【第13回】企業が「ターゲット読者に確実に届く」書籍をつくるには? | 企業出版ダントツNo.1の幻冬舎メディアコンサルティング
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企業が「ターゲット読者に確実に届く」書籍をつくるには?

著者:GGO編集部

本原稿は、WEBメディア「幻冬舎ゴールドオンライン」で配信(2021年1月20日付)された原稿を転載したものです。

企業が事業投資として書籍を出す「企業出版」は、集客・販促、採用、周年事業といった企業のさまざまな課題解決において大きな力を発揮します。本連載では、商業出版との違いなどの基本知識から、企業出版の実践(書籍マーケティング)で成功を収めるための具体的なノウハウまで、株式会社幻冬舎メディアコンサルティングで取締役を務める佐藤大記氏が詳しく解説します。

「つくる」「知らしめる」「売る」で圧倒的な差別化

幻冬舎メディアコンサルティングは創業以来15年間で、大手企業を含め約1,300法人をクライアントとして、2,100タイトルを超える書籍を制作してきました。私たちが創出した企業出版という出版モデルは着実に拡大し、いま非常に熱気を帯びています。この市場に可能性を見出した出版社の参入が相次ぎ、競争が激化しているからです。

そうした中にあって、私たちは企業出版のマーケットを切り開いたパイオニアであり、リーディングカンパニーであると自負しています。しかし一方で、書籍出版を検討する企業から見ると、各出版社の差異はわかりにくいかもしれません。そこで今回からは、私たち幻冬舎メディアコンサルティングは他の出版社とどこが違うのかを説明します。

当社のグループ会社である幻冬舎は1993年に創業し、多くのベストセラー、ミリオンセラーを世に送り出してきました。幻冬舎が培ってきた「つくる」「知らしめる」「売る」という3つの強みを最大限に生かし、新しい出版モデルとしてつくりあげたのが企業出版です。

まず、企画・編集力(つくる)ですが、ミリオンセラー、ベストセラーを生み出す幻冬舎独自の出版ノウハウを法人に当てはめることによって、企業の「伝えたい」想いを読者の「知りたい」内容に変換します。次に、絞り込んだ読者ターゲットに告知する広告宣伝力(知らしめる)。そして、幻冬舎が積み上げてきた書店との信頼関係を駆使した流通力(売る)です。

この3つの強みが、まさに「企業出版の成功ノウハウ」となっているわけですが、今回は、このうち「つくる」について概要を説明します。

最初に設定したゴールに「こだわり抜く理由」

私たちは書籍づくりにおいて、独自に生み出した2つのスキームを採用しており、その実践に「徹底的にこだわり抜いている」のが特徴です。

スキームの一つは「GTRS」と呼ぶものです。「ゴール(G)、ターゲット(T)、リサーチ(R)、書棚(S)」の略です。もう一つは「TSO」です。「タイトル(T)、サブタイトル(S)、帯コピー(O)」の略です。

「GTRS」と「TSO」については、次回からそれぞれ詳述しますが、この2つのスキームによる私たち独自の出版ノウハウは、幻冬舎が創業以来、マーケットインの発想で書籍をつくってきた手法に基づいています。幻冬舎はこれまで多数のベストセラー、ミリオンセラーを出してきましたが、それは読者がどんな情報に飢えているのかをもとに、作家に「このテーマで書いていただきたい」とオファーをして生み出したものです。この幻冬舎独自の方程式を法人向けにブラッシュアップしたのが、企業出版なのです。

通常の書籍は、作家と話をしながら、作家の意向に沿って内容を決めます。いわばプロダクトアウト的な発想といえるでしょう。ですから、私たちのライバル社が手がける企業出版も、そうしたプロダクトアウト的な出版手法を踏襲しているケースが少なくありません。

例えば、企業と話をする中で、あるいは実際に書籍制作を進める中で、当初企画したものとは違うものの、こっちのほうがおもしろいとか、売れるのではないかということになれば、多くの編集者は容易に方向転換します。その結果、まったく売れないこともあれば、予想外のヒットが生まれることも確かにあります。

私たちはそうした手法は取りません。これは他社との最大の違いで、私たちは「GTRS」と「TSO」を常に意識します。制作途中で「こっちのほうがいいかも」ということで、安易に方向転換することはありません。書籍企画の原点となる「GTRS」、そして書籍出版の効果を最大化するために作成した「TSO」。書籍づくりの過程においては、作成している原稿がそれに合っているかどうかの整合性を最後の最後まで追求します。

通常の編集者からすると、おもしろいものを捨てるのは、もったいないと思うかもしれません。しかし、ゴールは最初に設定しているので、誤差なしに終わらせることを私たちは目指します。前述した「徹底的にこだわり抜いている」というのは、この捨て方の勇気にも現れています。企業が喜ぶこと、企業のためになることは何かを考えたときに、もともとの意図から外れた要素は「捨て切る」ことが大切だと私たちは考えています。

弁当に例えるならば、私たちがつくるのは「幕の内弁当」ではなく、「シウマイ弁当」です。この違いが非常に大事だと考えています。他の出版社は、いろいろなおかずの詰まった「幕の内弁当」をつくっています。私たちは一点勝負の「シウマイ弁当」です。一般の読者ではなく、企業がターゲットとする特定の読者に確実に届く書籍をつくり、企業の利益を最大化させる。その前提として読者に満足していただく。ここにフォーカスした書籍づくりに徹しているのです。

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