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周年事業の「社史」編纂 ありきたりのプロジェクトが「飛躍の一手」に変わったワケ

著者:GMCブランド戦略室

周年事業という特別な機会を迎えるにあたり、新規の見込客にアピールしたいと考える企業も多いでしょう。ニッチなサービスを提供しているBtoB企業は知名度が低いケースも多く、周年事業も知名度向上のきっかけにしたいところです。今回は、周年記念の書籍出版による成功事例を紹介します。

世間の注目を浴びることはない「ニッチ企業の社史」

一般的に、BtoCサービスを主な事業とし、かつ社会に広く認知されている企業の場合、周年事業も消費者向けのキャンペーンを打ち出すケースが多いといえます。こういったキャンペーンの開催は、売上増加が期待できるだけでなく、社内外にこれまでの実績を広く知らしめ、ブランドを認知させる機会にもなり得るでしょう。

しかし、もともと認知度が低く、取引先が限定されているニッチな業界のBtoB企業になると、どんな周年事業を行うか、頭を悩ませるケースも多いはずです。認知されていない一般の人々に向けてキャンペーンをしてもあまり効果が期待できないため、社員旅行の開催、企業ロゴの変更などで済ませるケースも多いでしょう。

ただ、こういった記念事業の場合、業績面でのメリットはほとんど期待できません。BtoC企業が実施する一般向けのキャンペーンのように、既存顧客への再認知にも、新規顧客の獲得にもつなげることができる一石二鳥の記念事業であれば理想的です。

今回、事例として取り上げるのは「株式会社オキツモ」です。同社は三重県に本社を置き、厨房機器やファンヒーターなど、高熱になる製品に塗布される「耐熱塗料」の専門メーカーです。数多くの製品が国内外ともにトップシェアを誇っていますが、そのニッチさゆえに一般的な認知度は高くありませんでした。

同社としては、既存の販路とは異なる新たな市場を開拓したい、会社の所在地である三重県に収まらず、東海エリア全域に認知を広げたいと考えており、会社設立70周年を記念して、これまでの歩みを社史として残すと同時に、ブランディングと集客に関する課題を解決する術を模索していたのです。

しかし、認知度の高くないニッチな企業の場合、典型的な社史を編纂し、書籍として出版しても世間の注目を浴びる可能性はほとんどありません。多くの人々に自社について知らしめるためにも、社内外で広く親しまれる書籍にする必要がありました。

社史の「物語」化で一般ビジネスパーソンを読者に

同社が出版したのは『世界トップシェアを勝ち取った田舎の小さな工場の奇跡』という書籍です。一般的な社史ではなく、中小企業でありながらも海外でトップシェアを獲得した独自製品の開発ストーリーを公開するという内容にしました。

分かりやすく読みやすい「物語」という形を取ることで、まずは一般のビジネスパーソンの興味を惹き、自社についての理解を深めてもらおうとしたのです。

一般向けの書籍とすることで、大々的な宣伝を行うことにも違和感がなくなり、『日経ものづくり』などの業界紙を中心に広告を掲載し、それまで接点のなかった遠方や他業種の企業から問い合わせも集まりました。

また地元である三重のほか、東京や愛知、大阪でも大型の書籍展開を実施したところ、複数の書店でビジネス書カテゴリーのランキング上位にランクイン。国内外のシェアトップを持つ名門として、ニッチな企業ながらも一般的な認知を広めることに成功したのです。

ブランディングに課題を抱えるニッチな企業にとって、周年記念は数年~数十年に一度だけやってくる絶好のチャンスです。社史の編纂というありきたりな記念事業も、戦略的に制作・出版を行えば、新規顧客につながる画期的な施策へと変貌を遂げるのです。

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