事例
確実に届けたいターゲット層に届く「出版」を選択。 問い合わせ率アップ。営業ツールとしての効果も発揮!
私は大学を卒業以来、30年以上にわたって不動産業界で働いてきました。アズ企画設計を設立したのは1993年のこと。創業以来、今日に至るまで、ベンチャー企業がサバイバルする手段として積極的に「ワケあり物件」の売買を手掛けてきた実績があります。
ここでいう「ワケあり物件」は、殺人事件や死亡事故があった物件や暴力団の事務所などの嫌われる施設が隣接する物件だけを意味するものではありません。例えば、「駅から遠い」「築年数が古い」「ごみ収集所が近くにある」という世間一般的にマイナスイメージがついた物件です。そんな物件を持つオーナーは、高値売却の方法に常に頭を悩ませています。しかし、どんな「ワケあり物件」でも、演出次第で優良物件に変えることができるのです。さらに、不動産業者の交渉の進め方次第では、周辺相場より高く売却することも可能です。
このことを知らずに損をしているオーナーが何と多いことか。そんな「ワケあり物件」のマイナス面を打ち消す付加価値の生み出し方など、私がこれまでに培ってきたノウハウを伝え、どうか1人でも多くの方の悩みを解決したい。そんな思いから、書籍の出版を決めました。
多くの出版経験がある私が幻冬舎MCに決めたのは、出版後のフォロー体制が万全だったから
最近では自社のPRをwebに限定する企業が増えていると思います。そんな中でもあえて出版を選んだのは、私が読書好きだからというのもありますが、最たる理由は「形に残るから」です。「この本、良かったよ」と、人から人へと思いが伝わっていく。贈り物にできる。これぞ本のすばらしさでしょう。
不特定多数の人に届くwebより、書籍のほうが確実に届けたい人に届くというのも、大きな魅力だと思います。また、私たちのターゲット層は、ネットで検索をするより書籍から情報を得るタイプの人が多い。そういう意味でも「出版」をすることには大きな効果があると感じていました。
出版にあたっては、過去に取引のあった出版社など数社を比較検討しました。幻冬舎メディアコンサルティング(MC)さんに任せようと決めたのは、何といっても出版後のフォロー体制が優れていると感じたからです。ただ本を作りたいだけなら、安く請け負ってくれるところはたくさんあるでしょう。
しかし、私の目的は本を作って売ることだけではなく、仕事に繋げることです。その点、「プロモーション部」や「流通管理部」がある幻冬舎MCさんなら、いかにして私が想定しているターゲットに書籍を届けるかを一緒に考えてもらえると感じ、依頼を決めたのです。正直にいえば費用は高額ですが、出版後のマーケティングを含めてトータルで考えたら納得の価格だと思っています。
スピーディーな編集と、経験豊富なライター。 熱意ある制作陣のおかげで本が完成
何より、幻冬舎MCさんは制作陣に熱意がある。今回の書籍は、繁忙期である1月には絶対に間に合わせたいと思っていたので制作開始から半年ほどで仕上げる必要がありました。プロの編集者の仕事は非常にスピーディーで、滞ることなく仕上がり、大変感謝しています。これまで数多くの書籍を手掛けているからこそ、蓄積されたノウハウがあるのでしょう。
また、担当してくれたライターさんのセンスも素晴らしかった。不動産業界の話はある程度の知識がないと理解ができないため取材が大変だと思うのですが、担当してくれたライターさんは知識も深く、ユーモアもあり、非常に話しやすかったことを覚えています。私が1つ話したことを10にも20にも広げてくださり、しかも的確な内容にまとめてくれるなど、文章の読みやすさもプロの仕事を感じました。
過去の出版では自分で執筆したこともあったのですが、自分で書くとどうしてもかしこまった硬い文章になってしまうのが悩みでもありました。しかし、ライターさんの手にかかればわかりやすく的確な文章にしていただけたのもありがたかったですね。
今回の書籍の『「ワケあり物件」超高値売却法』というタイトルも、編集者の方とライターさんにつけていただきました。本を手にとってもらうには何よりタイトルが大切だといいます。その点では、とても端的でキャッチ―なタイトルだと、大変気に入っています。
既存顧客との関係強化にも有効。 出版は少しずつ効果が見えるからいい
出版後は、本を手に取ってくださった方から、「詳しく話が聞きたい」という問い合わせが少しずつ増えていきました。爆発的に何か大きな変化があったわけではないのですが、事業を長く続けていくためにはじわじわとボディブローのように効いていく営業のほうが大切だと思います。そういった意味でも書籍ならではの効果が出ているのではないでしょうか。
また、書籍は営業ツールとしても役立っています。アズ企画設計がどんな会社なのか、何を提供できるのかなど、会社のノウハウが1冊に凝縮されているので営業がしやすくなったという声も社内からあがっています。さらに、既存顧客から「こんな事例があったんですね」と反響が得られたのもうれしいことでした。今後の関係を継続していくうえで、書籍を介して信頼関係が強くなったと感じています。
実は、書籍の出版を契機に「一気に株式上場をしよう」という思いも込めていました。新型コロナの影響で開催は延期されてしまいましたが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まったのは2013年9月のこと。それまで低迷状態だった不動産マーケットが急激に右肩あがりになり、活況を呈していたのです。この波にのろうと、本書を完成させたのはそこから3年後の2016年。願いは叶い、アズ企画設計は2018年3月に東京証券取引所JASDAQ市場に上場することができました。
不動産と同じで書籍も「生もの」です。書いてある情報が古くなれば価値は下がってしまいます。さらに、2020年の現在、新型コロナの影響で不動産業をとりまく状況も大きく変わりました。せっかく出した書籍を無駄にしないためにも、今後は内容をアップデートした改訂版の出版を検討しています。さらに息の長いプロモーション戦略として、事業に役立てていきたいと考えています。