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「社員が小説を執筆」…独自の書籍出版によって、インナーブランディングに成功した事例

著者:GMCブランド戦略室

大企業では、社員の帰属意識が、全体の経営に大きな影響を与えます。一人ひとりに理念を伝え、企業の指針を示すには、「インナーブランディング」をすることが効果的です。社員の意識改革を目的とした活動であり、併せて、パフォーマンス、生産性、サービスの向上を図ります。 今回は、インナーブランディングの方法として「書籍出版」を選んだ企業を紹介します。

2000人超えの大企業…統率には「インナーブランディング」が欠かせない

日本製鉄グループの中核企業「新日鉄住金ソリューションズ株式会社」は、経営戦略や情報システムに関するコンサルティング、ソリューションの提案、システムの開発設計、保守、運用まで、幅広いシステムサービスを提供しています。

社員数2000人超の同社は、大組織が同じ方向へ進むためにも、インナーブランディングをしたいと考えていました。

インナーブランディングは、いわば社内で行う先行投資です。しっかりと成果を上げなければ、投資が無駄になってしまいます。では、どのような方法で展開していくか。

様々な施策が考えられるなか、同社は、「社員自らが小説を書く」という、独自の方法を選んだのです。

社内で大反響を呼んだ「小説出版」。出版直後から第2弾を待ち望む声も

小説の執筆に名乗りを上げた社員たちは、システム系の企業らしく、「AI(人工知能)」をテーマとした小説を執筆することになりました。

そして完成したのが、ITシステム開発と、その舞台裏で繰り広げられる人間ドラマを描いた小説『シンギュラリティ』。日本初の「プロジェクト型・小説」と銘打った書籍の出版は、社内で大々的に取り上げられ、執筆に携わった社員からは、「執筆を通じ自分の仕事に誇りが持てた」といった声が続出しました。

加えて、完成した書籍は、社内共有だけでなく、一般の書店にも配本されます。自らの名を冠した書籍が書店に並ぶ経験は、普通の会社員ではまず叶わないことです。「第2弾は私も関わりたい」という要望が相次ぎました。

独創的なプロジェクトにメディアも注目。テレビ取材、雑誌掲載が決定

もちろん、流通にあたり、販売のためのプロモーションも、しっかりと行われました。

東京、大阪、名古屋の大型書店を中心に配本し、日経新聞や産経新聞といった大手新聞に広告を掲載。主要な読者層として想定される、30代から50代のビジネスマンの目に留まるような戦略を打ち出しました。

すると、「社員連名の小説出版」という独創的なプロジェクトに、メディアからの注目が集まりました。テレビ取材はもちろんのこと、雑誌「AERA」には、執筆者の写真と共に、書籍が掲載されました。複数のメディアに取り上げられたことにより、インナーブランディングを越え、同社全体のブランドイメージ向上につながったのです。

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