成長する企業が選ぶ顧客を引き寄せるブランディング戦略

埋もれた企業価値を発見・活用し、企業を成長させる「潜在価値開発」とは

「潜在価値開発」とは何か



「潜在価値開発」とは決してマーケティングに範囲を限定した理論ではない。埋もれていて潜在化している価値を発見し活用することである。従って「潜在価値開発」した潜在価値は本来、商品開発やビジネスモデル創造にも活用できる。

しかし本コラムではあえてマーケティングにフォーカスし、潜在価値マーケティングとして範囲を限定している。

その理由はなにか。実際、ビジネスモデルや商品そのものよりもマーケティングコミュニケーションに問題のある企業がほとんどだからである。

このことに気づいていないから仕方ないとも言えるが、目の前のマーケティングの問題と向き合うことなく、商品に逃げてしまう企業がほとんどだ。

もちろん、ビジネスモデルの革新や商品開発が常に必要であることは言うまでもない。しかし、その前にマーケティングコミュニケーションでまだまだやれることがたくさんあるのである。にもかかわらず商品に逃げてしまうのは問題である。

私たちが今までお付き合いした企業で「潜在価値開発」を行ってみると、クライアントの担当者の口から「この商品はいらなかったですね」と苦笑まじりの声を聞くことも少なくない。

だからこそ本コラムでは、本来なら必要なかった商品開発に労力をかけず、マーケティングコミュニケーションにおいて「潜在価値開発」を行うための理論とメソッドをお伝えするのである。

「潜在価値開発」により、顧客の心を動かす情報を明確にする



マーケティングの目的とは真の「優良顧客づくり」であると考える。対象顧客から優良顧客へとステップを踏んで関係を深めてもらわなければならない。

では、そのために必要なことはなにか。それこそが「潜在価値開発」の重要な役割である「顧客の心を動かすこと」、つまり態度変容を起こさせることである。言い換えれば、顧客の態度変容を起こさせる情報開発を行うことが「潜在価値開発」となる。

ここで大事なのが「顧客の心を動かす情報とはなにか」というものだ。これも「潜在価値開発」では明確に規定できる。顧客の心の動きで表現するとこういうものだ。

「えー、知らなかった」(新知識)

「えー、すごい」(機能性の高さ)

「えー、そこまでやるの」(企業姿勢・行動)

「えー、今までなかった」(新たな価値・機能)

このような情報である。今まで顧客が知らないもので、知ったら驚かずにはいられない重要な情報こそが顧客の心を動かす。

「潜在価値開発」が実現できること



従来型マーケティング原理の限界を超え、企業が陥りがちな罠に陥らないための理論的・体系的なビジネス理論である「潜在価値開発」にはどのような特徴があるのか。

労多くして得るものが少ない「競争優位戦略」、苦労してつかんでも実態があいまいな「消費者インサイト」では到達するのが難しい〝唯一性"を顧客に認められる存在になるのが「潜在価値開発」である。

「潜在価値開発」が実現するものはなにかというと、「新たな戦略目標」を設定し、「新たな戦略コンセプトとフレーム」によって、「新しい戦略領域」を生み出し、今までにない革新的戦略を創り出すというところにある。

「潜在価値開発」は従来のトライアルユーザーづくりを目標とするマーケティング理論と戦略目標が根本的に異なる。ヘビーユーザーづくりを最終目標として、あいまいな顧客の意識構造を破壊し、確固たるヘビーユーザーの意識構造をつくることを目標とするものである。

①へビーユーザーづくり

②あいまいな顧客の意識構造の破壊

③確固たるヘビーユーザーの意識構造づくり

①ヘビーユーザーづくり

「潜在価値開発」では、最初からヘビーユーザーをつくることを目標とする。マスマーケティングでは「トライアルユーザー」獲得を目標としているが、ビジネスに真の利益をもたらすのは1:20の法則(1%の顧客で20%の売上)のヘビーユーザーであり、いかにヘビーユーザーづくりが重要かということである。

しかも「潜在価値開発」によって、自社の唯一性を認めてもらった真のヘビーユーザーは、行動だけではなくマインドもヘビーとなり他社や他ブランドへのスイッチを行わないのが大きな特徴だ。

②あいまいな顧客の意識構造の破壊

これもくり返しになるが、マスマーケティングをベースとしたマーケティングをしていると顧客の意識構造はいつまでもあいまいなままである。なぜなら、ヘビーユーザーになるための情報が不足しているからだ。 そのためユーザーリサーチをしても、あいまいな顧客の意識構造を知るだけで顧客とはそんなものと思ってしまう。

しかし、「潜在価値開発」を行って顧客をヘビーユーザー化できる「情報開発」をしたうえで、リアルな場面での顧客とのコミュニケーションによって、顧客の意識が劇的に変化する場面を間近に目撃すると、それまでの顧客像が一変する。

マスマーケティングによる顧客の意識構造は固定的なものではなく「潜在価値開発」で破壊できるのである。

③確固たるヘビーユーザーの意識構造づくり

マスマーケティングでつくった顧客の意識構造を破壊したあと、新たにどのような意識構造をつくるか。「潜在価値開発」のゴールは、前にも述べているようにコミュニケーションによってヘビーユーザーとなる階層化された意識構造をつくることである。

階層化された意識構造とは「階層のメソッド」の次の4つの意識階層を実現することである。

階層のメソッド

第1階層「問題認識」 ⇔ 問題の重要性の認識    需要創造戦略

第2階層「カテゴリー」 ⇔ カテゴリーの優位性の認識 カテゴリーマネジメント戦略 

第3階層「コーポレート」 ⇔ 提供企業の信頼性     コーポレートブランド戦略

第4階層「プロダクト」 ⇔ 商品サービスの優位性   プロダクトブランド戦略

ヘビーユーザーとはこれらを階層的・ストーリー的に認識していることである。つまり顧客が自分の抱えている「問題(ニーズや欲求)」に対して、自社の商品・サービスなどの「カテゴリー」に優位性があることを認識してもらい、「コーポレート」提供企業が信頼できる存在と認め、実際の「プロダクト」商品やサービスが欠かせないものと意識されるようにするのである。

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こちらのコンテンツは書籍『潜在価値マーケティング』から抜粋しております。

書籍名:潜在価値マーケティング

著者:平野 淳(株式会社ビモクリ)

1981年にヤクルト本社入社。一貫してマーケティングを担当する。1988年マーケティング部発足時に、当時の先端的な理論であったMIT流のマーケティングサイエンスを徹底的に教わる。その結果、缶コーヒーブランド「珈琲たいむ」の売り上げ倍増やトクホ健康茶「爽健美茶」のトップシェア、「ヤクルト黒酢ドリンク」のトップシェア獲得など、目覚ましい成果をあげた。

しかし、その後の実践の過程でマーケティングサイエンスの理論と方法に限界を感じ、ビジネスやマーケティングの本質を追求することによって、独自の「潜在価値開発」理論を生み出す。

2010年に広告部長に就任し、潜在価値開発理論を活用して「ジョア」のブランド広告で、CM好感度飲料部門1位を獲得するなど大きな成果をあげた。

2013年株式会社ビモクリ創業。ビモクリとは「ビジネスモデルクリエイターズ」の略称であり、「ビジネスの新しい理論やモデルを創造することによって、ビジネスの世界を革新する」ことを使命としている。独自のビジネス理論「潜在価値開発®」理論を活用したコンサルティングによって、数々の顧客企業を成功に導いている。

千葉テレビ放送情報番組「ビジネスフラッシュ」、JFM系「マーケの達人」への出演など、メディア取材や講演実績多数。宣伝会議の「ブランドコミュニケーション講座」、「ファンイベント講座」の講師も務める。

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