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義務付けられた“ストレスチェック”の重要性

2015年12月1日から従業員50名以上の全事業所に対してストレスチェック制度が義務付けられました。
新たに導入されたストレスチェック制度は、これまで企業に年1回義務付けられてきたフィジカル面の健康診断の、メンタル版といった位置付けです。職場でのメンタルヘルス対策のため、また厚生労働省が心理的な負担の程度を把握する検査として、1年に1回以上行うことが義務付けられました。


なぜストレスチェックが必要なのか


現代では、仕事に悩んだりストレスを抱えている労働者の割合は5~6割程度で推移を続けています。厚生労働省が行った調査によると、過去1年でメンタルヘルスの不調により連続1か月以上の休養、または退職をした労働者がいる事業所は、2013年時には全体の10%に上ります。
また、2013年の自殺者数2万7283人のうち、原因・動機が特定できたのは2万256人。この2万256人のうち、被雇用者・勤め人だった7657人の中で、原因・動機に「勤務問題」が含まれていたのは1895人(24.7%)だったことがわかっています。

ストレスチェックの実地を義務化した大きな目的は一次予防。労働者のメンタルヘルスの不調を未然に防ぐことが最大の目的です。さらに、ストレスチェックを行うことで労働者自身の気付きを促すこと、ストレスの原因となる職場環境の改善に繋げていくことも目標となっています。
さて、ストレスチェック制度の施行に伴って、企業に生じる義務と努力義務について、皆さんは理解しているでしょうか。


ストレスチェックの実地義務、努力義務


ストレスチェック制度に関し、企業に生じる義務は7つ、努力義務は2つ存在します。
まず、義務については、
① ストレスチェック制度の実施方法を衛生委員会が調査審議すること
② 事業者が労働者に対してストレスチェックを行うこと
③ 受検した労働者に対して、実施者からその結果を直接本人に通知させること
④ 高ストレス者に医師による面談指導を実施すること
⑤ 事業者が、面接指導を行った医師から就業上の措置に関して意見を聴取すること
⑥ 医師の意見を勘案し、必要に応じて適切な措置を講ずること
⑦ 本人の同意を得て取得したストレスチェックも結果を5年間保存すること
以上7つが挙げられます。
ここで一つ注意すべき点は、ストレスチェックは事業者の実地は義務ですが、労働者にとっては全員受検が原則であるものの、受検は義務ではないという点です。義務となっていないのは、すでに通院されている労働者への配慮からですので、受検しない労働者にそれを強要したり、受検しないことを理由に人事等で不当に扱うことはできません。

努力義務に関しては、
① ストレスチェックの結果を一定規模の集団ごとに集計・分析すること
② 集団分析結果に勘案し、必要に応じて適切な措置を講ずること
以上の2つが挙げられます。

衛生委員会等を通じて、集団分析結果に基づき職場環境を評価し、対策を検討します。組織体制や制度を見直したり、高ストレスの部署に具体的な対策を指示したり、管理監督者に教育制度を企画するなどの対策が考えられます。
集団分析は努力義務にはなりますが、分析結果は職場改善の大きなヒントになります。これだけの手間をかけてストレスチェックを実施するわけですから、可能な限り分析結果を職場改善のために活用したいものです。


まとめ


ストレスチェック制度の目的は、労働者のメンタルヘルス不調の未然防止です。未然防止には、職場環境の改善と、労働者自身のストレスマネジメント(セルフケア)能力の向上という両論が求められます。
ストレスチェック制度を義務による負担増、コスト増ととらえるのではなく、労働者や職場のストレス状況を改善に結びつけ、働きやすい職場環境を通じて、生産性の向上につながるきっかけととらえ、前向きに活用していきましょう。

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