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「採用ツール」とは? 人材採用を成功に導く各種ツールの徹底比較

著者:幻冬舎メディアコンサルティング 編集局・部長 伊藤英紀

大手・中小を問わず、多くの企業が恒常的な人手不足に悩んでいます。人材採用も年々厳しさを増しており、企業の採用担当者は優秀な人材の確保に苦労しています。そうした中、近年、多くの企業が使っているのが「採用ツール」です。ここでは、採用活動を成功させるために、最近のトレンドを踏まえた採用ツールとその活用方法をご紹介します。

採用ツールとは?

採用ツールとは、企業が採用活動において使用する道具(ツール)のことです。求職者はより多くの企業の情報を収集しようと活動しています。一方の企業側も、1人でも多く応募者を増やしたり、応募者の企業への理解を深めてもらう努力を行っています。そうした企業の採用活動を手助けするための有効な道具が採用ツールです。採用パンフレットや採用動画などが代表的です。

採用ツールの目的

新卒者にせよ、転職を考えている中途採用の人にせよ、仕事を探している求職者は企業の情報を求めています。応募者は複数の会社を比較・検討することがほとんどです。現在、企業情報の収集で最も多く使われているのはインターネットです。ですから、企業側は求人サイトや採用サイト、クチコミサイトなどの採用ツールを使うことで応募者の増加が期待できます。また、採用イベントやハローワークなどで、自社の事業や魅力を端的にまとめた資料や採用パンフレットを配布することも企業情報の理解につながります。優秀な人材を確保するために、採用ツールをうまく活用することが重要です。

採用ツールの種類

従来から使用されてきた採用ツールの代表が、採用パンフレットや会社説明会です。インターネットが普及し始めた頃は、求職者は大手求人サイトから気になる企業に応募し、パンフレットや会社説明会で会社のことを理解した上で、実際に応募するという流れが一般的でした。しかし現在、採用ツールは進化・多様化しています。手軽に使用できる採用ツールが増え、求職者が企業と出合うための手段はたくさんあります。

採用ツールは大別すると、デジタルとアナログの2種類になります。デジタルなWEB採用ツールとしては、採用サイト、オンライン会社説明会、採用動画、求人情報サイト、求人検索エンジン、SNS、採用管理システムなどがあります。一方、アナログな採用ツールとしては、採用パンフレット、会社説明会資料などがあります。

①採用サイト

一般的なコーポレートサイトの他に採用サイトをつくっている企業は少なくありません。企業情報や事業内容、営業用とは別に、採用専門のサイトとして採用情報や福利厚生情報をまとめているので、求職者の大半が興味を持った企業の採用サイトを見ているといわれます。

②オンライン会社説明会

ビデオチャットツールの登場で、オンラインで会社説明会を開催する企業が増えています。従来の会社説明会は、当日の欠席を防ぎ、会場まで足を運んでもらうという課題がありました。オンライン会社説明会は自宅から気軽に参加できるので、企業と求職者との接点が増やせるメリットがあります。

③採用動画

近年、人気が出てきている採用ツールの一つが「採用動画」です。社内を歩きながら仕事風景を撮影したものや、社長のメッセージや社員のインタビュー、親睦会の楽しく面白い様子などの動画を制作して見られるようにしています。言葉では伝わりにくかった内容や、社内の雰囲気をリアルに伝えられるので企業にも好評で、動画を見たいという求職者の需要も増えています。

④求人情報サイト

求人情報サイトとは、新卒・中途・アルバイトなどの雇用形態別に求人広告を掲載するサイトで、スタンダードな採用ツールの一つです。大手のリクルートエージェント、リクナビNEXT、doda、パソナキャリアなどをはじめ、たくさんの求人情報サイトがあります。求人広告は、職種別にカテゴリー分けされているので、求職者と企業が効率的に出合う場として有効なツールです。

⑤スカウトメール

求人情報サイトのオプションサービスの一つがスカウトメールです。応募者を増やすための採用ツールで、求人情報サイトに登録している会員の中から、自社で採用したいと思う人を探し出し、直接アプローチすることができます。応募者が来るのを待つのではなく、積極的に獲得に乗り出す採用スタイルです。

⑥求人検索エンジン

この数年、急速に普及した採用ツールです。利用企業が増加し、採用活動の主流となっています。代表的な求人検索エンジンはIndeedです。一般の求人情報サイトとは異なり、企業の採用サイトやハローワーク、求人情報サイトなどインターネット上にある求人広告を収集して掲載しています。GoogleやYahoo!で検索するのと同じように、求人者は興味のある職種や業種、勤務地などを打ち込んで検索することで、求人情報が見つかる仕組みです。企業は掲載費用が基本的に無料のため、利用企業が増えています。

⑦SNS

Facebook、Twitter、Instagram、 LinkedInなどのSNSも採用ツールの一つとして活用されています。SNS上に企業の情報発信をしたり、自社の求人ページを作成したりします。企業側は無料で使えるうえ、求職者についての理解が深まりやすくなります。通常の面接では表面的な部分しか見えませんが、SNS上でつながることで、普段の行動や趣味、思考などがわかるので、採用の判断材料が増えます。

⑧採用管理システム

採用ツールが多様化したことで、企業の採用にかける負担が増しています。採用のための業務を効率化するため、新しい採用ツールとして最近多く出ているのが「採用管理システム」です。複数の求人情報サイトやハローワークなどを利用している場合でも、採用管理システムで応募者や採用選考の進行段階などを一元管理することが可能です。

⑨リファラル採用

リファラル採用とは、社員に人材を紹介してもらう採用手法のことです。自社のことを理解している社員の紹介なので、企業にマッチした人材を採用できるのが利点です。採用コストも大幅に削減できます。欧米では浸透していますが、日本でも最近、注目されています。日本初のリファラル採用活性化プラットフォーム「MyRefer」も登場しています。

⑩採用パンフレット

採用パンフレットは、会社のことをより深く理解してもらうために作成する、従来からよく使用されている採用ツールです。会社紹介、社長メッセージ、社員のインタビュー、福利厚生の紹介などが掲載されています。中小企業の中には、一般の会社パンフレットを使用しているところも多いと思いますが、求職者が知りたい内容に絞った読みやすい採用パンフレットをつくることが大事です。

⑪会社説明会資料

会社説明会も従来から行われている採用手法ですが、効果を上げるためには参加した求職者に自社の魅力をきちんと伝える必要があります。そのためのツールが会社説明会資料です。会社の理念や社長の思い、ビジネスの優位性などを資料にわかりやすく、コンパクトに落とし込むのがポイントです。

⑫書籍(企業出版)

近年は、企業出版による書籍を採用ツールとして活用する企業も増えています。企業出版とは、企業のブランディングの一環として目的をもって行う出版です。企業出版は、企業が抱えるさまざまな課題の解決手法として用いられますが、「人材採用」という課題解決にも大きな力を発揮します。

採用ツールの選び方

上記のようにさまざまな採用ツールがあると、どのツールが自社に適しているのか迷うところだと思います。採用ツールを選ぶ際の大事なポイントは、「自社が獲得したいターゲット像をしっかりと定める」です。そのうえで、「ターゲットとする人材が欲している情報」を提供するのに最適な採用ツールを選べばよいのです。

たとえば、デジタル全盛の時代でも、アナログな採用ツールが生きることもあります。古典的な採用パンフレットも、インターネットとは違い、求職者の手元にモノとして残るので、いつでも手に取ってもらえます。また、学生などの求職者の印象に残った採用ツールとして、会社説明会などで配布する社名やロゴ入りのノベルティグッズがあるといわれます。普段使うボールペン、クリアファイル、ふせん、USBグッズなどは会社への愛着や親近感を持ってもらえる効果が期待できます。

採用パンフレットよりも遥かに多くの情報を盛り込むことができ、またノベルティグッズとして活用することもできるのが書籍です。書籍と人材採用にどんな関係があるのか、不思議に感じるかもしれませんが、これまでの企業出版の実績から、人材採用で大きな効果が得られることがわかっています。採用ツールの一つとして検討する価値が十分あります。

いずれにせよ、デジタルとアナログのよい点を生かしながら、ターゲットに合わせて活用することが大事です。

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