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1to1マーケティングの実践で デジタルマーケティングが 重要な新規開拓チャンネルに

専門商社E社/50名(上場グループ企業)

プッシュ型からプル型への営業モデル転換をたった半年で実現した事例です。

コーポレートサイトの保守すら行っていなかったデジタルと無縁の企業が、たった半年で1to1マーケティングを実現するデジタルマーケティング先端企業になった事例です。

マーケティングオートメーションを導入することで、見込み客一人ひとりの顔が見えるデジタルマーケティングを実現しました。


【課 題】

E社は、強力な営業力を武器に着実に事業を拡大してきました。社長は、とある大手企業でトップセールスを維持し続けて起業した、生粋の営業畑出身者です。

そのため、見込み客をどのように見つけるのか、見込み客と短時間で信頼関係を築くにはどうするのか、など、具体的で実践的な営業ノウハウを多数保有していました。社長のキャリアのなかで蓄積した営業ノウハウを社員に教育・訓練し、短期間で戦力化し、強力な営業力で受注を次々と獲得していく。それがE社の強みでした。

しかし、この数年の組織拡大で、状況は一変しました。

営業活動の肝である新規開拓が進まなくなってきたのです。

規模の拡大とともに、必要な受注数が増大し、そのぶん、テレアポも大量に行われることになります。その結果、発生した問題が、営業対象リストの枯渇という問題です。見込みがありそうな企業にはすでに誰かが電話してしまっており、アポイント獲得の確率が下落してきたのです。

直近1年の受注について、その活動にかかった人件費を計算してみると、想像以上に受注コストが高かったことが分かりました。社員数が少なく、教育・訓練が行き届いていたころと比較すると、1件受注するために必要な人件費は1・5倍に膨れ上がっていました。営業対象リストの枯渇とともに、営業効率の向上も、重要な経営課題となっていたのです。


さらに、ベンチャー企業にはよくあることですが、E社は社長のカリスマ性と営業力で成長した企業でした。しかし、従業員数も50名を超えるなか、いつまでも社長が現場に出ているわけにもいきません。社長への業務集中も、E社の大きな経営課題であり、営業活動を仕組み化して、誰でもできるようなものにしていくことが求められていました。

そうなると、当然誰もが考えるのが、デジタルマーケティングです。しかしながら、会社をひっぱってきた社長自身が、デジタルには明るくなかったこともあり、当初の試みは失敗に終わっていました。以前、新商材を扱い始めたときに、社長自らウェブサイトの企画を立て、制作会社に依頼してウェブサイトを制作したのですが、まったく問い合わせが発生しなかったそうです。

そのときの失敗が苦い経験となっており、デジタルマーケティングの展開に二の足を踏んでいましたが、これ以上デジタルを避けていては時代に取り残されてしまうとの危機感もありました。

そこで今回は、ウェブサイトの制作という単発的な取り組みではなく、デジタルマーケティングの仕組み作りをテーマに、本腰を入れてデジタルマーケティングに取り組むことになったのです。


【方 向 性】

E社の提供しているサービスは、まだ認知度があまり高くないため、サービスそのものを検索しているユーザーは少なく、顕在ニーズだけに絞ってマーケティングを展開すると、十分な集客が見込めない可能性がありました。

そこで、見込み客を大きく3つのニーズグループに分割して、マーケティングを行うことにしました。潜在ユーザー・顕在ユーザー・指名検索ユーザーの3つです。顕在ユーザーとは、E社の提供しているサービスの存在を知っていて、そのサービスを必要としており、どの企業から購入するのがよいかを比較検討しているユーザーのことです。顕在ユーザーは、サービス名称や、その関連キーワードで検索をかけています。

指名検索ユーザーとは、E社のことを知っていて、社名で検索しているユーザーです。E社のサービスを過去に受けたことがあったり、セミナーやイベントで接点があったり、あるいは営業を受けていたり、その理由はさまざまです。指名検索ユーザーは、E社のことを知っていても、必ずしもサービスを今、必要としているわけではありません。

顕在ユーザー、指名検索ユーザーは、どちらもコンバージョンに近いところにいるユーザーですが、その数は限られています。そのため、そのうちの何人かが問い合わせにつながったとしても、それだけでは大きな成果は生み出せません。では、どうすればよいかといえば、潜在ユーザーにリーチして、まずはメールアドレスを獲得し、ナーチャリング(育成)によって問い合わせにつなげていくことが必要になります。

潜在ユーザーとは、E社の提供するサービスによって解決するかもしれない課題を抱えているものの、そもそもそのようなサービスの存在を知らなかったり、至急課題を解決しなければならないというわけではなかったり、すぐにニーズがあるわけではない周辺ユーザーのことです。このような潜在ユーザーは、機が熟せば顧客になってくれることもあるので、つかず離れずの距離を保ちながら、情報提供を続け、信頼関係を築いていくことが重要です。

これら3つのユーザーグループのそれぞれに対し、デジタルマーケティングでウェブサイトに誘致し、その行動履歴を(ウェブサイトのアクセスログ)から推測される興味関心に応じて発信する情報を変更するなどの丁寧なフォローを行うことで、見込み客を育成していく戦略を取ることになりました。この戦略は、営業によって業績を伸ばしてきたE社にとって、理解しやすいやり方でした。

なぜならば、見込み客一人ひとりの興味関心に応じて、発信する情報を変化させていくリードナーチャリングは、アナログの営業活動に近い状態を、デジタル上に再現する方法だからです。

そもそも、営業活動とは個別対応の塊です。お客さまに合わせて提案書を作り、お客さまのご要望に応じて、さまざまに対応を変えることは、営業マンであればいつも経験していることです。そのため、デジタルマーケティングで同じことをやりますという説明は、営業畑出身の社長としては受け入れやすかったのでしょう。

まずは、潜在ユーザー・顕在ユーザー・指名検索ユーザーという3種類のニーズのユーザーに対して、それぞれ別のサイトを構築することになりました。ニーズのレベルが異なれば、当然必要とする情報も違いますし、検索するワードも異なってくるため、別々のウェブサイトで対応せねばならないからです。

それぞれのニーズレベルに対応するサイトの種類は以下のとおりです。


潜在ユーザー → 情報サイト

顕在ユーザー → 商品サイト

指名検索ユーザー → コーポレートサイト

情報サイトとは、ユーザーにとって有用で魅力的な情報を提供するサイトです。


情報サイトの目的は、集客とアクセスログ収集です。まずは幅広く潜在ユーザーを集め、アクセスしてきたユーザーの行動履歴から、E社の提供する商材に興味があるかないかを自動的に判定します。

興味がありそうだと判定できた場合は、見込み客として、商品サイトに呼び込みます。商品サイトとは、E社の提供する商品・サービスの内容や優位性などを詳細に説明して、問い合わせを獲得していくためのサイトです。

商品サイトに誘導するのは、主にニーズのある見込み客なので、情報サイトのようにニーズを喚起するよりも、どのサービスを購入するのがよいか、比較検討の情報を与えることが目的になります。

コーポレートサイトは、いわゆる企業ウェブサイトです。E社の場合、完全にデジタルマーケティングに移行するのではなく、同時並行でテレマーケティングも実施していましたから、アナログ営業を受けた見込み客が、ウェブ上でE社の社名を検索した場合の受け皿となるコーポレートサイトをきちんと作っておく必要があります。


また、商品サイトに来ている顕在ユーザーのなかで、サービスに興味がありそうなユーザーを呼び込み、会社の信頼性を伝達し、最後の一押しをする役割もあります。コーポレートサイトの役割は、会社の信頼感の演出とブランディングになります。このようにして、役割別にそれぞれのウェブサイトを巡回させて、温度が上がったユーザーに対して人的営業をかけていこうというモデルを作りました。

書籍名:「分析」で成果を最大化するBtoBビジネスのデジタルマーケティング

著者:中田 義将 (株式会社リーディング・ソリューション)

1978年生まれ。株式会社リーディング・ソリューション代表取締役。 早稲田大学政治経済学部卒業後、大手経営コンサルティング会社入社。グループ会社役員を経て、2004年株式会社イングロス(現・株式会社リーディング・ソリューション)を設立。B toB企業を中心に、上場企業からスタートアップ期のベンチャー企業まで、業種・規模にかかわらず幅広くマーケティングを支援している。上場企業・有名企業を中心に、多数のコンサルティング実績、マーケティング支援実績がある。

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