情報発信元としての信頼性が極めて高い「医師や弁護士」

家電であれ、車であれ、消費者は何か商品・商材を購入する際に、「安心」して使えるのか、「安全」なものなのかを判断してから行動します。つまり、消費者からの「信頼」を得ることが重要ですが、健康食品や美容関連の商材、ダイエット商材などは、とりわけこの信頼の獲得が「命」となります。

消費者から信頼を得るためには、情報を発信していく必要があります。それもただ正しい情報を発信するだけではなく、「人々が信頼している情報元」から発信するほうが効果的です。

例えば、行政や大学の研究結果、医師や弁護士といった専門家の見解です。これら行政や専門機関、専門家は特定の分野に精通しており、特に医師や弁護士などは最難関の国家資格を通過し、国から「この人はこの分野において確かな知識とスキルを持っています」と保証されているわけですから、信頼性は十分です。

今回、事例として取り上げる「株式会社メディオン・リサーチ・ラボラトリーズ」は、医師が著者の書籍を出版して自社商材の信頼性を高め、ブランディングに成功した企業です。

大型書店の実用書カテゴリランキングで「1位」を獲得

同社は、エステサロンやクリニック、コスメショップで商材を販売する健康・美容関連企業です。かねてより細胞の小器官「ミトコンドリア」、「炭酸シャワー」などの力に着目し、様々な健康食品、美容関連サービスを提供しています。

同社が出版したのは、『ミトコンドリア不老術』『炭酸美肌術』という2冊の書籍。著者は、以前からの業務提携先であり、美容関連の執筆経験も豊富な日置クリニック理事長の日置正人医学博士です。『ミトコンドリア不老術』では、ミトコンドリアに着目したアンチエイジングとその実践術、『炭酸美肌術』では、肌トラブルの改善が期待できる炭酸の働きと活用法をまとめました。

書籍の体裁等にもこだわり、2冊とも文字数を減らして薄めにすることで読み切りやすく、図表を多用して分かりやすさを追求しました。表紙のデザイントーンも2冊で統一し、「不老」「美肌」とキャッチーなワードを大きく使用し、書店で並べて置いたときに目を引くように工夫を凝らしたのです。

書籍は、全国の大型書店を中心に配本しました。健康や美容に敏感な40代以上の男女が主要読者となる媒体でも広告展開したところ、大型書店の実用書カテゴリランキングで1位を獲得。この結果、クリニックへの問い合わせが急増したほか、書籍から知識を得た読者が来院することで、美容法に関するカウンセリングもよりスムーズに行えるようになったのです。

クリニックだけでなく、同社の商材の認知度も高まり、開発した健康食品が他院でも次々に取り扱われるようになりました。2冊の書籍出版がきっかけで、一般の顧客のみならず健康・美容業界内でも一目置かれる存在となったのです。

「書籍×専門家」の組み合わせで消費者からの信頼を盤石に

健康食品や美容関連の商材、ダイエット商材だけでなく、他のどんな商材でも販売実績を上げていくためには「信頼」の獲得が欠かせません。そして消費者が拠り所にするのは、専門機関や専門家が発信する信憑性のある情報です。

今回の事例のように、そもそも圧倒的に信頼度が高い「書籍」という媒体を使い、さらに医師という専門家を著者として出版する手法は、様々な商材の認知度拡大・売上増強において有力な選択肢となるのです。