【第3回】「企業出版」は、なぜ広告以上の効果を出すことができるのか? | 企業出版ダントツNo.1の幻冬舎メディアコンサルティング
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「企業出版」は、なぜ広告以上の効果を出すことができるのか?

著者:GGO編集部

本原稿は、WEBメディア「幻冬舎ゴールドオンライン」で配信(2020年10月30日付)された原稿を転載したものです。

企業が事業投資として書籍を出す「企業出版」は、集客・販促、採用、周年事業といった企業のさまざまな課題解決において大きな力を発揮します。本連載では、商業出版との違いなどの基本知識から、企業出版の実践(書籍マーケティング)で成功を収めるための具体的なノウハウまで、株式会社幻冬舎メディアコンサルティングで取締役を務める佐藤大記氏が詳しく解説します。

読者を数時間「独占できる」企業出版

「企業出版」は、企業のブランディングのために、プロモーションの一環として目的を持って行う出版です。

それならば、テレビや新聞、雑誌、ネットなど既存の媒体に広告を出して、マーケティングや自社のブランディングを行うのと同じではないか、と思われる方もいるかもしれません。本来、企業出版と広告はまったく別のものです。しかし結果的には、企業出版は広告以上の効果を発揮することになります。

では、企業出版でつくる書籍は、広告媒体と何が違うのでしょうか。書籍の最大の特長は、自社に興味を持った潜在的なクライアント(読者)を数時間「独占できる」ことにあります。テレビCMにしろ、新聞・雑誌やウェブ広告にしろ、広告と消費者との出合いは基本的には偶然です。視聴者や読者はたまたま目に入った広告を見るという“受動的”な行動になります。それも数秒から長くて数分程度で、しかもタダの情報ですから、ありがたみがなく、大半の情報は右から左に抜けていきます。

それに対して書籍との出合いは、書店に自ら足を運んで主体的に探すという“能動的”な行動です。自分が必要とする情報、自分の問題意識なり解決したいことが書かれた本を、たくさんの書籍の中から見つけ出し、自分のお金で購入します。

そして、その書籍の中には一般に8万~10万字の濃密な情報が詰まっています。読了するのに早くても1時間程度、通常は数時間かかります。ここが重要なポイントで、短時間しか接点を持たない広告との決定的な違いです。誰かからもらった書籍は読まないかもしれませんが、自腹を切って買った書籍は必ず読みます。そして大事な情報は頭に残ります。

このように書籍は、広告媒体と比べてまったく異なる性質があり、それが圧倒的な優位性になっているのです。

私たちは書店を、「好奇心旺盛な人が集まる場所ではなく、問題や悩みや課題を抱えた人が解決策を求めて訪れる場所」だと定義しています。ビジネスパーソンで営業に苦手意識を持ち、新たに不動産や株式などの投資を始めたいとか、美容や健康に関心があり詳しく知りたいなど、多くの人は自らの課題を解決してくれる、実用的な書籍を探し求めています。

ターゲットとなる読者を絞り込んたアプローチも可能

書籍には先人の知恵が詰まっています。普通であれば習得するのに数年かかるようなものでも、わずか数時間で手に入れることができます。そんな媒体は書籍をおいてほかにはありません。

私たちが企業出版でつくる書籍では、そうした読者の悩みや課題に対する解決策、ソリューションを提示します。著者である経営者(企業)が提供する商品やサービスが、それに他なりません。企業側としては、メッセージを届けたい相手、潜在顧客であるターゲットの読者層を絞り込んで、自社の商品やサービスを紹介することも可能です。

自分が求めている解決策が示されているがゆえに、読者はその本を購入します。そして読み、「このノウハウはすごい」「すばらしいアイデアだ」「こんな情報を待っていた」と感動する。その結果、著者である企業に何らかの形でアプローチせざるを得ない状況が生まれるのです。

もちろん、書籍にはデメリットもあります。大きく2点です。1つは情報のアップデートができないことです。追加情報を足したり修正したりすることはできません(これには改訂版を出すという解決策があり、戦略的に実施することで大きな効果を上げることができるのですが、具体的な手法はいずれ詳述します)。

もう1つはマスマーケットにリーチしにくいことです。テレビCMならば何十万、何百万人が見ることでしょう。新聞や雑誌でも数万から数十万人にアプローチできます。しかし、私たちがつくる書籍の多くは、数千部~1万部単位です。もちろん部数の設定は極めて重要なポイントで、潜在的な読者ターゲットにしっかり網をかける意味で適正な部数を制作します。戦略によっては数万部以上つくるケースもありますが、多くの場合、数千部~1万部単位の制作で、そこからクライアントにとって属性の高い数千人を捕まえようという狙いになります。

実はこの2つ目のデメリットは、企業出版としての効果を最大化するために、私たちがあえて狙って行っていることでもあります。幻冬舎はミリオンセラー、ベストセラーをつくるノウハウやスキームを持っています。しかし、企業出版ではそのノウハウを、確実に読者ターゲットに届け、行動してもらうために応用しているのです。

「企業出版は最強の投資である」と断言する理由

企業出版は、広い意味で販促・集客をメインとするプロモーション施策に属しているといえますが、実際に関わることができるフィールドはもっと大きくなります。その1つが人材業界です。これについては次回以降に詳述しますが、企業の人材採用においても書籍は非常に有効なツールとして活用されています。

このように書籍には一石二鳥どころではない多くのメリットがあります。私たちは「企業の資産をつくっている」という認識を持っています。

テレビ、新聞、雑誌、ウェブ広告の実施は資産づくりではありません。企業が求める効果に対して、広告を出せば一時的には効果が表れますが、出し続けなければ効果は消えてしまいます。書籍はそうではなく、一度投資をすれば、資産として長くいろいろなことに活用できます。それも広告媒体と大きく異なる点です。

「企業出版は最強の投資である」――。私たちはそう考えています。

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