9割の企業が陥っている! データ分析で失敗する3つのパターン

著者:中田 義将

2019.07.12

目次

マーケティングに必須となったデータ分析

デジタルマーケティングには、データ分析のイメージがついてまわります。  ビッグデータとか、データサイエンスという言葉が流行して久しいですが、これらの言葉には、分析を行えばすばらしいアイディアが得られるのではないか、という「魔法の杖」としての役割を期待する気持ちが込められていると感じます。

しかし、実際にデジタルマーケティングを行ったBtoB企業の多くが、一生懸命に分析を行っているにもかかわらず、成果が上がっていません。

実際、散々時間をかけて分析を行ってみて分かったことは、分析せずとも直感的に分かる当たり前のことばかりだった、という経験は誰しもあるのではないでしょうか。

データ分析は、ポイントを押さえて実施しない限り、価値ある示唆を得ることはできないのです。  実は、データ分析に失敗するパターンは、ほぼ決まっています。  大きく3つあります。

データ分析の失敗①目的が不明確

データ分析をするにあたっては、あらかじめ「なんのために分析するのか」を明確にすることが必要ですが、この段階でつまずいてしまっているケースは少なくありません。

例えば、「アクセス解析ツールを見たら、なにか分かるのではないか」「なにをすればよいか分からないから、まずはデータを見てみよう」などです。

こういった行動をとってしまう背景には、データを集計したり、深掘りしたりすることで、なんらかの示唆が得られるのではないか、という誤解があります。

デジタルマーケティングでは、分析対象となるデータが多岐にわたるため、「なんの答えを得たいのか」を明確にしてから分析しないと、データに溺れてしまい、時間をかけたわりになにも得られなかった、ということになってしまいます。

データ分析の失敗②比較対象の間違い

 

データ分析に失敗する2つ目のパターンは、比較対象が間違っている場合です。分析によってなんらかの示唆を得るためには比較対象が必要です。比較対象がなければ、データは単なる数字にすぎず、そこに意味が生まれてきません。

「分析とは比較である」という前提に立つと、比較対象をなににするかということが非常に重要になってきます。

デジタルマーケティングでいえば、次のような比較対象の取り方が多いでしょう。

(a)一般的な指標との比較

(b)過去データとの比較

(c)目標との比較

(d)自社のほかのデータとの比較

(e)競合他社との比較

一般的な指標との比較とは、例えば「直帰率が50%を超えていたら問題あり」「コンバージョン率は通常1%程度」などです。

これらの一般的な指標は、さまざまな書籍やウェブサイトで紹介されていますが、それを鵜呑みにしてしまうことは非常に危険です。

というのは、書籍やウェブサイトに記載されている平均指標は、通常、BtoCのデータだからです。BtoCとBtoBではユーザー行動がまったく異なるので、BtoCのデータと自社のデータを比較すれば分析を誤ってしまうというのは容易に理解してもらえると思います。比較するのであれば、BtoBの一般的な数値か、可能であれば、同業種、あるいは同規模企業の一般的な数値でなければなりません。

また、過去データとの比較についても、比較対象とするタイミングになんらかの特別なマーケティング施策を打っていなかったか、土日祝日の日数が同じか、季節指数は大きく変わらないか、なども重要な確認事項になります。

自社のほかのデータとの比較は簡単に行えるため、多くの企業が実施しているでしょう。例えば、直帰率が高い順にページを並べて上から改善をしていく、などです。この場合も単純な比較はできないという点に注意が必要です。

例えば、あるページは広告で集客を行っていて、あるページは特になにもしていない、ということであれば、前者のページはなんとなくバナー広告をクリックした軽いユーザーのアクセスが多く、後者はトップページから目的を持ってページに訪れたユーザーしかいない、などの状況が発生し、比較ができなくなります。

データ分析は比較対象をどこに取るかによって、出てくる結果がまったく異なります。  適切な比較対象を設定していないがゆえに、データ分析のピントが外れてしまうというのはよく見受けられる失敗パターンです。

データ分析の失敗③データの「読み方」の間違い

データの解釈間違いもよくある失敗パターンです。  例えば、コンテンツマーケティングを実施している場合は、一般的に直帰率が高くなります。しかし、そのことを前提にせず、ウェブサイト全体の直帰率が70%を超えていることを問題視して、改善に躍起になってしまう、など

コンテンツマーケティングでSEO集客が極大化してくると、直帰率は80%程度まで高まることも珍しいことではなく、直帰率70%という数字は問題ではないのです。もし、成果が十分に出ていないとしたら、直帰した70%へのリマーケティング施策や、直帰しなかった30%へのリード獲得施策に問題があるととらえるのが妥当でしょう。

また、もっと初歩的な問題として、データ自体の定義を間違えて認識しているケースもあります。Googleアナリティクスでは、ページごとに滞在時間を取得することができますが、滞在時間は「分析対象ページの訪問時刻」と「その次に移動したページの訪問時刻」との差異によって計算されています。

つまり、滞在時間は、1ページだけで直帰せずに、次のページに移動したユーザーのみで算出されており、直帰ユーザーは集計対象外にされているのです。そのため、直帰率が高いページ(離脱してしまうユーザーが多いページ)については、滞在時間という指標自体の信頼性が非常に低いことになります。

このようなデータ特性を知らずに分析を行うと、データの読み間違いが発生してしまいます。  一生懸命データ分析をして改善を行ってもなかなか成果につながらない、あるいは、分析しても意味あるデータが得られなかった、などの場合は、この3つのパターンにはまってしまっているケースが多いのです。

こちらのコンテンツはこの書籍から抜粋しております。

書籍名:「分析」で成果を最大化するBtoBビジネスのデジタルマーケティング 著者:中田 義将 (株式会社リーディング・ソリューション)

1978年生まれ。株式会社リーディング・ソリューション代表取締役。
早稲田大学政治経済学部卒業後、大手経営コンサルティング会社入社。グループ会社役員を経て、2004年株式会社イングロス(現・株式会社リーディング・ソリューション)を設立。B toB企業を中心に、上場企業からスタートアップ期のベンチャー企業まで、業種・規模にかかわらず幅広くマーケティングを支援している。上場企業・有名企業を中心に、多数のコンサルティング実績、マーケティング支援実績がある。

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