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見込み客への1to1対応を実現する

第1章で触れたとおり、BtoBでも、顧客の購買行動の変化が顕著になってきました。

以前であれば、なんらかの課題を抱えた見込み客は、情報を得るために、まずは商品やサービスの提供元に連絡をくれたものですが、今はそうでもなくなりました。

まずはインターネットを使って入手可能な情報を集め、そこで得られた情報をもとに社内で検討を行い、ある程度内容が固まってから候補企業の探索を始める、というような流れに変わってきています。

見込み客は、営業マンと接点を持つことなく、さまざまな情報源から情報を収集し、営業マンに声をかける段階では、すでに購買プロセスがかなり進んでいる状況にあるのです。

その結果、昔なら見込み客と会うことが簡単であった営業マンも、商談を取り付けることが難しくなってきています。それは同時に、これまで見込み客から得ていた情報を得るチャンスが減少し、営業のチャンスが狭まっていることも意味しています。見込み客がなにを考えているのか、どのような商品を欲しがっているのか、あるいはどんな情報を求めているのか、以前は直接聞くことができましたが、それが難しくなってきているのです。

売り手は、買い手の情報を把握するすべを大きく欠いてしまいましたが、分からないからといって、やみくもに情報発信や広告宣伝をしたところで、費用と手間ばかりかかってしまい、営業成績にはつながりません。成果につながらないどころか、見込み客に対して不要な情報を送り続ければ、「不要な情報ばかり送ってくる企業」というレッテルを貼られてしまい、見込み客に切り捨てられてしまうリスクすらあります。

デジタルマーケティングに成功するための重要なポイントは、見込み客の購買行動が見えなくなってきているなかで、いかに見込み客のニーズを把握し、適切なコンテンツを用意し、さらにそのコンテンツを見てもらえるように見込み客に情報発信していくのか、ということにあります。

この課題に対応していくために留意すべき点としては、次の3つが考えられます。

① 見込み客の購買プロセスを分解し、各プロセスに合わせてコンテンツを準備する

② アクセス傾向を分析しながらコンテンツ拡充を図る(適切なコンテンツを最小労力で用意)

③ 顧客の行動履歴を把握しながら、適切なコンテンツを提供する(1to1の情報提供を実現)

では、順番に説明しましょう。

まず1つ目の事前準備です。

コンテンツを作成する際、どうしてもすでに保有しているコンテンツをベースに検討を開始してしまいます。おそらくその多くが、営業活動で使用している資料やセミナー資料などでしょう。

これらは、顧客とのやり取りを毎日のように行っている営業部門や、営業企画部門が作成した資料であり、商品の購入検討段階にいる顧客には有用な情報です。しかし、デジタルマーケティングでは、購入検討段階にある見込み客だけでなく、もっと前の段階である「基礎知識の習得」「課題解決策の探索」などの段階にいる見込み客も対象にしていきます。

すでに保有している資料をベースにコンテンツを考えてしまうと、これら初期段階の見込み客への情報提供が抜け落ちてしまいます。そのため、コンテンツ作成にあたっては、最初に、見込み客の購買プロセスを整理し、購買プロセスごとにどんな情報を提供すれば見込み客と接点を持てるか検討することが重要なのです。

2つ目の留意点は、アクセス傾向を分析しながらコンテンツ拡充を図っていく、という点です。コンテンツの作成には莫大な労力がかかります。コンテンツ量は多ければ多いほどよいとはいえ、現実的には、時間やコストの制約があり、短期間で大量のコンテンツを作成することは不可能です。

そこで考えなければならないのが、いかに労力をかけずに見込み客が興味を持つコンテンツのみを作成していくか、という点になります。そのためには、ある程度の量のコンテンツを最初に作成したら、ウェブサイトに公開してしまい、アクセス解析をしながら見込み客の興味を探っていく方法をとることが最も確実といえます。実際の見込み客の行動を分析すれば、どのようなテーマに興味を示し、あるいは興味を引かないのか、事実として情報を得ることができるためです。

アクセス解析を行いながらコンテンツ作成を進めていくことで、無駄なコンテンツを作成することなく、最小労力で見込み客の興味を引くウェブサイトを作っていくことが可能になるのです。コンテンツを拡充していくことで、見込み客への情報発信能力は高まっていきます。しかし、一方で、ウェブサイトに掲載されている情報が大量になることによって、見込み客が、自身の必要とする情報を見つけられなくなる、という問題も発生します。

3つ目の留意点は、いかに見込み客一人ひとりを、適切なコンテンツに誘導していくかということになります。この方法論としては、1to1マーケティングが挙げられます。この数年で急速に普及しているマーケティングオートメーションによって、1to1マーケティングを実現することは容易になってきています。

マーケティングオートメーションを使えば、行動履歴情報をもとに、見込み客の興味関心に合致したコンテンツを自動的に配信することが可能になります。インターネットは、買い手にばかり恩恵を与えたわけではありません。売り手は見込み客と直接会う機会こそ減ったものの、その代わりに見込み客の行動履歴をデータとして得ることができるようになりました。

このデータを分析することで、売り手は、買い手が対面でも明かしてくれないような心理や内幕を推定できるようになったのです。

書籍名:「分析」で成果を最大化するBtoBビジネスのデジタルマーケティング

著者:中田 義将 (株式会社リーディング・ソリューション)

1978年生まれ。株式会社リーディング・ソリューション代表取締役。 早稲田大学政治経済学部卒業後、大手経営コンサルティング会社入社。グループ会社役員を経て、2004年株式会社イングロス(現・株式会社リーディング・ソリューション)を設立。B toB企業を中心に、上場企業からスタートアップ期のベンチャー企業まで、業種・規模にかかわらず幅広くマーケティングを支援している。上場企業・有名企業を中心に、多数のコンサルティング実績、マーケティング支援実績がある。

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