核家族化、産婦人科医の不足、保育園には待機児童の列……。
新しい命の誕生を喜ぶ一方で、子どもを産み育てることに不安を感じる新米ママは少なくありません。
「調べすぎは不安のもと」「育児日記はつけないくていい」など、
肩の力を抜いて出産と育児を何倍も楽しむための“ヒント”を専門医の視点でわかりやすく紹介しています。
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妊娠・出産の不安を取り除き
安心感・信頼感の
獲得に成功
医療法人社団ワイズレディスクリニック理事長。聖マリアンナ医科大学卒業後の関連病院や独協医科大学越谷病院をはじめ、多くの師から学んだものを生かして自分の理想の産婦人科クリニックを立ち上げたいと、1995年にワイズレディスクリニックを開業。
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INDEX
1. 妊娠・出産の不安を解消し、前向きな気持ちになる本をつくりたい
産婦人科医になって30年、年間700人近くの出産に立ち会う私が、日々の診察を通じて感じるのは、妊娠・出産に対して必要以上に不安を抱え込んでしまっている方が多いということでした。核家族化、産婦人科医の不足、保育園の待機児童の問題、さらに「出産の痛みに耐えられるだろうか」「生まれてくる子に障がいがあったらどうしよう」など、あれこれ考え過ぎてしまう方があまりに多いのです。これからお母さんになる方の不安な気持ちを取りのぞき、出産や育児を何倍も楽しんでもらうためのお手伝いができればという思いで、本の出版を決めました。
2. 出産を控えるママが前向きになるよう、言い回しもこだわった
この本を手に取る妊婦さんは、出産・育児に対して不安でいっぱいで、ネガティブになっていると思います。そこで、「その気持ちに共感できるよ」と伝えるために、コンテンツごとの小見出しでは妊婦さんの気持ちをストレートに表現していただきました。例えば「先の見通しが立たなくて不安になる」「子育てが、仕事にとってマイナスだと感じている」などですね。その上で、抱えている不安に対して解決策を提示する構成にして頂きました。
また、繊細になっている妊婦さんに合わせて、診療の時と同じように優しく分かりやすく伝えるような言い回しに編集していただきました。取材で数回しかお会いしていませんが、私の話し方まで文章に落とし込まれていて、大変感動いたしました。
3. 妊婦さんとのコミュニケーションが円滑に!
本は、当クリニックに来られた妊婦さん全員にお渡ししています。産んだあとのお母さん方には、「先生、もっと早く本を出版してほしかった、きっと不安が減ったのに」と言われました(笑)。出版後は、これまでよりさらに安心感と信頼感を持っていただけたのか、今まで口数の少なかった妊婦さんがよく質問してくだるようになったり、「その話は本で勉強しました」と言われて会話が弾んだり、産婦人科診察でのコミュニケーションがより円滑になりました。私自身が流産を経験していることや、出生前診断の考え方も本で正直に打ち明けたことで、「この先生ならなんでも相談していいんだと思えた」とも言ってもらえました。また、本書をご主人やご両親に渡した方も多いようで、
4. 出版を検討している企業へのメッセージ
ドクターにおいては、クリニックの宣伝のためだけでなく、何年、何十年経っても「この思いを伝えたい」という診療方針が確立したタイミングで、本を出版するのがいいと思います。本は自分の分身です。診療時間で伝えきれないことをすべて凝縮するわけですから。私のポリシーのひとつに、「今目の前にいる人に、ベストを尽くす」というものがあります。それは診療だけでなく本づくりにおいても同じで、編集者の方には正直な私の考えをすべて伝えました。出し惜しみせず、出版社の方に強みも弱みも見せて、本をつくられることをお勧めします。
編集者の視点
●妊婦さん向けにやさしく且つ分かりやすい言葉で伝えるようこだわった。
●不安になっている点を一つひとつ解消できるような構成にし、妊婦さんが読んで安心できる書籍を目指した。