書籍出版を活用したブランディングで、商談の効率化を実現したヘルスケア企業の事例
商品やサービスが顧客に選ばれるには「認知」と「信頼」が欠かせません。今回は、書籍出版を活用したことで、医療現場という専門性の高い分野で信頼獲得に成功した企業を紹介します。
新しいリハビリ方法の認知度を高めるために「書籍出版」を決意
「株式会社ワイズ」は、一人ひとりの状態、目的に合わせたリハビリを提供しているヘルスケア企業です。同社は従来の医療体制、介護体制のもと行われるリハビリに課題を感じていました。
通常のリハビリは保険診療内です。一般的には、患部に電気を当てたり、歩行訓練をしたりすることで症状の改善を図ります。しかし患部の状態は人それぞれであるため、個別具体的な対応をできないことがあり、退院までに十分な回復を見込めないことも少なくありませんでした。
株式会社ワイズの早見泰弘代表はかねてより大学の研究室と共同研究をしており、リハビリに関して高い知見を保有していました。同社は医療制度、介護制度ではカバーしきれなかった細やかなサービスを提供していましたが、そのリハビリ方法はまだ新しく、認知度も低かったため、医療従事者の方々へのアピールに苦戦していました。
「『自費型リハビリ』の魅力を伝え、患者さんの選択肢を広げたい」「そのためには認知度の向上が最優先だ」。同社はこのような理由から、書籍出版を決断したのです。
そして発刊された書籍『誤解だらけの脳卒中リハビリテーション』では、症状の改善を諦めてしまっている方、リハビリの方法がわからずに悩んでいる方が、同社のリハビリでどのように回復していったのかを詳述しました。これまで蓄積してきたリハビリの知識、技術を網羅し、「自費型リハビリ」のメリットを訴求した1冊となりました。
わずか半月後、書籍経由での問い合わせを3件獲得
出版後は、一都三県を中心に配本したほか、取引を検討している病院や医療従事者へ書籍をプレゼントし、自社のアピールを徹底しました。すると、Amazonランキング「脳・認知症」部門で3位にランクインするなど、ブランディング強化の効果はすぐに表れました。
わずか半月後には書籍経由での問い合わせを3件獲得。また、書籍を出版したことによって「確かな信頼性」が醸成され、顧客である脳外科医師との商談も効率化されました。
企業のブランディングには「書籍出版」が最適な理由
新しく、希少性のある事業ほど顧客からの「認知」と「信頼」が重要になりますが、専門的なものほど多くの情報を伝えなければなりません。その点、書籍は1冊に多くの情報を記載できることに加え、「書籍を出版している」という圧倒的な信頼性を担保することができます。
商材はいいのに理解されない、と悩みを抱えている企業にとって書籍は最適なブランディングツールなのです。