企業の健康管理に対して一石を投じた!出版で新規業種へのアプローチが可能に。 | 企業出版ダントツNo.1の幻冬舎メディアコンサルティング
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企業の健康管理に対して
一石を投じた
出版で新規業種への
アプローチが可能に

医療・歯科医療

セイルズ産業医事務所

富田 崇由 氏

1978年生まれ、愛知県名古屋市出身。浜松医科大学卒業。名古屋第一赤十字病院にて研修後、同病院救命センタースタッフとして地域医療災害医療にも携わる。複数の在宅クリニックにて在宅ホスピスに従事し、ナラティブクリニックみどり診療所開院(内科心療内科精神科)。2016年4月、セイルズ産業医事務所開設。信念は「患者のストーリーに寄り添ってベストな治療方針を」。産業医事務所を開設後は、会社を「小さなクリニック」にすべく小規模事業者にも産業医の必要性を訴えている。

1.産業医の意義と活用方法を訴求するべく出版を決意!
2冊目も出版し、健康な職場づくりの正しい情報発信を行う

私はこれまで産業医としてこれまで多くの企業の社員の健康をサポートしてきました。私が産業医の道を歩んだのは、訪問看護に携わっていた経験が基になっています。50代半ばのがん患者の在宅医療を支援しているときに、患者から職場に復帰したいという要望を聞きました。しかし患者の職場の産業医の対応が非常に遅く、患者は気力も体力も衰えてしまいました。産業医の在り方や既存の産業医の制度に疑問を感じるとともに、「いつでも相談できる産業医」が必要だと強く感じ、2016年にこれまでの経験を活かしてセイルズ産業医事務所を設立しました。小規模事業者を中心に、経営者と社員の健康維持のため産業医として取り組んでいます。大企業と異なり、小規模事業者には社員の健康管理を行う担当者は存在しないことが多く、経営者自らが社員の相談に乗ったり、休職の判断などを行わなくてはいけません。そこで「いつでも相談できる産業医」を目指してこれまで小規模事業者をサポートしていました。
しかし、設立以来感じていたことは、産業医としてサポートを行おうとしても経営者に遠慮されてしまう、という課題です。小規模事業者の方々にあまり産業医の必要性を感じていただいていないと思っていました。
社員の健康管理が非常に重要であるということ、そしてそれには産業医という存在を頼り活用するべきだということを知らしめなければならない。より多くの経営者に情報発信を行い、意識を変えていきたい。

そんな想いを感じていた矢先に幻冬舎から出版に関するお話がありました。

話を聞くうちに、密度の濃い情報を、必要としている人々にしっかりと届けることができるという点で、書籍出版という手法に惹かれていきました。特に幻冬舎の戦略的な書店展開やプロモーション施策は、自己満足で終わらず、私の考えを訴求することができると思い、幻冬舎での出版を決意しました。
また、私たちが運営している健康管理サービス「こころめいと」のモデルが理想のものに仕上がりつつあり、「こころめいと」の認知を高めたいとも考えていたので、良いタイミングでもありましたね。

1冊目の『なぜ小規模事業者こそ産業医が必要なのか』を刊行し、翌年2冊目として出したのが『“コストゼロでつくる”小さな会社の健康な職場』です。

コロナ禍の影響もあり、「健康経営」という言葉がより一層注目されています。健康経営のソリューションの一つとして、「こころめいと」への問い合わせも以前より増えていました。
ただ、多くの企業が健康経営を意識し始めた一方で、実際にはどのようにしたらよいのかわからない、といった声も多数聞くようになりました。

大半の小規模事業者では、健康経営を意識した取り組みを始めたとしても、「一時的な健康経営」になってしまっていること、また、まずそもそも健康管理の習慣化や根底の意識づくりができていないことがほとんどです。
健康経営をしっかりと根付かせるためにはどのようにすればよいのか。その想いから2冊目の構想が生まれました。
2冊目は、1冊目とは異なり、小規模事業者が産業医に頼らずとも、自分たちで考え、自立した健康な職場をつくるためのノウハウを書いています。「健康経営」というと社員が辞めてしまうのではないか?と心配をする経営者の声もまだまだ多いのが実情です。経営者の意識を変え、納得して実践していただく。それによって職場全体の健康管理に関する意識を高めることに狙いを定めることにしました。

2.小規模事業者の健康管理に対する意識を変えるため、戦略的な書籍づくりを行った

前述したように、1冊目の『なぜ小規模事業者こそ産業医が必要なのか』と2冊目の『“コストゼロでつくる”小さな会社の健康な職場』では、テーマが大きく異なります。1冊目では、産業医の必要性を訴求しているのに対し、2冊目では産業医なしで健康な職場環境をつくるための方法を書いています。

企画を練っていく段階で、編集から「名古屋から東京の新幹線で読み切ることができるくらいのものにしましょう」という提案を受けました。そういった読者視点に立った考え方はなかったので、驚きましたね。さらに、目次や構成を先に作成していくのですが、最初に問題提起を行い、ターゲットである小規模事業者に自分事として考えていただくような仕組みづくりが施されていることにも感心しました。1冊目も2冊目も、わかりやすく私の伝えたいことがきっちりとまとめられ、さらに読者が知りたい情報に変換していただいています。

取材を受けていく中では、産業医の在り方や「こころめいと」に関する考えが整理整頓され、まとまっていきました。実は2冊目を出版したのは、1冊目の制作時に変化していった考えをアウトプットしたかった、という理由も一つです。

2冊目に関しては、タイトルの部分を編集者とかなり議論し合って決めました。あえて「健康経営」という言葉を使わなかったのは、「健康経営=健康な職場ではない」と考えていたからです。健康経営というと、健康ではない社員を排除するといったようなマイナスイメージを抱かれてしまうのではないかという懸念と、経営に関して産業医の立場から提唱することに違和感がありました。健康経営を行うことにより、社員の健康管理が維持され、離職率の低い職場の実現につながるといわれています。一方で私の考える健康な職場というのは、健康や体調に関する個人的な話を気軽かつオープンに話すことができるような環境であり、それは費用をかけずに行うことができる施策です。そこで話し合いの結果、「“コストゼロでつくる”小さな会社の健康な職場」というキャッチーなタイトルになりました。

書籍のテーマも1冊目と2冊目では異なるので、カバーのイメージも変えていただきました。1冊目に関してはかっちりとしたいわゆる新書のような雰囲気のものですが、2冊目は明るく手に取りやすいようなものを作成していただきました。というのも、健康経営や労務環境というとマイナスなイメージを抱いている経営者もいます。そういった方々にも手に取っていただきたいという狙いがあります。

プロモーションに関しては、拠点のある名古屋をはじめとした企業が多く集まる地域の労務環境関連の書棚に置いていただきました。より一層幅広い小規模事業者に手に取っていただきたいので、これからはそれ以外の地方エリアにも配本していただきたいと思っています。

▲2冊刊行を行い、1冊目、2冊目のテーマの変更に沿ってカバーデザインのイメージを大きく変更。
▲読者とのタッチポイントを増やすため、新聞広告を掲載。 企業が多く集まるエリアの書店に重点的に配本を行った。

3.「健康管理に対する意識が変わった」との声多数!
健康経営に一石を投じ、アプローチできなかった業界からの問い合わせを獲得

刊行後の反響は多数ありました。

特に2冊目は「コストゼロ」というキーワードをタイトルに盛り込んだためか、比較的反響が大きかったですね。

健康な職場づくりで課題の大きい業種の一つに、製造業があります。今までではアプローチすることのできなかった分野です。しかし書籍経由で京都の製造業の工場から問い合わせがありました。
書籍を読んでいただき、社員の健康管理の重要性に気づいてくださったとのことです。その方は産業医を用いた社員の健康管理を実践しようと、地元の産業保健センターに問い合わせたものの、具体的な対応をしていただけなかったので、私のもとへ相談にきてくれました。
さらに、中国地方の地銀から、会員向けの健康管理サービスを行っていただきたいという話をいただき、プロジェクトがもうすぐ始動する見込みです。
また、有料老人ホームから、スタッフのストレスチェックをしてほしいという問い合わせもありました。本書を通じて、健康管理に対しての意識が少しずつ変わりつつあることを実感しています。とても嬉しい限りですね。

また、製造業の他に、健康な職場づくりがなかなか進んでいない業界として、美容院や運送業が挙げられます。
そのような業界にも健康管理を行いたいと思っており、商談ツールとして本書を活用しています。本書を介してこれまでにない健康管理方法や新規サービスの構想を一緒に練るなど、新しいアプローチ方法が可能となりました。
3冊目をいつか出版するのであれば、飲食業界や運送業、製造業などの特定の業種への情報発信というのも意義がありそうです。

その他、取引先の方々も本書を読んでいただいたそうです。2冊とも読み、産業医や健康な職場の重要性を理解したという声をいただきました。

私の書籍が小規模事業者の健康管理の在り方に対して一石を投じることができたのではないかと思います。

4企業出版を検討している経営者・医師へのメッセージ

自分の書籍が多くの書店にて面出し・平積みされ、実際に書籍が売れているのを実感するととても嬉しいです。

最近は新しい取り組みも初めています。患者と医師をマッチングさせるサービスで、行き場のない患者の悩みを解決することができるようにするという試みです。会社側が選んだ産業医ではなくて、自分に合った医師と話したいという声をよく聞くので、そういった方々のニーズに応えられればと考えています。さらに、休眠資格を持つ医師や定年を迎えた医師なども多いので、そういった方々の働き口としても活用していきたいですね。

幻冬舎で企業出版を行って良かったと思います。感謝しかありません。

編集者の視点

●目次を細分化し、わかりやすい構成に。小規模事業者が抱える課題や、話題の健康経営といった社会的なトピックスから読者を引き込むことを意識した。

●1冊目では、産業医の必要性や活用方法を説くため、イメージが沸きやすくなるよう、事例を織り交ぜながら解説。2冊目では、健康な職場環境のつくり方を詳細に記し、すぐにでも実践できるような内容に。

なぜ小規模事業者こそ産業医が必要なのか

富田 崇由

セイルズ産業医事務所

小規模事業者が頭を悩ます問題――深刻化する人材不足、
それに追い打ちをかける社員の体調不良やメンタル不調……。
産業医として数々の小規模事業者をサポートしてきた著者が、
健康経営の重要性を解説する。

小規模事業者にとっては、社員の一人ひとりが貴重な戦力だ。
そんななかで、病気やメンタル面による社員の突然の休職は大問題である。
社員が欠けることで、業務効率は下がり、
他の社員への負荷が増加して悪循環を招くことも……。
社長一人で社員全員の健康面に対処するのは無理な話であるが、
実はこれらのリスクは、産業医を置くことで回避できる。
本書では、小規模事業者にとって産業医はどのような役割を果たしてくれるのか、
実際の事例を交えながら紹介していく。
健全な企業経営と、社員が健康で長く働ける会社を目指すための一冊。

はじめに
第1章 少ない戦力の小規模事業者
明日もし、従業員が病気になってしまったら……
第2章 定期健康診断、ストレスチェック、職場巡視……
なぜ小規模事業者こそ産業医が必要なのか
第3章 従業員が病気になっても、治療と仕事を両立してもらうために――
病気の従業員と企業の架け橋となる産業医の役割
第4章 小規模事業者専門の産業医が小さな会社を救う
おわりに

コストゼロでつくる小さな会社の健康な職場

富田 崇由

セイルズ産業医事務所

社員に「ただ受けさせるだけ」ではもったいない!
定期健康診断の結果を
職場環境の改善やメンタルヘルスケアに活かす!

働く人の健康問題に注目が集まっていますが、
組織として健康増進に取り組んでいる企業は多くありません。
「健康経営」や「従業員の健康づくり」は必ずしも産業医がいなければできないものではなく、
小さな会社でもコストを掛けずに健康な職場をつくる方法はたくさんあります。

健康経営は産業医と契約するコストや人員に余裕がある会社が行うものであって、
自分たちには関係がないと考えている小規模事業所の経営者や人事・労務担当者も
まだまだ多いようです。
働く人の健康を考えたとき、ポイントになるのは「生活習慣病の予防」です。
そして生活習慣病の兆候を含めた体調の変化を知ることができるのが、
毎年職場で行われている「定期健康診断」です。
労働安全衛生法で定められた定期健康診断は
会社の規模にかかわらずどの会社も行っていますが、
「ただ受けさせるだけ」にとどまってしまっているところがほとんどです。
定期健康診断の結果に合わせて職場環境を改善すれば、
社員の健康を維持し、メンタル不調の発症・悪化を防ぐことにもつながります。
さらには休職率・離職率も軽減でき、生産性を向上させることも可能になるのです。

本書では、定期健康診断を活用した職場づくりについて解説します。
小さな会社こそ経営者やそこで働く人々が少し意識を変えるだけで、
年齢・性別にかかわらず誰もが心身ともに健やかに働ける職場づくりを
実現することができるのです。

【目次】
はじめに

第1章
職場の「定期健康診断」は社員に受けさせただけでは意味がない!
話題の「健康経営」は、誰のためのもの?
働く人の健康づくりは、すべての会社に必要な当たり前のこと
従業員50人以上と、50人未満の職場にある健康格差
小さな会社こそ、健康づくりが必須
コストを掛けなくても、健康な職場はつくれる
定期健康診断は、職場の健康づくりのすべての基本
なぜ働く人の定期健康診断を行う必要があるのか
職場の定期健康診断の歴史
「ただ健診を受けさせるだけ」は、もったいない
社員の健康状態は、働き方とも関係がある
定期健診から健康づくりを始め、会社も社員も幸せに

第2章
職場に潜む、気づかない健康被害――
定期健康診断の結果を見れば職場の改善すべきポイントがわかる
「一般健診」と「特殊健診」
健康診断は、目的に合ったものを毎年受けることが大事
負担の少ない検査法で生活習慣病の兆候をチェック
健康診断の判定がBやCでも、安心していてはダメ
自覚症状がないまま、血管や臓器が傷つく生活習慣病の怖さ
動脈硬化を進める肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症、メタボ
職場の定期健診の結果を活かして、社員の健康を守る
職場の定期健診は、その後の措置や対応が大切
集計結果を地域の産業保健データと比較する
有所見率の高い検査項目と、考えられる対策例
健診後の「事後措置」は、医師や保健師の協力も得て行う
若い世代にも40代以上と同じ定期健診を行うのが理想
業務内容に合わせて活用したい特殊健診、目的別健診
【コラム】性別や働き方でも、がん検診の受診率に差がある

第3章
小さな会社こそ社員全員で取り組む
定期健康診断結果を踏まえた「健康な職場づくり」への第一歩
小さな会社で「職場の健康づくり」をどのように進めるか
従業員の健康管理をするメリットは、想像以上に大きい
最初に社長が社員に「健康宣言」をする
健康管理をするための体制をつくる
職場の健康管理の窓口となるリーダーを決める
「困ったときに気軽に相談できる」職場であることが重要
定期健診結果から現状を把握し、計画を立てる
作業環境管理・作業管理・健康管理・労働衛生教育の4つの視点
1シーズンに1回は、職場懇談会を開催する
健康づくりのPDCAを回すことで「健康な職場」が実現
【コラム】職場の感染症対策も、マスクと手洗い、距離、換気が基本

第4章
定期健康診断の結果をもとに職場環境や業務の質・量を改善する
職場環境や働き方は、社員の健康と深く関わっている
作業環境管理1 職場環境の室温や明るさなどが快適か
作業環境管理2 パソコン作業やテレワークのときの注意
作業環境管理3 整理・整頓・清掃・清潔・しつけの「5S」が大事
作業環境管理4 休憩スペースがない職場は高ストレス
作業管理1 長時間労働が血圧・血中脂質・血糖を上げる
作業管理2 「座りっぱなし」で死亡率が上がる
作業管理3 挨拶のない職場は、メンタル不調が増えやすい
作業管理4 治療中の社員の両立支援は、専門家にも相談
健康管理1 社員は自分で健康管理をする必要がある
健康管理2 朝食を摂り、夕食は早め・軽めを心掛ける
健康管理3 筋肉をつけると血糖値対策にも有効
健康管理4 飲酒・喫煙のコントロールも重要
健康管理5 ストレスチェックなどの助成金を活用する
労働衛生教育1 研修や講習で、社員のヘルス・リテラシーを高める
労働衛生教育2 メンタルヘルスの4つのケア
【コラム】「いざというとき」のために知っておきたい職場救急

第5章
産業医とタッグを組めば、「健康な職場づくり」が円滑に進められる
職場の健康づくりに役立つ「外部資源」
産業保健の資料を提供しているウェブサイトや情報源
小さな会社の健康づくりをサポートする補助金・助成金
専門家と一緒に健康づくりをするなら、産業医の選任を
「名ばかりの産業医」では、会社も医師も損をしている
会社は、もっと産業医を活用してほしい
社員も「健康に働ける」環境・職場を要求しよう
従業員数にかかわらず、すべての会社に「顧問医」を

おわりに


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