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新規顧客を獲得するには? 幅広い業種で活用できる「強力な手法」も解説

著者:幻冬舎メディアコンサルティング 編集局・部長 伊藤英紀

企業の成長を目指すうえで避けて通れないのが、新規顧客の獲得です。本項では、新規顧客の獲得を目指す上で知っておくべき知識をまとめるとともに、顧客獲得の具体的なノウハウについて、幅広い業種で活用できる強力な手法も併せて紹介していきます。

新規顧客獲得のカギとなる「ターゲットの選定」と「予算の確保」

今いるリピーターを大事にして、そこにリソースを投入するビジネスモデルも間違ってはいませんが、コロナ禍で顕著なように、既存顧客との結びつきは状況ひとつでひっくり返り、予期せぬかたちで上得意の顧客を失う可能性は十分にあります。 安定した経営を続けるためにも、常に新規顧客に目を向け、リソースを回して獲得していく必要があります。

ただ、新規顧客獲得のための施策をいくつも打ってはいるけれど、なかなか結果に結びついていない企業もあるでしょう。「効果的な集客の仕方がわからない」「いくつも広告を出しているのに、新たな顧客の獲得につながらない」「ネット広告の効果を実感できない」……そうして顧客獲得に悩んでいる経営者や担当者は、多いのではないでしょうか。 新規顧客の獲得方法について検討に入る前に、まずやっておかねばならないことがあります。それは、ターゲットの選定と、予算の確保です。

①ターゲットの選定
自社の商品やサービスを、新たにどんな人に届けたいのか。これをしっかり固めておくことで初めて、より的を絞った効果的な施策が可能となります。ターゲットの選定はあらゆる戦略の軸になる部分ですから、十分に時間をかけて行うことをお勧めします。 新たに獲得すべき顧客層はどのあたりなのか。自社の商品やサービスが、どんな悩みを持った人たちに響く内容で、どういった人々をターゲットにすればもっとも有効に機能するか。複合的な視点から、新たなターゲットを絞り込んでいきます。 ある程度ターゲットが明確になったら、実際にその顧客層が、事前に想定した悩みやニーズを抱えているかどうかを、探る必要があります。たとえば、ターゲット層に対するアンケートやヒアリングなどを複数回実施するなどして、想定するターゲットと自社の商品やサービスがマッチしているかを確認しましょう。 こうしてターゲットの悩みやニーズをより具体的につかむことで、それに合わせた獲得戦略が展開でき、その効果が高まります。

②予算の確保
新規顧客の開拓には、既存顧客への営業に比べおよそ5倍ものコストがかかる――。マーケティングの世界で「1:5の法則」と呼ばれる法則です。 すでに自社の商品やサービスを理解した上で、購入している既存顧客へのアプローチとは違い、新規顧客に対しては、商品やサービスを認知し、理解してもらうところから始めなければなりません。この周知活動こそ、コストがかさむ大きな要因のひとつです。 ただ、だからといって新規顧客へのアプローチをなおざりにしてしまえば、冒頭で述べたとおり、予期せぬ出来事などで既存顧客を失った際に、経営危機が訪れます。安定した経営を続けるため、そして将来の成長のためには、見合った投資が求められます。新規顧客の獲得は本来、しっかりと投資すべき企業にとって重要なミッションであり、それなりの予算を確保して臨みたいところです。 ターゲットを具体的に絞り込み、予算を確保したら、新規顧客獲得のための施策を実行していきます。その手法としてもっとも一般的なのは、商品やサービスの認知度を高めるための宣伝広告活動でしょう。 宣伝広告において、どんな手法で、どのように情報を届けるのがいいかは、ターゲットによって異なってきます。例えば、インターネットよりもテレビを見ている時間が圧倒的に長いような高齢者層に対し、いくらネット広告を打っても、目には留まりません。通販番組への出稿といった手法のほうが、高い効果が得られるのは確実です。ターゲットにしっかりとマッチした施策を選ぶのがポイントとなります。

新規顧客の獲得につながる宣伝広告の手法

新規顧客の獲得につながる代表的な宣伝広告の手法は、以下のとおりです。

①広告
テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、地域誌といったメディアへの広告掲載、ダイレクトメール(郵送)、新聞の折り込みチラシ、ポスティングや街頭での手配りチラシ、広告看板など

②インターネットプロモーション
リスティング広告、アフィリエイト、メールマガジン、ブログでの宣伝、SNSでの拡散、インフルエンサーマーケティングなど

③販売促進
サンプル配布、クーポンや割引券の配布、プレスリリースの発信、セミナー、イベントなど このような選択肢の中から、予算を考慮しつつターゲットの目に確実に留まるであろう施策を選び、展開していくわけですが、一つだけに絞るより、できれば複数の施策を組み合わせて顧客とのタッチポイントを幅広く設けておくほうが効果を上げることができます。

「書籍の出版で集客を行う」という新たな選択肢

ここで、幅広い業種で活用でき、新規顧客獲得という課題に対し強力な効果を発揮する、究極の方法を一つ、お伝えします。 それは、「書籍の出版を通じたアプローチ」です。 自社の商品やサービスの内容や魅力を、「書籍」という形でまとめ、獲得すべきターゲットに届ける――。この手法は「企業出版」(カスタム出版・ブランディング出版)と呼ばれ、その効果の高さから、近年注目が集まっています。

企業出版の最大の特徴は、集客やマーケティング、インナーブランディングといった「ゴール」を決定した上で、特定のターゲットを惹きつける内容に書籍を仕上げていく点にあります。あらゆる層に売れる書籍を制作するのではなく、あくまで経営課題の解決を目的とし、特定のターゲットからの反響を得るような書籍をイチから作り上げます。 書籍には、「興味のある人がお金を払って購入する」という特性があります。既存の広告宣伝に押し付けがましさを感じている人にも、書籍は無理のない形でアプローチでき、購入後は高確率で中身をしっかりと読んでもらえます。また、書籍が話題となり、メディアから取り上げられれば、コストがかからず自然に自社の商品やサービスの認知度が上がっていきます。

企業出版による新規顧客獲得の成功事例

こうした特徴を持つ企業出版を活用して、新規顧客の獲得に成功した事例には事欠きません。 たとえば、1920年創業の老舗の木工家具メーカー、飛騨産業です。最盛期に60億円の売り上げを誇っていましたが、バブル崩壊以後は苦境に陥っていました。そんな中、2000年に社長となった岡田贊三氏は、「家具作りは、森林づくり。国産材で地域を守っていく」という理念を打ち出し、企業再生のための改革に取り組みました。 そして、再生戦略の一環として採用したのが、企業出版でした。書籍制作においては、飛騨産業のモノづくりの理念や、その背景にある飛騨高山の文化・風土を、エッセイ調の文章と瑞々しい写真で紹介するという内容としました。

そうして完成した書籍『よみがえる飛騨の匠』は、2017年の出版後から大きな反響を得て、TV『カンブリア宮殿』の取材を始め数々のメディアに取り上げられました。結果として認知度が一気に向上し、新規顧客からの問い合わせが増え、売り上げも上昇。企業出版が、会社の経営を軌道に乗せる強力な武器となったのです。 新規顧客の獲得戦略を練るなら、宣伝や広告と言った既存の一般的な手法に加え、企業出版という新たな選択肢も、検討してみてはどうでしょう。

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