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親も納得!企業出版が「人材採用」に抜群の効果を発揮するワケ

著者:GGO編集部

本原稿は、WEBメディア「幻冬舎ゴールドオンライン」で配信(2020年11月20日付)された原稿を転載したものです。

企業が事業投資として書籍を出す「企業出版」は、集客・販促、採用、周年事業といった企業のさまざまな課題解決において大きな力を発揮します。本連載では、商業出版との違いなどの基本知識から、企業出版の実践(書籍マーケティング)で成功を収めるための具体的なノウハウまで、株式会社幻冬舎メディアコンサルティングで取締役を務める佐藤大記氏が詳しく解説します。

優秀な人材確保は多くの企業に共通する経営課題

企業出版の最大の目的は、企業が抱えるさまざまな課題を解決に導くことです。経営者の多くが「新規顧客開拓(集客強化)」「人材採用」「企業や商品・サービスの認知度アップ」「競合他社との差別化」など、さまざまな経営課題に頭を悩ませています。こうした課題に対し、企業出版がどのように役立つのか。今回は「人材採用」についてご説明します。

書籍と人材採用にどんな関係があるのか、不思議に感じるかもしれませんが、これまでの企業出版の実績からいえば、前回説明した「集客・販促」に匹敵する大きな効果が得られています。

優秀な人材の確保は、多くの企業に共通する経営課題です。業種によって濃淡があり、直近ではコロナ禍の影響を大きく受けている業種があるものの、世の中は総じて人材不足で、特に中小企業は人材採用に苦労しています。

「雇用のミスマッチ」による離職の増加も問題化しています。これは大手企業も中小企業も共通の悩みです。せっかく採用できた社員が、3年もしないうちに辞めていくというのは珍しくありません。退職の理由は「想像していた仕事とは違う」「残業が多い」「社風が合わない」など一見さまざまですが、要は求職側と求人側との間にニーズの不一致が生じていることが大きな原因だと考えられます。

こうしたミスマッチが生まれる背景には、採用の段階で双方がきちんと理解し合えてなかったということがあります。企業側は自社の優れた点、プラスの側面だけをアピールし、求職者側はそうした話を鵜呑みにしてしまう。結果、入社してから「話が違う」ということになるのです。

たとえば、企業の理念や社長の経営に対する考え方、志、思いなどは会社案内やホームページに書かれています。ただ、たいていは表面的なもので、ほとんどはきれいごとばかりといってもいいでしょう。言葉はうまく整理されてはいますが、特に中小、中堅のオーナー企業、ベンチャー企業の場合、社長が本当に考えていることは、きれいごとばかりではありません。

しかし、それは会社案内を読んだだけではわかりません。採用面接でも掘り下げた話はなかなかできないでしょう。社長はどういう人物なのか、この会社はどこへ向かおうとしているのか、同業他社との決定的な違いは何なのか……、これらを言語化するのは非常に難しいのです。

結局、自社の優位性や他社との差別化要因について言及しようとすると、多くは給与や福利厚生の話などになってしまい、そこに依存した人材採用はミスマッチを起こしやすいのです。

社長の考え等を「資産」として言語化する

私たちが企業出版で作る書籍は、そうしたミスマッチを大きく減らす効果が期待できます。人材採用の拠り所は経営者であり、企業理念であるべきです。したがって、私たちは企業に対して「熱狂的なファンを増やしましょう」という話をし、徹底したヒアリングで社長のポリシーや思想、経営理念などを引き出します。会社にあるけれども見えないもの、社長の考えなどを「資産」として言語化するのです。

そのときに私たちが重視するのは、「だから」というフレーズです。「社長の考え方に感銘した、経営理念に共感した、“だから”この会社で働きたいんだ」という「だから」を求職者は求めているからです。求職者に本を読んでもらい、会社や社長の考えに共感してもらう。そうした土台設計がないと、特に、いまの若い人はすぐに辞めていきます。

実際、書籍を読んで感動したことで、カリスマ経営者と呼ばれる社長の下で働きたい、その会社で働きたい、修業したいと思って入社してくる人が多くいます。そうであればどんな困難や苦労があろうとも、自分が決めたんだから「しょうがないな」と思って頑張れる。この「しょうがないな」という気持ちがかなり重要だと私たちは考えています。それは誰に強制されたわけではなく、自分自身で選んだ仕事だからです。

人材採用にあたっては、多くの企業が就職情報サイトを利用し、かなりの金額を投じています。しかし、そこには「だから」を深く訴求できる余地はあまりありません。そもそもメディアとしての就職情報サイトは、コンテンツの分量的にもそうしたことに適していません。見栄えだけはカッコよくできるかもしれませんが、結局は雰囲気だけで終わってしまうのです。

実際、企業出版で書籍の制作を終えたとき、多くの経営者に必ずといっていいほどコメントいただくのは、「これは定性的な評価だけど、社内の共通言語として、自分たちのコンセプトをきちんと棚卸しできた、頭がスッキリした」ということです。そして「これは社内の人間だけではできないことで、第三者の編集者やライターさんに話すことによって明確に言語化できた」といっていただけます。

ですから、書籍を人材研修に使う企業も少なくありません。会社の思想や考え方、ノウハウなどが詰まったテキストとして、研修の場などでも大きな力を発揮するのです。

親も「子どもの就職先」について納得したい

人材採用に関して、企業出版にはもう一つの効果があります。それは親御さんです。自分の息子や娘が入社する会社がどんな会社なのか、心配する親御さんは少なくありません。一部上場の大企業ならば絶対安心かというとそうでもない以上、経営者が本を出しているというのは大きな強みになります。親御さんが本を読んで強く感動されるという話も聞きます。親御さんも子どもの選択を正当化したいと思っていて、そのときに、経営者の本を読み、「だからこの会社はいいんだ」と納得したいのです。

優秀な人材を採用し、長く一緒に働いてもらいたいと願う企業は、「だから」を伝える努力をすることが重要だと思います。企業出版はそのための強力なツールになるのです。

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