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ウェブの知識がなくても見破れる!素人集団の化けの皮をはがすチェックポイント②

どんな業界のプロモーションをしてきたか?

もうひとつ確かめておきたいのが、どんな業界のプロモーションを担当してきたかです。業界ごとにそれぞれ勘どころが異なるので、それを押さえた上で広告を出す媒体を選んだり、運用をすることが必要になります。広告代理店も小規模な会社だと手がけてきたクライアントの数が限られるので、業界による得意不得意があります。

そのビジネスのしくみや商慣習を把握してからやっときちんとしたプロモーションができるので、まったく知らない業界を一から始めるとなると、結果が出るまでに時間を要します。それはもちろんクライアントにとって望ましいことではありません。少なくともその業界についてある程度のことを知っている会社や担当者に任せる方が、いい結果が出やすくなります。

そこで「どんな業界の仕事をしてきましたか?」という質問を必ずしてみてください。あるいはダイレクトに「うちの業界のプロモーションをやったことはありますか」と聞いてもいいのです。やったことがなければ、あいまいな返事で「業界に関係なく対応できます」などとあいまいな返事でごまかしてくるでしょう。

「はい、あります」ということであれば、次に「どんなプロモーション戦略を立てましたか」と尋ねてみます。実際にやったことがあることは即答できますが、やっていないことは話せません。その業種について肌感覚を持っていると、ビジネスモデルやどこにユーザーがいるかなどが頭に入っています。経験のない人は、ビジネスモデルに合わない話を始めたり、1件の反響を得るためにまったく採算が合わない数字を並べたりします。

これはいけそうだなと思ったら、さらに突っ込んで「リスティング広告なら、うちはどういうキーワードで集客をすればいいでしょう」と実際のウェブマーケティングを想定した質問をします。「御社の業界ならこういう手法を組み合わせて、これぐらいの予算でこの程度の反響が想定されます」 これぐらいの答えが返ってくれば、信用してもいいのではないでしょうか。あれこれ説明 しなくても、業界についてある程度は共通の認識にもとづいた話ができるでしょう。

ただし細かいことを言えば、同じ不動産業界でも、富裕層向けの新築高級マンション販売、リフォームやリノベーション、一戸建て専門の工務店、賃貸アパートの仲介では、それぞれ仕事の中身もプロモーションの戦略も異なります。

ですからどんな業界のプロモーションをしてきたかに加えて、どんなジャンルの会社のどのようなプロモーションだったかまで聞いてみます。社名まで教えてもらえれば、そのプロモーションサイトを見に行ったり、どんな広告を出しているかを確かめることができます。自分の会社と同じ業界で、業務内容も近い会社を担当した経験があるのが望ましいのですが、そこまで求めるのは難しいかもしれません。

そういう場合には「どんなターゲットの商品やサービスを扱ったことがありますか」と質問の方向を変えてみます。化粧品業界とアパレル業界では業種も業務内容も異なりますが、同じ年齢層の女性をターゲットにした集客をしていれば、そのときのプロモーションの経験はどちらにも生かせるはずです。

ただし「やったことがあります」と言うだけならいくらでも言えます。その会社のどんな広告の運用をしたのか、そしていかに集客や売上を伸ばしたか。そんなエピソードがいくつか聞ければ、この人が実際にやってきたことなのだろうという判断材料になります。

この3つのポイントに加えて、質問事項ではありませんが、会社のネームバリューに惑わされてはいけません。これで失敗した例はたくさんあります。CMをよくやっているとか名前をよく聞くというのは、会社の実態とはまったく関係ありません。それよりも営業にやって来た人をよく見る方が、よほど間違いのない判断ができます。

また、うちはマージンが安いのでお得ですと営業をかけてきたら、その時点でノーと思ってかまいません。効果的な運用をしようとすれば、安いマージンではどうしても無理があります。これは自分たちの能力に自信がない会社にありがちなキャッチフレーズなのです。


広告代理店の制作能力をさぐる質問をする

広告代理店からウェブマーケティングの営業に来たときには、効果的なプロモーションにつながるようなサイトが制作できるかどうかを確かめておきましょう。実際に手がけたウェブページを聞いて、見てみるだけでなく、「あなたの会社の制作部門はどういう態勢ですか」といった質問を投げてみます。

「制作部門の専任の担当が営業と常に連携しています」という答えが返ってくれば、事案に合わせたクリエイティブができる態勢になっている会社と考えてよいでしょう。しかし部門がばらばらに動いていてディレクター不在の広告代理店もあります。「クリエイティブは別部門でやっています」という言い方をしてくるところは、社内に制作部門があっても他部門との連携が薄いか、社外に丸投げしていて融通が利かないおそれが大です。営業担当が制作のディレクションをした経験がなかったり、そもそも制作の実績がない会社は、基本的にはお付き合いしない方が無難です。

その会社のクリエイティブの能力を見るには「当社のサイトを見て、変えた方がいいところがありますか」「どうすればもっと反響が取れるようになりますか」という質問も有効です。すぐに複数のアドバイスを提示して、言っている内容が的外れでなければ、おそらくディレクションをした経験のある人です。しかし「サイトのことはよく分からないので……」といった頼りない返事しかなければ、その会社も頼りないに違いありません。

このほかに、契約前にチェックしておきたいポイントをまとめておきます。

まず「広告サービスの管理画面は見れますか」と忘れずに聞いておきます。クライアントに管理画面を見せず情報を共有しないところは、裏で何をされるか分かりませんから、契約をしてはいけません。

「リスティング広告では、キーワードは部分一致ばかりで運用していませんか」

「ディスプレイネットワーク広告では、どれぐらい細かくセグメントを切っていますか」

この本をここまで読んでいれば、こうした質問もできます。ずいぶん細かいことを聞いてくると相手は思うかもしれませんが、多くの広告代理店がこのへんをおざなりにしています。

ディスプレイネットワーク広告では、グーグルでスマホのアプリに出稿していないかも聞いておきます。出稿するとほぼ無駄な出費になってしまいます。「このクライアントはアプリに出したらまずいな」とまず思わせておくためにも、意味のある問いかけになります。

書籍名:ウェブマーケティングという茶番

著者:後藤 晴伸 (後藤ブランド株式会社)

青山学院大学国際政治経済学部を卒業後、凸版印刷株式会社入社。 電通・電通テック担当として、大手企業の紙媒体を中心とした広告制作を担当。大手インターネット広告代理店、株式会社セプテーニへ転職し、SEMコンサルタントとして数十社のリスティング広告の運用を担当。 その後、取締役としてウェブマーケティング会社の立ち上げに参画。孫請け、ひ孫請けとしてウェブマーケティングに携わる中、業界特有の構造への疑問が強くなり、2014年に独立し、後藤ブランド株式会社を設立。 経営改善にまで踏み込んだ提案力、クライアント企業への遠慮のない物言いで、数々の中小企業の売上増に貢献。 後藤ブランド株式会社代表取締役。

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