を上回る」という結果が出ています(2020年5月~2021年2月)。テレワークやレジャー中止で余剰時間の増えたビジネスマンたちは、読書で英気を養っているようです。 このタイミングを逃さず、新しい生活様式に即したマーケティング手法のひとつとして、ブックマーケティングの実施を検討してみる価値は十分にあるといえるでしょう。

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