取り組み・理念を発信し新たなビジネス機会を創出。 大きな費用対効果を実感! | 企業出版ダントツNo.1の幻冬舎メディアコンサルティング
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取り組み・理念を発信し
新たなビジネス機会を創出。
大きな費用対効果を実感

サービス集客・採用本経営者本

株式会社大の葬祭(現: Heart net Holdings株式会社)

川野 晃裕 氏

1982年大分県生まれ。日新火災海上保険勤務を経て、大の葬祭へ入社。2010年、自らの申し出により27歳で3代目として代表取締役に就任。2022年4月、葬祭事業の社長業は末の弟に引き継ぎ、自らは「大の葬祭」、FP事業会社「I’s ファイナンシャルプランナーオフィス」、投資会社「Heart net Holdings」、宇宙ベンチャー事業会社「INAMI space laboratory」を束ねる大の葬祭グループの代表に就任。 旧態依然とした葬儀業界に違和感を覚え、より良いお別れに向けたワンストップサービスイノベーションを決意。2018年フォーブスジャパン「日本が誇る小さな大企業11選」に選出。 

1.事業拡大の起爆剤として書籍出版を決意!

私は、27歳のときに3代目として大分県にある地方の葬祭会社・株式会社大の葬祭を継ぎました。兄弟が4人いるのですが、兄弟全員で経営に携わっています。継いだ時の事業内容としては、葬儀と法要のみで、従業員の働き方も24時間体制で365日業務にあたる必要がありました。シェアの低下と価格競争に陥ってしまう、旧態依然とした状況を変えるべく、私はこれまで葬祭業を進化させてきました。具体的には、生前から葬儀の相談を受けられる体制をつくり葬儀後についても相続や保険についてもサポートすることのできるサービスや、見送られる側のニーズにも目を向け、海洋散骨や樹木葬、宇宙葬などの新たな供養の方法オンライン会葬や動画配信サービスなどの展開です。

さらに企業理念やミッションなどをつくり、働きやすい環境づくりと組織改革にも取り組んでいます。変化の少ない伝統産業において挑戦を繰り返してきましたが、そんなとき幻冬舎から出版について声がけがありました。

もともと見城さんの書籍を読んで影響を受けており、幻冬舎のことは知っていました。

ちょうど大の葬祭が50周年を迎えるにあたって、自分の育ててきた葬祭事業から引退し新たなビジネスを展開するタイミングでもありました。さらにFP事業や宇宙ベンチャー、不動産事業にも挑戦する年だったため、書籍出版の挑戦も決意いたしました。

また、社員数も増えてきており、私自身現場に出ることも少なくなりました。大の葬祭がどのような想いでどのようなことに取り組んできたのか、社員にわかりやすく伝えていくことにも価値があると感じていました。

一緒に経営をしている弟の後押しもあり、はじめての出版でしたが、ワクワク感の方が大きかったですね。

2. 大の葬祭としての理念と取り組みをドキュメンタリータッチでまとめた。

原稿や中身については、私のこれまでや想いをしっかりとまとめることができたと思います。

『伝統を疑え』というかなりエッジの効いたタイトルと、四字熟語で構成された章立ても気に入っています。

大の葬祭が行ってきた改革や私が解決してきた葬祭業界の問題などについて、時系列に沿ってドキュメンタリー風にまとめていただきました。私が父から受け継いだ事業をどのように発展させてきたか、どのようにして改革を成功させてきたかを詳細に描くと同時に、企業理念や私が葬祭業に対して抱く思いを読者に伝え、これからの葬祭業界のあり方を示していく内容です。それらを通して中小企業経営者(特に同族企業の経営者、地方の中小企業経営者と経営幹部、2代目や3代目経営者、レガシー業界と呼ばれる変化が少ない業界の経営者)に経営のヒントを与えられるような書籍としてまとめていただきました。

原稿が非常に多くなってしまい、それを削っていく作業はかなり大変でした。

一方で、制作は本当に楽しかったです。

前述したように、新規事業を続々と立ち上げる最中での出版でした。出版の為の打ち合わせや取材を行う度に、考えや取り組みが整理されていき、更にブラッシュアップされ、自分自身がレベルアップしているのを実感しました。ですので、事業展開をするうえでも書籍出版は役立ちました。

▲閉鎖的な葬儀業界へ一石を投じる書籍。 エッジの立ったタイポグラフィデザインを強く打ち出した。
▲同族企業や地方の中小企業経営者が広く共感できるよう展開。 一般的な葬儀業者が行わないような取り組みを詳細にまとめた。
▲大分県を中心に配本。 地元でのブランディング強化を狙った。

3. 地元でのさらなるブランディングに成功。新たなビジネス機会が生まれ、費用以上の効果を実感。

地元大分県では、非常に多くの人が書籍出版したことを認知してくれています。

もともと大分県で私を全面に押し出したプロモーション施策を行っていましたが、一発限りのTVCMなどと比較し、出版後はそれ以上の効果を感じました。すでに出版の費用以上の効果を実感しています。

例えば、県内同業の書籍を読んだ経営者から「自社よりも20年も先に進んでいるから是非一緒になりたい」と傘下入りのオファーがあり、吸収合併&商圏拡大の機会を獲得しました。

また、ある団体の理事長が書籍を読んで感銘を受けたそうで、今後の取引は大の葬祭のみで行っていくとの声もありました。

さらには店舗を出店する際にも役立っています。土地のオーナーが書籍を読んでおり、他業種の企業よりも有利な条件で交渉ができました。

書籍は新たなビジネスチャンスを創出する良いツールとなっています。

 

また、書籍出版以外の理由もあると思いますが、出版後売上が右肩上がりになっています。以前は月5060件程の葬儀依頼件数でしたが、現在では約2倍の120件程になっています。人手不足でしたが、月6人程採用することにも成功しています。

書籍出版を行い、私自身のモチベーションももちろんですが、社員たちの士気が高まっているのを感じます。出版したことで周囲からの評価も高まり、それを感じているのだと思います。大の葬祭についてしっかりと理解し語ることができることができるようになったため、お客様とのコミュニケーションや営業力がブラッシュアップされ、このような結果も生まれたのだと思います。

その他には営業ツールとしても活用しています。取引業者や提携会社、金融機関のほか、社員、経営発表会やゴルフコンペなどでも配布しています。大の葬祭の考え方やスタンスが周囲に共通理念として伝わっていると感じます。今後、県外、海外で外貨を稼いでより一層大分県の人々の生活を豊かにしていくという理解を深めていただくことができました。これまでも大の葬祭という名前を広めてきましたが、兄弟経営のやり方や経営戦略を具体的に知っていただくことができました。

あとは、全国の経営者から出版に関する連絡や相談がありました。たくさん書籍中に線などを引いてくれたりとしっかりと読んでいただいたようです。非常に嬉しいです。

地方の中小企業の2代目、3代目など私と同じような状況の経営者にとってはかなり読み応えのあった部分も多いのだと思います。

書籍を出したブランディングの効果として、声のかけられ方や企業としてのステータスが1段階も2段階も上がったと感じています。

4. 出版を検討している経営者に向けてのメッセージ

企業出版は、「人生のブランディング」だと感じています。

書籍はどうしても情報が古くなってしまう媒体です。しかし逆に考えると、事業や考えが新しく刷新されていくなかで、当時の自分の軌跡や考えを振り返ることができるツールです。

そうした意味でも、これからも定期的に書籍を出版し、自己のレベルアップに役立てていきたいと思います。

これからもどんどん事業を拡大していきたいと考えていますが、このタイミングでの書籍出版は事業にとっての大きな起爆剤となり、今後の展開に拍車がつきました。

今後高みを目指す人においては、出版することは大きな価値となると思います。

伝統を疑え 葬儀業界イノベーション

川野 晃裕

株式会社大の葬祭(現: Heart net Holdings株式会社)

予測が難しいVUCAの時代、
レガシーな業界こそ変化がチャンスにつながる

大手企業の地方進出、異業種からの参入、安価なサービスの増加……
業界を取り巻く環境の激変でディスラプトされる地方の葬儀業者——
家業の葬儀会社を継いだ3代目が、生き残りをかけて伝統産業の変革に挑む。

VUCAの時代、企業が生き残っていくためには、スピード感をもって変化に対応していく必要があります。

著者は、家業の3代目として大分にある葬儀会社を引き継ぎました。
地方の葬祭業者の多くは、長い間地域の葬祭需要だけで経営が成り立ってしまっていたことから、事業モデルやマーケティングなどの点において、ほとんど変化しない状態が続いてきました。
しかし、昨今は大手企業の地方進出や異業種からの参入などの環境変化により、シェアの低下と価格競争が起こりその未来は決して明るいとはいえません。
著者の会社も例外ではなく、ほんの数年前まで「収入源は地域の葬儀と法要のみ」という古い体質のままの状況でした。
葬祭業を進化させていく必要性を感じた著者は、「葬祭サービス」という観点で自分たちにできることを探し、変革を推し進めていきます。
生前からの葬儀の相談や相続、保険、遺品整理の相談、お墓がなくても供養ができる海洋散骨、樹木葬、宇宙葬などの新しい葬儀の形を取り入れるなど、従来の業界の概念を覆すサービスを次々と確立していったのです。

本書では、旧態依然とした地方の中小企業が業界の慣習やタブーに臆することなく変革に取り組んできた軌跡をまとめています。
葬祭業はもちろんのこと、地方の伝統産業などの要素をもつ企業が、レガシーな体質から脱却し新たな成長の一歩を踏み出すためのヒントとなる一冊です。

【目次】
はじめに

第1章 旧態依然
変化を避ける葬儀業界への違和感
24歳、人生の転機
地域に根ざした仕事をしてきた先代
葬儀社は昼夜関係なく忙しい
人生の転機を自然に受け入れられた
時間が止まったまままの職場
24時間体制が当たり前
属人化しすぎて正解がない
茹でガエル化の危機感
貯金を削って赤字を凌ぐ
難題だらけのなかで見えた3代目の使命

第2章 原点回帰
地域・顧客が求める葬儀の価値とは
伝統に固執した形式的過ぎる葬儀
遺族が葬儀に求めているもの
別れの場であり、癒しの場でもある
きちんとお別れできない
地域での葬儀から家族単位の葬儀へ
女性目線を欠いた葬儀の段取り
故人らしさが反映されにくい
たった2日間だけの接点
良い葬儀からより良いお別れへ
目先の売上か、将来的な成長か
同業者を訪ねてヒントをもらう
見えてきた二極化の現状
葬儀社不足が不便を生み出す
利用者0人の衝撃
一人で取り組む限界を知る
財政立て直しの3つの施策
顧客が求める会館に変える
より良い供養が求められている
故人は想い出のなかで生き続ける
船頭2人で経営が迷走
3代目社長に就任

第3章 社内改革
荒んだ職場を是正し伝統を刷新するため、分業制の精鋭組織に変革
変化を好まない社内環境
ワンマンで引っ張る経営から組織化へ
私の会社ではなく私たちの会社
ブラックな就労環境を改善
性格と価値観を重視し新卒採用に挑戦
新卒社員が新しい刺激になった
従業員全員で共有できる指針が必要
「想い」を想像して意識が変わった
三男の合流で事業が広がる
ストック型事業の構築
従業員の報酬アップを仕組み化
ESなくしてCSはない
人を巻き込む経営体制をつくる

第4章 不易流行
レガシーな業界こそ常識を疑えば新たなニーズが見えてくる
打ち手を緩めてはいけない
葬儀の前後で手伝えることを探す
サービス考案の原点は「おせっかい」
供養の多様化に注目
おひとりさま時代の「弱者」を支えたい
葬儀後も遺族に寄り添い続ける
ファンを増やし、ファンの力を借りる
ペットもきちんと送り出したい
オンラインで会葬機会をつくる
社内コミュニケーションを集約
オンライン活用で働き方改革を推進
システム導入で業務を効率化し、仕事に余裕を生み出す
成長戦略に基づくDXを考える
連絡スピードの向上でクレーム対応も改善
空に手を合わせて故人とつながる
宇宙をキーワードに世界を市場にする
幹部層を厚くして成長力を強化
幹部、リーダー、現場をすべて巻き込む
関連性があれば積極的に参入
トリプルナンバー1を目指す
ネットの台頭で葬儀費用が下落
レビューを指標に質を追求
ネットなら不特定多数に細かく周知できる
顔を出して覚えてもらう
対話できないからこそ資料が重要
現状維持は後退と同じ
相談しやすいところが良いところ

第5章 共存共栄
地域、家族、異業種……手を取り合う経営が伝統をアップデートする
さらなる飛躍を目指す組織編成
社会全体に目が向くようになった
提携を通じて馬力を上げていく
飛躍のきっかけとなった「2025年物語」
目指す姿によって組織のあり方が変わる
家と家業を守りたいという本能が働く
親への感謝を共有している
「兄弟仲良く」の根底にある大きな木の話
役割を明確にして権限移譲
意見を率直に言えるのが強み
精神的なつながりと法整備を組み合わせる
株をもつことは責任をもつこと
自ら考え、行動する力を伸ばす
経営と株主を分けて考える
年齢によって経営の考え方は変わる
想いに共感し、お互いにメリットがある提携を探す
グループ事業の広がりが利便性を高める
利益ではなく満足度を追求する
非日常の環境で夢を膨らませ、地域に還元する
正しい道を進む

おわりに


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