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おわりに

ウェブマーケティング業界に入ったのは2005年、社会人になって3年目でした。

大学を出て新卒入社したのは凸版印刷株式会社で、電通とそのグループ会社の営業担当になりました。いつかは起業しようと思っていましたが、夜中に校正紙を持って印刷工場とクライアントを行き来する毎日で、社会人としてはかなり鍛えられた2年間でした。

その間も企画部門に移りたいと言い続けていましたが異動はかなわず、印刷の仕事もだいたい勝手が分かったと判断したので、退社して思い切って未経験のインターネット業界に飛び込みました。大手インターネット広告代理店の株式会社セプテーニです。この会社に転職したことが人生の中で大きな転機となりました。ここでウェブマーケティングと出合い、今の自分があります。その後独立して広告代理店の下請けをする会社を立ち上げました。そこでは黒子としてウェブマーケティングに関わる立場から、業界の実態をつぶさに見てきました。その多くは本文で紹介した通りです。すぐやればいい結果が出せるはずなのに、広告代理店の都合で提案を延ばし延ばしにしたり、企画がボツになったことも何回あったか分かりません。

そんな負のサイクルの中に身を置きたくないという思いが強くなり、2014年に後藤ブランド株式会社を設立しました。下請けに丸投げしているだけの代理店を間にはさまなければ仕事ができない歯がゆさや、向こう側にいる発注元のお客様が結果を出せないでいる悔しさが、独立のバネになっています。

前からこんな業界ではダメだと思いながらも、仕事をもらっている黒子の分際では言えな いことがたくさんありました。独立した身となり、ようやく内情を明らかにするこのような本が出せるようになったのです。

そしてやっと黒子から、お客様の目の前にたどり着くことができました。ですから後藤ブランドは、直接のお客様としか仕事をしないというスタンスを貫いています。

ウェブマーケティング業界は、ラクして儲けようとする人が多いというのが私の印象です。ITでシステマティックにいろんなことができるので、ウェブマーケティングって楽な商売なんじゃないかというイメージを持たれることもありますが、広告の運用やサイトの制作には関わっている人間の個性が色濃く反映されます。きちんとやってくれる人がいればいい結果が出るし、そういう人が少ない会社は、クライアントとの関係は長続きしません。


IT系、ウェブ系の仕事は、クライアントから見えないところで操作ができるので、それを利用して担当者が顔を出さない、話もしないという会社が増えてしまっています。システマティックにやるだけでも一応はごまかせるので、ラクして儲けようとする姿勢を生んでしまっています。

マーケティングや広告は、もともとは人間同士のつながりがあって成り立つ業界です。大手広告代理店にはすごく優秀な営業マンがたまにいます。関係者を引きずり回すぐらいの勢いでプロジェクトを動かし、成果を出していきます。

ところがウェブの世界になると、ドライなのが格好よくて、泥臭いのはスマートじゃないという風潮があり、熱意や存在感がいまひとつ感じられません。

私もいきなりウェブ業界に入っていたら、そうなっていたかもしれません。しかしたまたま新卒で凸版印刷に入り、電通グループの関係者に厳しく鍛えられました。当時はきつかったし正直腹も立ちましたが、周りの先輩を見てもみんな泥臭くやっていました。今となってはそんな経験をしたのがよかったのかもしれません。

おかげでウェブ業界の人間なのに泥臭いという、珍しい人種になってしまいました。クライアントの方には、後藤さんはなんだかウェブの人っぽくないですねとか、熱意がすごく伝わりました、とよく言われます。

ウェブマーケティング業界では、少しでもお金がもらえれば無理をしてもどんどん仕事を取るのが普通になっています。数で売上を立てようとするので運用は適当にして、やがて能力を超えて抱え過ぎてしまい、仕事の質が落ちてクライアントに迷惑をかけます。でも切られたらまた次を取ってくればいいという感覚です。

後藤ブランドはその逆で、新規をたくさん取るという発想はありません。どういうターゲットにアプローチするか、どの媒体を使えばそこに届くか、やり方はどうするのか。クライアントごとにすべてが異なります。

ですから、ひとつひとつのクライアントに合わせて、あらゆる類のノウハウを注入していきます。時間をかけ、工数をかけ、細かくセグメントを切り、レポートもていねいに作り、そこまで書くのかと他社から言われるぐらい情報を出し、運用の状況を常に伝えています。そして次の事業展開まで、一緒に考えるパートナーとして、長く深くお付き合いしていくことを目指しています。

広告、制作、そしてコンサルティングの三要素を兼ね備え、今のウェブマーケティング業界とはまったく異なる価値観を持つのが後藤ブランドです。そして後藤ブランドが成長すれば、業界の体質を変える一助になるはずだと私は信じています。


2016年8月吉日

後藤晴伸

 

書籍名:ウェブマーケティングという茶番

著者:後藤 晴伸 (後藤ブランド株式会社)

青山学院大学国際政治経済学部を卒業後、凸版印刷株式会社入社。 電通・電通テック担当として、大手企業の紙媒体を中心とした広告制作を担当。大手インターネット広告代理店、株式会社セプテーニへ転職し、SEMコンサルタントとして数十社のリスティング広告の運用を担当。 その後、取締役としてウェブマーケティング会社の立ち上げに参画。孫請け、ひ孫請けとしてウェブマーケティングに携わる中、業界特有の構造への疑問が強くなり、2014年に独立し、後藤ブランド株式会社を設立。 経営改善にまで踏み込んだ提案力、クライアント企業への遠慮のない物言いで、数々の中小企業の売上増に貢献。 後藤ブランド株式会社代表取締役。

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