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ウェブマーケターの仕事とは

ブルーオーシャンを見つけるのがマーケターの仕事


クライアントに言われた通りに広告を出し、その結果を報告するだけなら誰でもできます。

この本で今まで言ってきたことの繰り返しになりますが、そんなウェブマーケティング会社が業界で幅を利かせているのが現状です。

私は、誰もやっていないことをクライアントに提案し、売上を拡大することがマーケター 本来の仕事だと考えています。誰もやっていないことを思いつけば、競争する相手がいないので独り勝ちできます。競争相手がなく、望むようにビジネスが展開できる青い海のような市場はブルーオーシャンに、血で血を洗うような過酷な競争を強いられる市場はレッドオーシャンによくたとえられます。商品のプロモーションも、やはり誰もいないブルーオーシャンでやりたいものです。

そんなプロモーションをしている、高級住宅を富裕層向けに販売している会社があります。この会社が販売するのは、何億円もするような一般の人には手が届かない邸宅です。住宅の販売なら住宅情報誌や、住宅を紹介する雑誌に記事や広告を載せればいいのではと思うかもしれませんが、それは誰でも考えることです。しかしそこにはほかの住宅販売会社やハウスメーカーが、何百社と広告を出してくるでしょう。そんなレッドオーシャンで競争していては、どれだけリーチしたいターゲットの目に留まるでしょうか。

ではいったん住宅から離れましょう。そしてターゲットとなる富裕層の行動パターンを考えてみます。何億円もの資産を持っている人であれば、海外旅行にもたびたび行くはずです。そして飛行機はファーストクラスやビジネスクラスに乗るでしょう。そこに置いてある機内誌に高級住宅を紹介する記事や広告が載っていれば、ほかに住宅の広告が載っている可能性は少ないので、住宅情報誌などと比べると関心を持ってもらえる確率はかなり高くなります。

しかも読者対象が高所得者ですから、ターゲットに合ったセグメントが自動的に行われています。このようにターゲットとなる人の身になって想像してみることから、誰も真似できない発想が出てきます。所得はこれぐらいで、こんな職業で、どんな生活をしているか、何に関心を持っているか。さまざまな側面からターゲット像を思い浮かべます。そこから効果的なプロモーションが見えてきます。


問い合わせが何百件あっても、成約ゼロでは意味がない

住宅情報誌や住宅関連の雑誌は、住宅を建てたり買いたいと考えている幅広い層の人が見るので、年収や職業などによるセグメントがなされていません。読者の数が多いので、なかには興味本位で富裕層向けの住宅の資料請求をする人もいるでしょう。しかし実際に購入できる人はごく限られているので、もし何百件もの問い合わせがあったとしても、1件も成約につながらないということも十分にあり得ます。そうなると資料を準備して発送する手間とコストが無駄になるだけです。

ところがファーストクラスやビジネスクラスにある機内誌だと、問い合わせは数件しかなくても、はるかに高い確率で購入する人が出てくるでしょう。

プロモーションの戦略は、商品やターゲットによって変えなければいけません。購入者の数を重視するか、質を重視するかによって、幅広い層に情報を送り込んで引き上げる底引き網のような戦略と、セグメントを絞り込んで一本釣りをする戦略に分かれます。高級住宅を売る場合は、質を重視するプロモーションになります。いたずらに問い合わせが増えてもそこまでで終わってしまい、売上増にはほとんどつながらないからです。

クライアントはそこまで考えずに、成果につながる提案を待っています。それを提案する立場にあるのは広告代理店です。しかしほかが狙ってないブルーオーシャンを見つけて独り勝ちしようと考えるマーケターはなかなかいません。すると提案するにもネタがなく、住宅情報誌に広告を出すような、ありふれたプロモーションをして成果が出ないまま終わってしまいます。

広告代理店としては、たとえ競合他社が集まるレッドオーシャンでも、ほかと同じことをやっている方が安心なのかもしれません。しかし広告代理店の安心感のために成果が望めないプロモーションに費用をかけさせるのは、クライアントをバカにした話と言わざるを得ません。


真のウェブマーケティングは無限の可能性を秘めている

マーケティングの世界では、ブルーオーシャンを見つけ出せる人材が求められています。もちろんウェブマーケティング業界も同じですが、それだけでなくプランナー、ディレクター、マーケターと呼ばれる職種の適任者も慢性的に不足しています。

ウェブ広告の代理店の営業担当は、大多数がクライアントの要望を聞いてそのまま広告を出すか、担当部門や外注先につなぐだけです。ウェブ制作会社にはイラストレーターやフォトショップで画像を加工するのが得意な人や、コーディングのできる人が揃っているでしょう。しかしある特定のターゲットに向けてこんなサイトにしたらいいとディレクションできる人が足りている会社はまずありません。

これはウェブマーケティング業界の大きな課題となっています。ウェブ系の学校でも、ソフトウェアを使うスキルは教えても、ウェブマーケティングを統括する人材を育成するための授業があるという話はあまり聞きません。

そういう人材を育てた上で紹介してくれる会社があればとよく思うのですが、現実的には難しいので、私は自分でプランナーやディレクター、マーケターになるための学校を作りたいと思っています。その学校で能力を磨いた人材が、後藤ブランドで活躍してくれてもいいし、それでは飽き足らずに起業してもらってもかまいません。

もうひとつ密かに考えている作戦があります。それは、育てた人材をクライアントに送り込むことです。当社のクライアントで、ウェブマーケティングでせっかく売上を伸ばしたのに、商品の供 給や要員が追いつかずビジネスチャンスを見送らざるを得ないケースがかなり出てきています。そんな企業に必要なタイミングでトータルな戦略を描くことができるプランナーやディレクター、あるいは有能なマーケターを送り込めれば、態勢を立て直して再び攻めに転じることができるようになります。

後藤ブランドは、ウェブ制作からネット広告の運用までウェブマーケティング全般をワン ストップで対応でき、さらに経営コンサルティングまで手がけています。そこにもうひとつ人材という軸が加われば、助言だけにとどまらず、クライアントの経営に手を貸すこともできるようになります。

そんなことをやっている会社は、今はまだ存在していません。業界最大手クラスでも、そこまでは考えていないでしょう。ネット広告の手数料を取るだけの広告代理店や、ただ作っただけで終わりの制作会社、単品営業でウェブマーケティングの全体が見えていないSEO会社、口先だけで実行力のないコンサルタント会社は、早く不要な存在になって淘汰されてほしいと私は思っています。そうなれば、茶番としてのウェブマーケティングも過去のものとなるはずです。そしてカモにされてしまうクライアントがなくなり、本当のウェブマーケティングの価値が理解されるようになると考えています。

書籍名:ウェブマーケティングという茶番

著者:後藤 晴伸 (後藤ブランド株式会社)

青山学院大学国際政治経済学部を卒業後、凸版印刷株式会社入社。 電通・電通テック担当として、大手企業の紙媒体を中心とした広告制作を担当。大手インターネット広告代理店、株式会社セプテーニへ転職し、SEMコンサルタントとして数十社のリスティング広告の運用を担当。 その後、取締役としてウェブマーケティング会社の立ち上げに参画。孫請け、ひ孫請けとしてウェブマーケティングに携わる中、業界特有の構造への疑問が強くなり、2014年に独立し、後藤ブランド株式会社を設立。 経営改善にまで踏み込んだ提案力、クライアント企業への遠慮のない物言いで、数々の中小企業の売上増に貢献。 後藤ブランド株式会社代表取締役。

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